週刊柏﨑 第331回_誤りへの謝り
案の定というか、やっぱり寒くなりました。それでもこの時期の平均気温よりは、いくらか気温は高いようですが、なんせ比較するのが先週の5月下旬並みの陽気ですから、体感は真冬モードであります。先週のこのコラムで、桜が咲いたなどと書いたのですが、梅ですからハイ。
去年は参加できなかったQVCさんのバースデーイベントでありますが、今年は参加を予定しています。会場の幕張メッセにお出での際は、お気軽に声をかけてください。皆様、お元気でお過ごしでしょうか?気温差が激しいのですから、クロワール茶を飲んでお風邪など召さないようにしてください。
バンクーバー冬季オリンピックが終わりました。注目のフィギュアスケートの浅田真央選手は、力及ばずキム・ヨナ選手に次いで銀メダルとなりました。
私は昔から疑問に感じていたのですが、ああいった決まりのない演技につける点数というのは、どういう統一基準を設けているのでしょうか?男子のフィギュアでも問題になった難易技に対する採点方法は、その典型例でもあります。要は、簡単な演技を完璧にこなすか、超困難な技にチャレンジして失敗する。この2つの演技に対するジャッジ・甲乙の付け方であります。
私のような素人からみれば、フィギュアのジャンプなんて3回転半だろうが4回転だろうが区別がつかないし、印象からしてみればコケたりふらついたりせずに、完璧にこなした方が確かにいいような感じがします。
しかしながら、男子フィギュアのロシアのブルシェンコ選手が2~4回転ジャンプを入れたにも関わらず、3回転ジャンプしか入れなかった米国のライサチェク選手に僅差で敗れたことに対して、おかしいといった気持もわかるのです。女子の浅田真央選手のジャンプの難易度も、キム・ヨナ選手より上だったことを考えても、やはり難易度の高い演技にチャレンジする勇気も、加点の対象にするべきではないかと考えます。
昔、ロサンゼルスオリンピックにおいて、体操競技で、今はありえない10点満点が頻繁に出ていたことを覚えている人もいると思います。今はテレビのバラエティー番組に出演している森末選手を筆頭に、簡単な技を完璧に決めて、あとは「やったー」という演技力で点数を稼ぐという掟破りのやり方、たぶんあれ以来10点満点という得点は出ていないはずです。確かに、今のフィギュアにもちゃんとした決まりを設けないと、誰も難易技をしなくなってしまいます。
さて、トヨタの問題です。今週、トヨタ社長三代目の豊田章男氏がアメリカの公聴会に出席し、まぁ袋叩きにあいました。その席で彼が口にした言葉「Deeply Sorry」(深くお詫び申し上げます)を聞いて、私は非常に驚いていたわけです。
しかも、その後のトヨタの米国関係者との会合では「泣きべそ」であります。今回のトヨタのリコール問題は、言い方は悪いですがアメリカとの戦争と考えるべきであります。たぶん、相手の言うがまま損害賠償をしたら金額は天文学的なものになるに違いないのです。
特にアメリカ・オバマ大統領と米民主党は自国の経済対策としてトヨタ叩きをしています。米民主党の大きな支持団体として全米自動車労組があり、毎年多額の献金をし、選挙の時には大きな要因となるのです。
実は米国トヨタの労組は、この全米自動車労組には加盟していません。その上、今やリーマンショックのおかげで、かつての世界ナンバー1自動車メーカーのGMとクライスラーは米国営の企業になってしまっています。米国民の多額の税金がこの企業に注入され、オバマ大統領としても国営GM・クライスラーを復活させることは緊急の課題であるのです。
確かに今回のリコール問題とトヨタの対応は、お世辞にもほめられたものではありません。しかし、わかっているだけでトヨタのリコール車は今のところ約670台です。それに対して、GMは9,058台、クライスラー3,260であります。そもそも対応さえしっかりしていたら、はっきり言って大きな問題ではなかったのです。
外国、特にアメリカや中国は謝ったら負けの社会です。以前、香港で働いていたとき、とにかくローカルスタッフは絶対に謝らないのです。自分が悪いということが歴然としていてもです。それは、アメリカも同様であります。特にアメリカは賠償金も絡んでくるので、尚更でしょう。日本のように、潔さ・武士の情けなんてことはまかり通らないのです。今回のトヨタ問題は日本も政府レベルの話にして、アメリカ流の対応をするべきであるのです。とにかく、オバマ民主党はトヨタを叩くことによって、国営GMやクライスラーの救出を狙っているのです。
先日、QVCさんに行ったとき、京浜幕張駅のそばでGMの車の展示会が催されていたのですが、ほとんどの車は日本車の模倣でした。私はその車を観て呆れてしまったのですけれど、全車が左ハンドルでありました。
このような感覚のアメリカ車に、世界のトヨタが負けるはずがありません。ここ何年かはトヨタは絶好調で前がかりの営業体制だったことは事実であります。何週間か前にこのコラムでふれました「絶好調の時こそ注意深くしろ」「勝って兜の緒を締めよ」。これを肝に銘じてほしいです。それにしても豊田章男氏が責任者の時の事件じゃないのに、少々気の毒に思いました。
去年は参加できなかったQVCさんのバースデーイベントでありますが、今年は参加を予定しています。会場の幕張メッセにお出での際は、お気軽に声をかけてください。皆様、お元気でお過ごしでしょうか?気温差が激しいのですから、クロワール茶を飲んでお風邪など召さないようにしてください。
バンクーバー冬季オリンピックが終わりました。注目のフィギュアスケートの浅田真央選手は、力及ばずキム・ヨナ選手に次いで銀メダルとなりました。
私は昔から疑問に感じていたのですが、ああいった決まりのない演技につける点数というのは、どういう統一基準を設けているのでしょうか?男子のフィギュアでも問題になった難易技に対する採点方法は、その典型例でもあります。要は、簡単な演技を完璧にこなすか、超困難な技にチャレンジして失敗する。この2つの演技に対するジャッジ・甲乙の付け方であります。
私のような素人からみれば、フィギュアのジャンプなんて3回転半だろうが4回転だろうが区別がつかないし、印象からしてみればコケたりふらついたりせずに、完璧にこなした方が確かにいいような感じがします。
しかしながら、男子フィギュアのロシアのブルシェンコ選手が2~4回転ジャンプを入れたにも関わらず、3回転ジャンプしか入れなかった米国のライサチェク選手に僅差で敗れたことに対して、おかしいといった気持もわかるのです。女子の浅田真央選手のジャンプの難易度も、キム・ヨナ選手より上だったことを考えても、やはり難易度の高い演技にチャレンジする勇気も、加点の対象にするべきではないかと考えます。
昔、ロサンゼルスオリンピックにおいて、体操競技で、今はありえない10点満点が頻繁に出ていたことを覚えている人もいると思います。今はテレビのバラエティー番組に出演している森末選手を筆頭に、簡単な技を完璧に決めて、あとは「やったー」という演技力で点数を稼ぐという掟破りのやり方、たぶんあれ以来10点満点という得点は出ていないはずです。確かに、今のフィギュアにもちゃんとした決まりを設けないと、誰も難易技をしなくなってしまいます。
さて、トヨタの問題です。今週、トヨタ社長三代目の豊田章男氏がアメリカの公聴会に出席し、まぁ袋叩きにあいました。その席で彼が口にした言葉「Deeply Sorry」(深くお詫び申し上げます)を聞いて、私は非常に驚いていたわけです。
しかも、その後のトヨタの米国関係者との会合では「泣きべそ」であります。今回のトヨタのリコール問題は、言い方は悪いですがアメリカとの戦争と考えるべきであります。たぶん、相手の言うがまま損害賠償をしたら金額は天文学的なものになるに違いないのです。
特にアメリカ・オバマ大統領と米民主党は自国の経済対策としてトヨタ叩きをしています。米民主党の大きな支持団体として全米自動車労組があり、毎年多額の献金をし、選挙の時には大きな要因となるのです。
実は米国トヨタの労組は、この全米自動車労組には加盟していません。その上、今やリーマンショックのおかげで、かつての世界ナンバー1自動車メーカーのGMとクライスラーは米国営の企業になってしまっています。米国民の多額の税金がこの企業に注入され、オバマ大統領としても国営GM・クライスラーを復活させることは緊急の課題であるのです。
確かに今回のリコール問題とトヨタの対応は、お世辞にもほめられたものではありません。しかし、わかっているだけでトヨタのリコール車は今のところ約670台です。それに対して、GMは9,058台、クライスラー3,260であります。そもそも対応さえしっかりしていたら、はっきり言って大きな問題ではなかったのです。
外国、特にアメリカや中国は謝ったら負けの社会です。以前、香港で働いていたとき、とにかくローカルスタッフは絶対に謝らないのです。自分が悪いということが歴然としていてもです。それは、アメリカも同様であります。特にアメリカは賠償金も絡んでくるので、尚更でしょう。日本のように、潔さ・武士の情けなんてことはまかり通らないのです。今回のトヨタ問題は日本も政府レベルの話にして、アメリカ流の対応をするべきであるのです。とにかく、オバマ民主党はトヨタを叩くことによって、国営GMやクライスラーの救出を狙っているのです。
先日、QVCさんに行ったとき、京浜幕張駅のそばでGMの車の展示会が催されていたのですが、ほとんどの車は日本車の模倣でした。私はその車を観て呆れてしまったのですけれど、全車が左ハンドルでありました。
このような感覚のアメリカ車に、世界のトヨタが負けるはずがありません。ここ何年かはトヨタは絶好調で前がかりの営業体制だったことは事実であります。何週間か前にこのコラムでふれました「絶好調の時こそ注意深くしろ」「勝って兜の緒を締めよ」。これを肝に銘じてほしいです。それにしても豊田章男氏が責任者の時の事件じゃないのに、少々気の毒に思いました。