週刊柏﨑 第768回 堀ちえみさんのガン治療に思う

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この時期は三寒四温まではいきませんが(三寒一温くらいです)、日中は驚くほど暖かい日が有ります。

まあ、確実に春は近づいています。

ただ、夜間に薄着で出かけますと簡単に風邪をひくほど寒く、やはり朝晩は冷え込みますね。

京都では北野天満宮の梅が満開で見ごろです。

入園料が要りますので、入ったことはありませんが、近所に行きますと梅の仄かな香りがします。

大学の入試試験も佳境を迎えていて、既に合格通知を貰っている受験生も多いと思います。

この歳になってはっきり言えるのは、大学の良し悪しで人生は決まらない事、そして本当に勉強が出来る期間は大学生活中であることです。

国公立はこれからが本番ですので、頑張って欲しいですね。

北野天満宮は菅原道真を祀る。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

女優の堀ちえみさんが舌ガンであることを告知しました。

ステージⅣであるということですので深刻な状況です。

舌ガンで首のリンパに転移があるらしいのですが、多分その状態だけでステージⅣと言われることは無いと思います。

基本、ガンがどんなに大きくかつ進んでいてもそれだけでステージⅣと宣告はされません。

ステージⅣは必ず遠隔転移があることが条件になります。

舌ガンは口内炎と同じような症状が舌部に現れます。

多分、初期には殆どの方が口内炎と思うでしょうし、仮に耳鼻咽喉科に行っても口内炎と診断されると思います。

ただ舌ガンの場合は口内炎の治療の注射や服薬で治ることは有りません。

大きな特徴は炎症患部の奥が固いことと時間が経つと患部が拡大して痛みも増していきます。

堀ちえみさんの場合もまさしくこのパターンでありました。

また、不運にも堀ちえみさんは、様々な難病を抱えていて、常に強い薬を服用して、その副作用として口内炎が出来やすくなっていたのも発見を遅らせました。

しかし、患部が広がっている過程で触診や、患部が広がるスピードなどを考慮すれば、生体検査をしなかったことは考えられないことです。

堀ちえみさんは22日に外科手術をしてガン患部を摘出するようですが、これも通常であれば抗がん剤で患部を小さくしてからの手術が施されます。

堀ちえみさんのブログでは自らかなりシリアスな状況と告白していますので、一刻の猶予も無いのでしょう。

堀さんの舌はかなりの部分を切除しそうです。

舌の中央部分に舌線という線があり舌を左右に分けています。

切除手術の際この中央部の舌線にかかるようになりますと、喋ることも味覚を感じることも困難になります。

切除手術の際に、お尻の肉を取って舌部に再生するような形成外科手術を同時に行いますが、舌部というのは凄くデリケートな部位で再生するのは難しいと言うのが現実です。

多分、芸能界に復帰するのは、大変と言わざるを得ません。

それでも患部である舌部を切除すれば命には問題は無いと思いますが、そこで気になるのがステージⅣであるということです。

もし、主要臓器に転移が認められた場合、堀ちえみさんの命を賭けた治療はここから始まると思います。

舌ガンから転移の可能性が高いのが肺や胃、肝臓などです。

それに堀さんは強い薬を長年に渡って服用しているので免疫力や抵抗力はかなり落ちていることも推測されます。

転移臓器の外科手術が可能な状況であれば、すぐに抗がん剤や分子標的薬治療を受けて、ガンが小さくなるのを待って手術ということになると思います。

現在、楽天の三木谷氏が主導している光免疫療法ですが、実は頭頸部ガンには凄い効き目があると言われています。

舌ガンは頭頸部ガンですのでもう少し早めに発見されていたら、舌を温存して治療出来たかも知れません。

また初期であれば、小線源という放射線治療法もあり残念でなりません。

このコラムを皆さんが見て「柏崎、何でこんなに詳しいの?」と思われるでしょう。

実は私は以前、堀ちえみさんと同じことを言われたことがあるのです。

舌ガンから首のリンパに転移はありましたが、ステージⅣではなかったですけどね。

ただ、舌は半分切除して、舌線にかかるから味覚も無くなるし、喋ることも出来なくなると。

本当、ベッドで泣きました。

「何故、あの時こうやらなかったんだろう」と後悔の毎日でした。

私の場合の幸運だったのが、臓器への転移が無かったことです。

私は抗がん剤の治療を2クール受けました。

クロワール茶とクロワールゴールドも毎日飲みました。

信じられないと思いますが、2クール目の抗がん剤が終わった後に受けたCT検査ではガンを確認することが出来ない状態に改善しました。

当初、舌部を半分切除して、お尻の肉を舌部に移植するというという堀ちえみさんと同じ外科手術で手術時間も12時間位と言われていたのが切除は3分の一で済み、形成外科の再生手術も必要ないと言われました。

手術時間は6時間以内に短縮されました。

喋ることは手術後かなり障害が残りました。

毎日言語療法士について必死にリハビリに励みました。

失った舌部に空気が入って「サ行」と「ラ行」を話すのに本当に苦労しました。

具体的には、失った舌部をほっぺたの内側に押し付けて空間を塞ぎ、空気が抜けないようにしました。

本当に懸命に練習して2~3週間でそれなりに話すことが出来ました。

言語療法士からはこんなに早く話せるようになることは無いと言われ、実際に私のような口腔障害で喋ることが困難になっている患者さんの前で喋らされたことも有ります。

要は、何でもそうですが「強く望む」ことが大切ということです。

簡単にあきらめることが一番イケないことです。

あれからもう大分経ちますが、あの苦しさ、やるせなさを忘れることは有りません。

堀ちえみさんも今が一番辛い時だと思います。

後は天に身を任せるしかありませんが、「願えば叶う」と信じて欲しいと思います。

治療は簡単でないでしょうが、頑張ってまた元気な姿を見せて下さい。

無事に手術が終わりますように心から祈っています。

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