週刊柏﨑 第356回_「ダメだ」を「できる」に変える

日中の暑さは相変わらずですが、早朝・晩となんぼか過ごし易くなったような気がします。
今週はQVCさんのオンエアと打ち合わせがあって、週2回も東京に出張したのですが、夜は海風が吹いてかなり涼しく感じられました。(QVCは海浜幕張という海のすぐ側にあります)

相変わらずの消えた老人でありますが、今週、山口で186歳、滋賀で182歳の男性の戸籍が残っていたそうで、西郷隆盛より年上ということであり、もう本当に笑うしかない状態であります。

夏の甲子園大会が終わりました。私の予想通り実力的に抜きん出ていた沖縄の興南と神奈川の東海大相模が決勝で対戦し、これは予想外でしたが大差で興南が沖縄勢としては、初めて優勝しました。
野球というスポーツは、キューバとかドミニカなどの中南米の国が強いのですが、
このところの沖縄勢というのはそういう南国独特の野性味がある身体能力の高さを活かした同様のプレースタイルであると思います。甲子園での試合後、負けたチームが甲子園の砂を袋に入れて持ち帰る映像がよく映し出されて
います。
先日、ある業者がこの甲子園の砂をネットで販売したところ、またたく間に完売してしまったそうでありますが、あの球場で一生懸命戦った球児が持ち帰るからこそ価値のあるもので、我々一般ピープルがそんな砂を持っていても何の価値もない物と思うのですが…

皆様お元気でお過ごしでしょうか。厚生労働省は気温が35℃以上の時の屋外でのスポーツをやめるよう通達していますが、まあそんなことは完全無視の大会だった訳です。
それにしても、試合を観ていて感じることなのですが、選手達は6試合中、何故ああもニコニコしているのでしょうか。
ピンチの時などは目は全く笑っていないのに、無理して笑顔をつくっているのが不自然であります。
ある試合でチャンスの時に、三振したバッターがバットを放り出したのですが、よっぽど子供らしくて私には好感が持てました。
試合というのは勝負である以上当然、勝ち負けがあるのですがから、勝った時はともかく負けても尚楽しかったという球児。もし、指導者からそのように振る舞えと言われてニコニコしているのだとしたら、私はとてもナンセンスであると思います。ただし、チームメイトがエラーした時に、その選手に他の選手が笑顔で話しかけるのは当然アリであります。
この興南の監督の我喜屋優氏は、テレビで観る限りは野球部の監督というよりむしろ、銀行の支店長という感じの雰囲気を持つ人であります。我喜屋氏自身、興南高校のOBであり、3年生の時は「4番・センター・主将」として夏の甲子園に出場して、ベスト4に進出しています。その後、社会人野球の大昭和製紙に進み、監督まで務めています。
彼の持つ基本的な理念というのは、「逆境を順境に変える」ということであります。大昭和製紙北海道にいた時は、雪という野球にとっての障害に対し、「北海道の風土というものが雪の下にこそ育っている」と言って、冬の間は
室内練習場で練習するという常識を否定して「雪をどけて練習をする」ということを取り入れたのです。
沖縄興南に赴任してからは、台風の中、長靴、カッパを着て野球をさせたそうです。
「ダメだダメだをできるできる」に変える。これが興南野球、我喜屋監督の原点であるのです。

現在の日本の状況は混迷を極めています。私も含めて日本人の大部分が今の政治に対して、あきらめの境地いわば「ダメだダメだ」という気持ちを持っているのではないでしょうか。為替相場は今週1ドル=83円台になり何もしなければ近い将来79円という1995年につけた最高値を抜くことはほぼ間違いないと思われます。
日本に暮らしている私達の実感からみてこんなにも円が上がるのは、日本の国の価値が高いとか豊かさで導かれた結果と考えると、とても信じ難い状態であるのです。円高は日本の輸出企業の力を削ぎ、デフレの元凶であると言われています。そもそも日本が保有している莫大な米国債の勝ちをどんどん目減りさせているのです。
公務員改革や年金問題、消費税問題も同様であり、約1年前に民主党に託した希望も今や「どこがやってもできないのは一緒でしょ」というあきらめに似た境地になってしまったいるのです。今は日本は有事であると考えるべきであります。今週、国民の8割が疑問に感じているという小沢一郎氏が民主党の代表選に立候補しました。多分菅総理では今のまま何もできない、変わらないことを考えると、私個人としては小沢一郎氏という劇薬に賭けてみたい気持ちがあるのです。様々な問題があるというのは十分承知しています。この代表選で敗れれば、小沢一郎氏の政治生命は終わるのではないかと思います。もし、小沢氏が首相になっても今の政治と金の問題で参議院で問責決議が出されて野党が協力すれば可決されるのですから、前途は多難であるのです。
しかしながら、民主党の約束したマニフェストを実行し、「国民の生活が第一」という約束を果たしたいという小沢氏の考えは、少なくとも去年に民主党に期待したことであることを忘れてはいけません。
私ははっきり言って小沢氏のようなタイプはニガテであるし、昔からの自民党が持っていたダークな部分をいまだにひきずる政治家であると思っています。
しかしながら、今のまま日本がどんどん悪化していくのを何もしないで放っておくことは、絶対に避けなけばなりません。「逆境を順境に変える」今の日本の政治家に今すぐ求められるものです。好き嫌いは別にして、少なくとも小沢一郎氏しかいないのではないのでしょうか。今の政治家の中では、小沢一郎氏が我喜屋監督に近いのではないかと考えています。

 

 

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