週刊柏﨑 第767回 美味しい話は一回疑いましょう
このコラム、昨日日曜日に東京から帰って来たために2月18日月曜に書いています。
先週は連休明けからほぼ東京に滞在していまして、金曜日と日曜日のオンエアや取引先との商談、付き合いと結構忙しく過ごしていました。
関東は兎に角寒くて、移動方法が電車と徒歩しかない中、寒さが身に沁みました。それと矢張り田舎者として東京に出て戸惑うのが満員電車です。
私も以前は東京に住んでいまして、毎日通勤電車に乗っていましたので、それなりに対応力は有る筈なのですが、最早気力が付いていきません。
歳を重ねることによって本当に弱っちい爺さんになってしまいました。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
水泳界のホープ池江璃花子選手が急性白血病になったことを発表して大変驚いています。
来年は東京オリンピック、活躍を期待される池江選手がこのような病に倒れることは非常に残念でありますし、池江さん本人の気持ちを思うとお気の毒と言いようが有りません。
実は去年でありますが、東京の知り合いが急性白血病になりまして、その時、白血病と福島原発の被爆の関連性を友人と話したことがあるのです。
友人の話では去年でありますが、日本での白血病と診断された患者数がここ5~6年で7倍近くになっているそうなのです。
白血病と診断された患者の60%が急性白血病です。
この数字自体に驚きは無いのですが、患者の約80%が東北、関東地方であるそうなのです。
まあ、その話は飲んだ席でのもので、そのまま忘れていたのですが、池江さんの病気の発表を聞いてゾーっとなりましたね。
実際、池江さんの発病は勿論、東北、関東地方での発病数の増加も福島原発事故によるものとの因果関係は定かでありませんが、不安なものは不安です。
ただ、白血病は決して不治の病では有りません、池江さんはまだ18歳、しっかり治療して一日でも早く健康を取り戻して欲しいです。
基本私はノンポリでありますが、今の日本に対してかなり失望しています。
先日、厚労省が公的指標である勤労統計数字を改竄していましたが、こういうことが頻発することって近代国家として有り得ないことだと思います。
しかも改竄は政府が進めていたり、施行している政策や制度を後押しするような内容に変えています。
こうやって発覚しても政府は知らぬ存ぜぬ、官僚は覚えていませんと、もう国民はうんざりしています。
まあ、国民も悪いし、野党もだらしないです。
最早、官庁や政府が発表する数字を私は全く信じていません。
皆さんも良く考えて下さい。
政府が、状況を見誤って景気が悪くなろうと、財政が悪化しようと国民が選挙で選んだ政治家がやったことなのですから仕方ないと思うのです。
失敗したという認識があって初めて対応策が取れます。
傷を浅くして回復に向かう事が出来ます。
でも、その失敗を認めずに公的指標を改竄までするなら、状況は悪化するばかりです。
その歪は必ず大きな激震となって国を襲います。私は、それを危惧します。
賃貸アパート大手のレオパレス21の施工不良問題が大きな問題になっています。
元々レオパレスのアパートは「隣どころか数軒先の物音が聞こえる」と噂されるほど壁が薄いなど、安普請であると言われていました。
今回は法令違反が疑われるような不備が多く発覚しまして、実際にレオパレスでアパート経営しているオーナーや住居者に被害が出ている模様です。
まあ、アパートやビルを賃貸して得られる家賃で生活することは、私も憧れることでありまして、レオパレスアパートのオーナーも当然そのような生活を夢見てレオパレスでアパートを作ったのだと思います。
少し前のカボチャの馬車でしたか「シュアハウス」の破綻でもそうでしたが、このような不動産賃貸ビジネスでオーナーが魅力を感じてしまうのが「家賃保障制度」です。
レオパレスの場合その保証期間が30年間と長く、アパート建設の為に大きな金額を長期ローンで借りることに対し、具体的に家賃の収益が確定出来るのですから、オーナーにとって安心感がある訳です。
アパート経営にとって最大のリスクである「住居人を探して、得られる家賃集金すること」を保障してくれる訳でありますから、レオパレスは瞬く間に成長していったと思います。
ただ、良く考えてみれば、レオパレスはどのようにして儲けを出すのでしょうか?
土地の地主さんにアパートを作ってあげて、間借り人を見つけてくれて、家賃を集金して毎月振り込んでくれる。
しかも、もし間借り人が引っ越したり、見つからない時も家賃は保障しなくてはならないのです。
そんないい人いますか?という話なのです。
そりゃ、街の一等地や駅近の優良物件ならともかく、そんな優良物件なら別にレオパレスに頼らなくても、自分で銀行や建築屋と話を付けて、不動産屋に頼んだ方が収益は大きくなります。
ですから、レオパレスに頼むような土地は不便で周りに何もないような物件になるのです。
辺鄙なロケーションでは間借り人は簡単に見つけられない訳で、家賃を保障した場合、レオパレスは最悪自社が受け取る家賃とオーナーに支払う保証家賃がマイナスになる可能性があります。
レオパレス側は当然そういうケースも想定していますので、アパート建設を請け負うレオパレスはオーナーから受け取るアパートの建設費からかなり大きな利益を出すことが必要になります。
そう考えると、今回の杜撰なアパートの不備は起こるべくして起こったことだと思います。
まあ、それでも家具付きで簡単に入ることが出来るし、数か月単位の短期の住居としては、それなりに需要は有りましたね。
企業の一括借り上げとか。
しかしながら、こんな建築基準法令違反が発覚した以上、もしもレオパレスに住まわせている雇用者に何かあったら企業はとんでもない賠償金を請求される可能性があります。
レオパレスから法人客が離れたら、かなりヤバイです。いずれにしても、簡単に、それもリスク無しでという話は一回疑った方が無難ですね。