週刊柏崎 第844回 光免疫療法が保険適用に
10月6日で私も65歳になりました。妹から「長生きしてね」というメールが届きまして、もう私もそんなことを心配されるような年齢になったんだとチョット感傷的になって居ります。相変わらず、朝晩と日中の寒暖差が激しく体調管理が難しい季節であります。そろそろ先日の4連休から2週間程経過しようとしていますので、欧米のように新型コロナウィルスの感染者が再び増大しないか案じて居ります。GOTOトラベルとイーツの効果はそれなりに出ていると思いますが、あくまでそれも補助金頼みのドーピングでありまして、今のままの状況が続いてコロナが終息していなければ、GOTO終了後にどうなるか大きな不安が有ります。
新型コロナウィルスを舐めていけないのは、トランプ大統領やその側近の現状見れば良く分かると思います。普通に3密の会合に出る、移動には専用機で出かけ、しかもマスクもしないし体調チェックもしない、どう見ても自分は大丈夫、罹りっこ無いという根拠の無い自信がトランプ大統領から見て取れた訳です。しかも新型コロナウィルスに罹患すればしたで、勝手に車で出かけ、大丈夫とアピールしたり、僅か3日で退院したりする、今やホワイトハウスからクラスターが出ると言うシャレにならないような状態であります。11月に迫った大統領選挙を控え、ここが一番大事な時にも拘わらず、トランプ大統領自身が新型コロナウィルスに罹っちゃった訳ですから、ここにきて民主党バイデン氏に大きな差を付けられたのも仕方ない事ですな。トランプ大統領は74歳というご高齢でありますから、焦る気持ちは分かりますがご無理なさらない方が良いでしょう。
まあ、安倍ノマスクと揶揄されようと、総理始め閣僚、国会議員、官僚と全員がソーシャルデスタンスを守り、そしてマスクをして、体温検査、消毒など徹底した日本の方が完全にアメリカに比べて危機管理体制は上で有ったという事です。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
今年の9月に光免疫療法が厚生労働省から認可が下ろされ、公的保険の適用が認められそうです。光免疫療法は舌ガンや喉頭ガンなど頭頸部ガンの画期的な治療方法でありまして、私のように、舌部をかなりの部分切除し、それだけでなく放射線治療も受けているような、もし舌ガンが再発した場合、治療の選択肢がもうないような患者さんには本当に有難い治療方法です。
光免疫療法は、特殊な薬剤と近赤外線を使い、ガン細胞を破壊するものです。この近赤外線というのは放射線と違って細胞などに損傷を与えることなく生体内組織内部に到達することが出来るのです。特殊な薬剤を体内に入れると、薬剤がガン細胞と結合します。その薬剤と結合したガン細胞をターゲットとして近赤外線を照射すると、その細胞膜を破壊することが可能で、細胞膜が無くなったガン細胞は私達の免疫で叩くことが出来る訳です。更にこの光免疫療法の優れている点は、照射した箇所以外のガン細胞や転移したガン細胞にさえ効果を及ぼすことです。今の処頭頸部のガンである口腔内ガン、舌ガン、咽頭ガン、鼻内ガンなど食道より上に発生するガンで表面にできて、深さが3ミリ程度のガンには、身体の外から光を当てるだけで治療が可能です。舌ガンや咽頭ガンなどは、ガン部位を切除することにより、食べることが出来なくなったり、話すことが出来なくなったり、生活を普通に送ることが困難になります。以前、私が舌ガンの治療に使いました特殊な放射線治療である小線源治療も画期的な治療方法で、今私がしんどいながら普通に喋れているのは、舌部の切除なして舌ガンを叩いたこの小線源治療のおかげです。しかしながら、僅か4日間で通常1か月程度かけて照射する放射線量を患部に当てるのですから、当然患部はそれなりの火傷をしますし、萎縮と言って舌が何年も経ってから縮んだりします。また、相当量の放射線を当てる小線源治療は同じ部位に繰り返し当てることが出来ませんから、もし私の舌ガンが再発した場合、残された治療は切除手術以外残されていない訳で、そうなれば当然喋ることは困難になりまして、私がQVCのゲストとして皆さんに商品を説明することは多分無理でしょう。歌手の堀ちえみさんが、舌ガンで舌の3分の2を切除しまして、その後のリハビリが大変と伝わってきます。その報道を受けて、舌ガンに怖さに対する意識が高まったようですが、まあ今ではそうでも有りませんな。
私が若い頃のロックスターであるエディ、バンヘイレンが亡くなりました。65歳と私と同じ年であります。エディ、バンヘイレンの「ジャンプ」という曲を当時車のカセットテープ(古っ)でいつも聴いていたものです。エディは舌ガンから咽頭部にガンが転移して長く闘病していていましたが、10月6日に亡くなりました。まあ、舌ガンは早期に発見すれば簡単に治るガンと思われていますが、早期と言っても舌部を4分の1は切除する必要がありまして、痛いし、かなりの負担が有りますね。それに早期であれば、口内炎と見分けがつかないですし、それで発見が遅れることが多いのです。この光免疫療法が保険適用の治療法として認められると、薬剤を入れて、近赤外線を当てれば、その日の内に治療完了です。痛くも無いですし、副作用も殆ど有りません。この光免疫療法の開発に携わってきたのが、あの楽天グループであります。余り話題になっていませんが、この光免疫療法があればエディも助かっていたかもしれないし、堀ちえみさんもいまでも現役で歌手を続けていたかも知れません。今でも死因1位であるガン病でありますが、正に日進月歩様々な薬や治療法が開発されています。この光免疫療法は頭頸部ガンで患部が表面で浅いなら短期間で痛みも無く、大きな効果が期待出来きます。保険適用ですから、負担額も少額で済みますしね。皆さんも、口腔内に潰瘍などがあったら直ぐに耳鼻咽喉科に行くことをお薦めします。
今週末に台風14号が日本を縦断しそうであります。早めの避難等、くれぐれもお気をつけ下さるようお願いします。私は、11日の日曜の夜中1時にQVCでクロワールアイQのオンエアがあるので、今から関東に移動します。QVCがある海浜幕張は風が凄く強いので気を付けます。それでは行ってきます。