週刊柏﨑 第348回_南紀白浜梅畑

ものすごく暑いです。京都では今週、朝から30℃オーバーであります。しかも梅雨らしく湿度も高いので不快指数はMAXであります。こういった陽気には銭湯でサウナ後水風呂に飛び込むのが一番であり、お金もかからないのですが、夜になると大雨が降るもんで、どうしても出かけていくのが億劫になるのです。
サッカーは予想に反してグループ2位となり、決勝リーグに進出しました。パラグアイとの試合は善戦空しく、PK戦でパラグアイに敗れてしまいました。「勝てば官軍」マスコミ・メディアを筆頭にあれだけ岡田監督や日本代表チームをボロクソ言っていたのですが、今やヒーロー扱いであります。私はサッカーというのはあまり興味がある訳ではないのですけれど、今のJリーグのお寒い状態を考えると、今回のワールドカップの予想外の決勝ラウンド進出は「本当に良かったな」と思うのです。その反面、他の強豪チーム、ブラジルやアルゼンチン、スペインなどの試合を見てしまうとあまりにも日本チームとの力の差を感じてしまうのです。事実、息子と最後までテレビで観戦したパラグアイ戦も、途中から日本が点を取りそうに思えない、多分これで上手くいけば0対0の引き分けになるだろうな、という展開が読めてしまうのです。確かに、点を取られなければ負けることはないのかもしれません。しかしながら、勝つこともあり得ないのです。ワールドカップに出場するようなチームは、どれも日本より格上な訳で、守って守ってカウンター攻撃とかフリーキックで攻撃とかいうのは日本がとるべき戦術であるとは思えますが、日本のサッカーが世界に通用することはないと思うのです。日本の選手より全然ちっちゃいメッシとかイニエスタがあれだけのプレーをするのですから、日本でもやりようによっては十分出来ると思います。
それにしても、日本対パラグアイ戦の視聴率は、瞬間的には60%を超え、平均的にも50%を超えていたそうであります。なんでも、QVCさんのスタッフさんにカメルーン戦やオランダ戦の時のQVC視聴率への影響を聞いたら、それほどの影響は受けていないと言っていました。しかしながら、さすがに今回のパラグアイ戦はPM11:00からと、QVCさんにとってもプライムタイムであります。こんな特別な日にあたった気の毒な業者さんはどこかなと、PM11:30頃QVCを見てみたら、「QVCをご覧のマチュアなお客様のために~!!」とシーラボのトク子さんが絶叫していました。その後いきなり「がんばれ日本~!」と。とく子さん大変お疲れさまでした。あなたの声は遠く南アフリカの日本代表に届いたと思います。なんでもTBSとしては、1972年12月「ありがとう」というドラマで記録した平均視聴率56.3%を上回り、過去最高を記録したそうであります。皆さんお元気にお過ごしでしょうか?
週初め、長崎は島原のごま、青森は三沢の福地六片ニンニクに続く、クロワールファインの成分の一つ、紀州南部の南高梅の畑に行ってきました。皆さんもこの南高梅というブランドは梅干しなどでご存じであると思います。南部(ミナベと読みます)という町は和歌山の南紀白浜に近い場所にあります。南高梅という名の由来はこの南部にある県立高校「南部高校」の先生がこの梅の品種改良をしたということで、南部高校の梅→南高梅というのだそうです。南高梅というのは梅のブランドとしては日本一であるのですけれど、生産農家の状況は近年非常に厳しい状況だそうです。収入は数年前の三分の一まで減少しています。梅干しにするような梅は、完熟させて梅の木から自然に落ちるまで待ちます。当然、この過程で傷がなく色合も良い良品と、傷がついて発育が悪かったりする不良品が出てきます。比率としては7割が良品で3割が不良品となります。ただし不良品といっても良品に比べて、別に味が落ちる訳ではありません。しかしながら、当然良品は不良品に比べて値段が違うのは言うまでもありません。
この頃TV通販や新聞紙上の通販で明太子と共に南高梅の梅干しのいわゆる「コワレ」といわれる「味は一級品と一緒なのですが、形が悪かったり潰れているのでお値段がお安い」という商品をご覧になったことはありませんか?贈答品としては見栄えはしませんが、ご家庭で召し上がるなら、どうせ食べちゃうんですからコワレでいいでしょというやつであります。まぁ、このコワレ商品が通販だけではなく、大手スーパーなどですごい売れ行きなのです。先日テレビの特集で放映していた、南高梅が不足しているという話、実はこの南高梅のキズ物、不良品が本当に品不足状態であるのです。リーマンショック以降、贈答用の売れ行きは不振を極めていますので、当然余っている訳であります。商品というのは重要と供給で決まりますので、不良品の値が上がり、良品の値段が下がるのです。かといって、不良品の値が良品より高くなることはありません。それに元々、不良品は全体の3割しかないのですから、収入は当然下がります。生産農家の一部では良品にわざわざ傷を入れて不良品として出荷するところもあるそうです。
そんなわけで、本来不良品をパウダーにしているクロワール・ファインに入っている原材料も今は良品で作っているそうです。かと言って栄養価が高くなることはありません。今の時期は梅の実を拾ってそれを塩漬けにして、ビニールハウス内で干す頃合いで農家の繁忙期なのですが、町の活気というのはそれほど感じなかったのです。
談になりますが、梅干しの色というのはてっきりシソの葉でつけるものと思っていましたが、今は99%紫キャベツで作った植物系色素というものでつけているそうです。
ごまやニンニクそして梅と、自然という予測できないものを相手に物づくりすることは、本当に大変であると思います。これらの生産農家をまわってクロワール・ファインの原料の作り手さんと会って、作物をひとつひとつ手に取ることが出来て本当に良かったと思いますし、改めて皆様には自信を持ってお薦めしたいと思います。

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