極上の椿油 週刊柏﨑 第195回

今この文章を熊本で書いています。ニュースなどでご存知の方も多いと思いますが、熊本をはじめ九州の南部では大雨による被害が出ています。梅雨季節とはいえ、この雨はむしろ台風に近いのではないでしょうか。
水不足が解消されたといっても「過ぎたるは及ばざるが如し」。雨で家や橋まで流されていたらたまったものではありません。というわけで、皆様お元気でお過ごしでしょうか?
 
熊本に何をしにいったかというと、現在商品企画中の椿油について、工場を見学に来たのです。
この椿油は昔ながらの玉締という石の臼のような搾り器を使って、国産ヤブキタツバキの種から丁寧に手作業で作られています。
こうやって手作りに近い方法で一滴一滴搾られた椿油は、なんとオレイン酸が86.7%。普通の機械搾りものと比べて10%近くオレイン酸の量が豊富です。ちなみに、オレイン酸というのは、人の皮脂に最も含まれる成分なのです。
 
前にも述べてきましたが、皮脂は肌を乾燥や外敵から守るバリアのような存在で、この皮脂のバランスが崩れると乾燥肌やオイリー肌になったりします。また皮脂が毛穴などに詰まると、にきびや抜け毛の原因になったり体臭の原因に繋がります。また、この皮脂のバランスが良いと、肌の張りツヤがよくなり、美しい肌になります。
このオレイン酸はあらゆる脂肪酸の中で最も酸化し難い油で、食用油としても血液をサラサラにしたりすることから注目されている油分なのです。
 
この玉締という方法、1トンのツバキの種から250kgしか作れません。
通常、椿油は機械を使って搾っています。こうすると量は作れるのですが、不純物も混じったりして、高温で処理しなくてはならないのでオレイン酸の量も少なくなってしまうそうです。
 
またあの椿油独特の臭い。あれは不純物の臭いなんですね。玉締の椿油はあの臭いがあまりしないのです。そして肌につけてみるとベタベタ感がほとんどなく、油なのにサラッとしています。はっきり言ってこれは凄いです。
 
このピュアな椿油を何回も非加熱でろ過することにより、製品が出来上がります。
現在企画中の石鹸で洗顔し、クロワールシャワーで水分補給をした後、この椿油をほんのちょっぴりだけ手に取って肌に薄く伸ばして欲しいと考えています。(髪の毛にもおすすめです)
皮脂は肌の表面にわずか0.0005mmの膜として存在しています。洗顔後約3~4時間で体の内から自然に出てくるのです。このスペシャル椿油も皆さんの自然の皮脂には敵いません。
 
洗顔時、顔の汚れと共に皮脂を落としてしまったという緊急時に、皮脂と同じ高純度のオレイン酸を含んだピュアな椿油で、もともと持っている皮脂のかわりをしてもらうのです。
 
ただし問題が1点あります。国産のツバキの種は、本当に少ないのです。
この工場のお話によると、皆さん良く知っている「大島椿」は商標で、中国の椿の種を大島で搾れば大島椿油として販売できてしまうそうです。
日本で椿の種は10月~11月しか採れません。この時点で需要を満たす量を集めてくることはほぼ不可能だそうです。
私たちが大雨の中、この工場に滞在中に電話が何件もかかってきていました。この椿油を使ってらっしゃるのか、肌がとてもきれいな社長の奥様(67歳)が、申し訳なさそうに椿油の注文を断っていました。
しかし、そんな中、幸運にもこの椿油を我々に分けてもらえる事になりました。
皆様もきっと初体験の「真の椿油」。もうすぐお届けできることと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメントする