マツタケの穴       週刊柏﨑 第153回

あれ程やかましいくらい鳴いていたセミの声が全くしなくなって急に肌寒くなってきました。
先週、私なりに予測していた秋篠宮家の親王殿下のお名前も見事に外れてしまいましたが、悠仁様なんて・・・予想できませんで
した。
私としては雅子様のプレッシャーが幾分軽くなったでしょうし、皇太子家にも男子誕生を心から願う次第です。
 
9月11日は5年前のこの日、ニューヨークワールドトレードセンターに旅客機が突っ込むという戦争映画のようなテロがあった日です。私も証券会社に勤務していてアメリカの大学に通っていた時代、ニューヨーク支店があったこのビルを訪れたことがあります(確か42、3階だったような。どちらのビルかは忘れました。)
あれだけでっかいビルが跡形もなく崩れるなんて、いまだに信じられない気がします。邦人も含めた犠牲者の方々には心から
お悔やみ申し上げます。
 
5年前のこの日、私は福岡に出張していて、相当酔っ払って12時頃にホテルに帰ったのですが、テレビをつけてこの映像を見たときは夢みたいな気がしたものです。
皆様、季節の変わり目、お体お変わりはございませんでしょうか?
 
先日、インターネットをみていたら、中国産マツタケに釘や鉄くずが刺さっているとの記事がでていました。
「まだこんなことやってんの?」というのが率直な印象です。
1989年頃、私の香港駐留時代に雲南省のマツタケが日本に大量に輸出されるようになったのですが、私の友人は香港でこのマツタケ貿易の仕事をしていました。
マツタケの命は「香り」
あのおがくずのような香りは、取ってから1週間までがピークです。
そのため、検品もせず中国側と商売を始めました。
キロ当たりなんぼという取引だったのですが、暫くするとその商品の中に石がゴロゴロまじっていたのです。
その為に、中国人を雇い、検品をする様になったのですが、次は、マツタケの軸部分に太い釘が何本か入っていたのです。
その友人はマツタケの返品をくらい、香港の日本人駐在員やその家族にマツタケ弁当を作って売っていましたが、焼け石に水
でした。
 
そして、なんと、約20年近く経った現在においてもそんなことをやっている業者がいるなんて・・・。経済成長や国民所得の向上とか色々な面で近代化されている中国ですが、このような意識の低い業者が存在するかぎり、なかなか国際化という点で外国とのパートナーシップは作れないんじゃないでしょうか。
この話、業者に尋ねると、当たり前の話で、検品のときにX線で確認するらしいです。
それでも必ずマツタケの本体も確認し、釘があるときは抜くそうです。
 
それからはスーパーでマツタケをみると匂いをかぐ前に、マツタケの軸の下に穴があいていないか確認するようになりました。
ちなみに、中国人の方の中には、あのマツタケの匂いが異臭に感じられるようで、まったくと言うほどマツタケは食さないようです。
7、8年前に訪れた中国の農園の用水路で、水が青紫色の膜(強力な農薬らしいです)で覆われていましたが、今回のマツタケの件をみるかぎり、農産物をめぐる環境は、あまり改善されていないような気がする今日このごろです。

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