週刊柏﨑 第296回_梅の木と農薬

全国的に梅雨入りですが、最近の梅雨は今までのしとしとピッチャンというのではなく、ドンヨリとした蒸し暑い天気から、いきなり数時間で100ミリ近い雨がさながらタライをひっくり返したように降るという感じになっています。甘く考えていると、増水や鉄砲水で命を落とすこともあるので通注意が必要です。
今のこの季節、京都では蛍を疎水や鴨川などの川沿いで見ることが出来ます。ただし、知人の話によると、京都府立大学の施設で養殖(?)された蛍で放す場所も決まっているので、鑑賞ポイントでないと、数十メートル離れただけで全く蛍がいない場所もあるそうです。もし行かれるのでしたら、地元の方に尋ねるのが無難だと思います。
皆様お元気でお過ごしでしょうか?
 
それにしても郵政問題、私が思うに、麻生さんはなぜああもビビッているのでしょう?今さら小泉さんを始めとする郵政民営化の方々が造反しようとも、今の自民党がジリ貧状態なのは変わらないと思うのですが。もしかすると麻生さんは、とんでもないスキャンダルを握られてるの?と、逆に変に考えてしまうのです。
叩けばものすごい埃が出る柏崎でございます。(冗談です)まあ鳩山(弟)さんは、この一件で間違いなく男を上げました。
 
私の家の庭には梅の木があるのですが、今年は枝にびっしりキャビアのような黒い物体がついて、葉の一部にもびっしりアブラムシが蠢いているのです。知り合いの庭師に相談すると、木を見るなりキャビアのような黒い物体はアブラムシの卵ということで、放っておいたら木全体がアブラムシで一杯になるというのです。
庭師は梅の木の根元に、注入式の薬を何本か打ち込んで「これで大丈夫」と帰って行きました。何日かすると、木一杯についてい黒い卵とアブラムシは、乾燥して小さいシャベルでこそげるとペラペラ落ちてしまいました。
何でも根っこから薬が吸い上げられて樹液に入り、それを栄養分にしている虫とか卵は、その薬によって干上がってしまうそうです。この薬を使わなかったら、家の梅の木が今頃どうなっていたのか、考えるだけでもゾッとしてしまいます。
でもここでハタと考えたのです。今年の梅の実は、果たして食べても大丈夫だろうかということです。
虫や卵を駆除した薬は、樹液の中に多分大量に混入しているはずで、その樹液によって実った梅の実は、農薬にまみれていないはずがないのです。知り合いの庭師に尋ねると、こういった農薬は梅だけではなく、柿や桃にも使っているそうで、多くの生産者が多分使っているから大丈夫じゃないかとのことでした。私は今年は梅酒は漬けませんでした。
前にも書きましたが、私は家で家庭菜園をしています。猫の額のような狭さなのですが、それでもネギとかキュウリ、キャベツやトマトなどを作っています。当然無農薬なのですが、本当に手入れが大変なのです。不恰好なキュウリがポツポツ生りますが、キュウリの葉はウドンコ病になってしまいましたし、キャベツやトマトには虫がついて取るのが嫌になる位です。
また畑の中はこまめに手入れしないとすぐ雑草だらけになってしまいます。
何が言いたいかというと、皆さん消費者は無農薬とか有機の果物がいいと言いますが、家のような2坪もない畑や1本しかない梅の木でさえ、害虫や病気や雑草でどうしようもなくなってしまうのです。多分、無農薬なんていったら、毎日大人数で1本1本手入れしなくてはならないし、それが出来ないんだったら、それこそ虫が絶対入ってこないような室内で作物を作るしか手がないんじゃないかと思います。
いつもお世話になっている千代の一番の西田社長は多忙な仕事の傍ら、ライフワークとして茨城の田舎の約1500坪の畑で野菜を作っています。それもあのこだわりの西田社長ですから、当然無農薬です。農薬なしですと、どうしても根菜が主体になってしまうようですが、やはり虫と雑草には悩まされていると言っていました。
無農薬と言うのは簡単ですが、実際に作ってみると大変なことなんです。ですから、虫が寄ってこないとか病気にならない、遺伝子組み換えの作物などというのが開発されるのです。
しかし、私達も含めて消費者はちょっと過敏になってると思うんです。
今述べたように、農薬は生産者にとっては多分なくてはならない物なんです。だから2005年にポジティブリストを制定して、農薬が含まれていても、許容範囲なら安全という目安を作ったはずなんです。しかしながら、農薬は0.0001ピコグラムでも「イヤ」という消費者の考えが、農薬を使っていても一切明らかにしないという今の状態を作り、少し前の、絶対に危ない汚染米のような危険な物でも流通させてしまう状態をまき起こしたのです。
家の梅だって、ちゃんと調べて農薬が出ても、基準値以下だったら、私も梅酒や梅干を作って、食べてみようかなと思ってます。

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