週刊柏﨑 第771回 「お金が全て」という風潮

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三月も中旬になりましたが、とても寒いですね。

もうすぐ桜が咲くはずなのですが、そんな感じは全くしません。

風が強いのですが、こんなに冷たい風は春一番では有りません。

ただ、アパートの管理人さんの話では、今の気候はほぼいつもと変わらないということで、桜の開花も例年通りということです。

昨日、市内を車で走っていたら早咲きの桜が満開で驚きました。

3月11日は、あの東日本大震災があった日なのですが、もう8年が経つのですね。

あれから、日本は大分変ったと思います。

放射能のリスクは風評被害という名のもと、触れてはならないタブーになってしまったような気がします。

まだまだ故郷に戻れない方々や、仮設住宅で不自由な暮らしを強いられている方々がいる限り、あの惨事を遠い昔に起きた出来事で終わらせてはいけません。

日本は、世界有数の地震国であることは周知のとおりです。

今現在、原発が動いていない事で、日本の電気供給に問題がある訳では有りません。

日本各地にある原発が再稼働という方向に進んでいますが、あくまでこれは電力会社の事情が大きく、私達国民が望んでいるものでは無いと思います。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

日本の景気は、過去最長の成長を続けているとのことなのですが、私はこのコラムで国民が全く好景気を自覚出来ない成長は無いと言い続けてきました。

ここにきて役所が、景気が良い証しとして発表してきた様々な統計がどうやら改竄であるらしく、今の実態を隠せなくなってきたようです。

政府は今年の10月に、消費税増税を予定しています。

もし、増税をするために統計数字をごまかして「日本はこんなに景気が良いから増税しても大丈夫」と国民を欺いていたとしたら許せません。

実際、統計数字の改竄が問題になってから日本の景気動向指数は3か月連続でマイナスとなっています。

政府がいくら好景気と囃し立てたところで、大手新聞社が行ったアンケート調査で、84%の人が、景気が良いと実感してないと答えているのですから、まあ話になりません。今週、大手企業の賃上げは前年比割れになることが発表されました。

社会保障費が上がって手取りが年々減少する中、消費税が増税になれば間違いなく景気は今以上に悪くなるでしょうね。

国民として増税には賛成出来ません。

つい最近、大方終了しました大学受験ですが、近頃の大学生の考え方がかなり変化しているようです。

まあ、日本の大学の最高峰と言われている東京大学。

通常はその東京大学の文系で一番人気があるのが、文Ⅰ類法学部です。

法学部から官庁に就職しキャリアと呼ばれているエリート官僚になる、もしくは司法試験に合格し法曹界に入る、これが東大法学部を目指す殆どの学生の目標だと思います。

そんな東大生の意識が変わっているそうで、今や文系で一番人気になっているのがⅡ類経済学部なんだそうです。

理由はシンプルで公務員や弁護士は稼げないからです。

確かに、今のエリート官僚は安倍政権にいいように使われ、国民から噓つきと叩かれ、しまいに辞めた後の天下りも以前ほどの好待遇では有りません。

今や国家を動かす行政の主役とは言えないですね。

そして、難関の司法試験に合格しても弁護士が余っているというご時世、ゴーン氏の弁護をするような一部の弁護士を除いて、収入は驚くほど低いのが現実です。

それなら経済学部を出て外資や商社に就職して高収入を得る、起業して高収入を得るという学生が増えるのも頷けます。

新自由主義がはびこり、金を持っている人間がエライという風潮が世の中に蔓延しています。

実際、東大経済学部を選んだ学生は、将来何をやりたいかでは無く、金持ちになりたいという物質的な目標を口にします。

将来になにになりたいか、私も小学生の卒業文集に書いたことがあります。プロ野球の選手、医者、社長と今も昔も多分子供の夢はそう変わらないと思います。

(ユーチューバーやプロゲーマーなど昔は有り得ませんけど)それが、大学生になり現実な目標を持つときに「金持ち」というのは余りに虚しく感じます。

金持ちというのは、余りに抽象的で、何をして金持ちになるかというプロセスが語られていません。

だから、オレオレ詐欺とかマルチまがいの詐欺など、お金が手に入るなら何をしてもいいという輩がいなくならないのです。

「清貧」というのは、私が好きな言葉です。

この歳になりますと、若い頃に比べて、かなり欲が少なくなってきます。簡単に言いますと、色々なことにときめかなくなってきます。

まだまだ自分は若いと思っているし、そうなる為に努力もしています。

まあ、油っ気が無くなっても、やはり生活するために経済的基盤は絶対に必要な訳で、その点はキレイごとを言うつもりは有りませんけどね。

世の中に出ますと、大抵の人は現実の生活に直面して、その生活環境を甘受しながら生きていかざるを得ません。

まあ、その時、昔描いた夢と今の現実のギャップに愕然とすることも無いのでしょうね。

今の日本人をみて、将来に向けて不安だらけのような気がします。

だから、手っ取り早くお金にすがろうとするのだと思います。

お金さえ持っていれば何とかなるという事です。

今の個人消費が振るわないのも、お金が減ると言う将来への不安です。

私は、これからの日本の若者が、プロセスを考えないでお金を得ると言う結果を優先することに危機感を持っています。

夢とか生きがいとかそんな感覚を生活に求めて欲しいのです。

食生活にも危機感を持っています。

私は、いつも言っていますが、食べたものが私達の血となり肉となり骨となるのです。

安価で手軽な食生活に走りがちな現在、日本人の健康が本当に良好に保てるのか?

現代人の腸内環境が悪化している一番の原因は食生活の劣化であると断言できます。

私は、年齢的に一丁上がりでありますが、日本が暮らし易い良い国であるようになるよう心から願っています。

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