週刊柏崎 第837回 半沢直樹再び

全国的にお盆休みに入っていまして、京都でもボチボチですが、他府県ナンバーの車を見かけます。それでも外国人旅行者は殆どいませんし、観光バスで京都観光するような団体客や修学旅行生も皆無であります。京都の繁華街である河原町や祇園界隈も昼間はそれなりに人出が有りますが、夜間になると本当に人出が減るようです。私は外食にも殆ど行っていませんが、知り合いに聞いた話では凄いペースで飲食店が廃業しているそうです。インバウンドを当てにした京都の観光業のビジネスモデルは完全に壊れました。例え国内旅行者や修学旅行生が戻ってきても、京都の観光業は糊口をしのぐのが精一杯です。
暑さが半端なくなってきて、外出することが命懸けとなっています。連日の猛暑日で、元々マスクするのが苦手の私は酸欠の金魚のようであります。現在、新型コロナウィルスで通っていたジムは自粛していまして、週一回のテニスは唯一の運動なのですが、何せアウトドアでありまして、炎天下にハードコート(コンクリートです)で2時間近く走り回りますとマジにヤバイと感じる時があります。水分補給は生命維持の為に絶対に必要なことで、氷入りのクロワール茶の有難さを感じますね。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

米国の4〜6月期のGDP速報値が年換算で32,9%減と衝撃的な悪化です。独国も同様で、世界各国の景気は相当弱いと考えています。日本も含めて世界各国の1〜3月期もマイナスであった為に、世界は完全に景気後退期に入ったといえます。問題は今7月〜9月期のGDPですが流石にある程度の回復は見込まれていますが、それでもかなり弱いと思われます。
まあ、理由はと言えば新型コロナウィルスの影響なのですが、いまだ世界では感染拡大していますので、年内の景気回復は期待できないのではないかと考えています。

日本では内閣府が2012年10月から始まった景気拡大は、18年10月で終わり、以後は景気後退に入っていたと衝撃の発表をしました。覚えている方も居ると思いますが19年1月に当時の茂木経済財政担当相が「戦後最長の景気拡大とみられる」とどや顔で会見しましたし、その後の月例経済報告でずっと「穏やかな回復を続けている」と言い続けていたのですよ。約2年近く国を挙げて国民に嘘を言い続けてきた、その理由はと言えば去年の10月に消費税を上げる為ですな。結果として景気が悪化しているのに、モノを買ったらペナルティーを取るような消費税増税を行ったのですから、そこから谷が急になり3月以降の景気の急落に繋がっているのです。新型コロナウィルスが無くても日本の景気は間違いなく悪化していた、それがコロナで眼を覆うような惨状になっているのが今の日本です。新型コロナウィルスが収束すれば、世界はプラス成長へと回帰するでしょう。しかし、もし来年の東京オリンピックが中止になれば、頼みの不動産価格が下落し、日本は来年度もマイナス成長となる可能性が高いです。以前から私的には、新型コロナからの景気回復には消費税の減税をと主張してきましたが、その頼みの財源は、色々な給付金や安倍のマスクでほぼ遣ってしまいました。そうなるとこの国の政府が考えることは一択で「コロナ復興税」をするのではないかと思っております。まあ、昔のことは分かりませんが私が経験したことが無いような大不況に直面しているような、私は本当に危惧しています。それでも救いになるのが、世界の株式市場の活況です。特筆するのは、世界一のコロナ感染国であるアメリカの株価が新高値となる位上がっていることです。アメリカのトランプ大統領はこの11月に大統領選挙を控えています。トランプ大統領の新型コロナウィルス対策は完全に失敗した感が有り、その間の訳の分からない発言や、元側近の暴露本などでトランプ大統領の再選に赤信号が点いている訳です。トランプ大統領としては、アメリカの有権者にアピール出来るのは最早景気回復位で有り、その為には先行指標なる株価は絶対に下げさせてはならないと考えていると思います。ただ、前述したように、新型コロナウィルスは全世界の経済をズタズタにしています。今の処新型コロナウィルスに対するワクチンや治療薬が無い以上、経済の完全の回復は難しいでしょうから、個人的には今の高株価は、世界中の金余りと、思惑がミックスしたバブルであると思っております。アメリカ大統領選挙後、ワクチンや治療薬が開発されていなかったら、相場は崩れるのではないかと考えます。

株式相場というと、「半沢直樹」のテレビドラマを楽しみに視聴しています。東京中央銀行から出向した銀行子会社のセントラル証券の営業企画部長の半沢直樹が活躍するドラマなのですが、まあ登場人物が「こんな奴、おらんやろー」という個性あるキャラばかりでありまして、ストーリーも有り得ないのですが後を引く訳です。私は元証券マンだし、また結構バンカーの友人もいますから、こういう証券市場や銀行業を全く知らない人が創る脚本には笑うしか無いのですが、現代版水戸黄門のような勧善懲悪的な「おち」は日本人が一番好きな話であると思います。7年ぶりの「半沢直樹」でありますが、原作は「ロスジェネの逆襲」と「銀翼のイカルス」という2作です。どちら読ませて頂かせておりますが、原作者の池井戸潤氏もよくあれだけ原作を逸脱したストーリーにして文句を言わなかったなと、その懐の深さに感心しています。登場人物として重要な役を演じる何人もの歌舞伎役者の大げさなセリフは正に歌舞伎そのものでありまして、笑ってしまいますが個人的には嫌いでは有りません。ただ残念なのは「ロスジェネの逆襲」も「銀翼のイカルス」も非常に面白い大作でありまして、そのテーマである「企業買収」と「企業再生」に半沢直樹や登場人物がどう取り組んでいくかを10回程度の1時間ドラマで描くのが余りに早すぎることです。それと半沢直樹の理解ある上司として前作に登場した吉田鋼太郎が演じる内藤部長が出ていないことですな。
日本という国がドンドン衰退している現状に私は非常に虚しい思いでいます。あの半沢直樹のような考えを持った人間が多くいて、ドラマのような若い世代がそれを引き継いでいければなと、そんなことを考えてしまうのです。
15日の18時からQVCで久しぶりの歯磨きジェルと歯ブラシのオンエアを予定しています。宜しかったらご覧下さい。
暑さ厳しい折、皆さんお体ご自愛下さいませ。

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