週刊柏﨑 第581回_新年、明けましておめでとうございます

 

新年、あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。

余り嬉しくないのですが、私、今年は歳男であります。何か全く実感がないのですが、60という数字は重いですな。自分としてはここ10年以上殆ど変っていないと思っているのですが、それでも物忘れは多くなっているし、身体のあちこちは痛いわで、まあ何処でもいるお爺ちゃんと言われても反論は出来ません。私は根っからの楽天家でありますので、気持ちは永遠の厄年42歳、いつまでも若いと思い続けることが大切です。

 

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。私は、正月飲み過ぎまして、お酒が抜けきっていません。

今年の京都の正月は、60何年かぶりの大雪が降りまして、市内は真っ白、それは凄い積雪でありました。寒さに強い筈の我が家のダメ犬はサンルミエの前から離れようとせず、降り積もった雪の上を引きずるように散歩に行きました。

毎年恒例でありますので、真っ白になった道路を恐る恐る車で、下鴨神社に初詣に出かけましたが、やはり例年より人出は少なかったような気がしました。下鴨神社の本殿は、12の干支に分かれて祠がありまして、今年の干支の未はやはり特別混み合っていましたが、未年の私と娘はしっかりとお参りを致しました。帰りに毎年購入しています一番大きい破魔矢を買い求めましたが(3000円であります)景気を反映してか私が見る限りは、これを買い求める方は少なかったと思います。そんな大雪の正月でありましたので、今年はテニスの初打ちもせず、息子と雪ダルマを作ったくらいで体は殆ど動かしていません。

 

2日3日は、箱根駅伝を息子と酒を飲みながら観戦しました。実は私と息子は同じ大学でありまして、今回有力校として出場している母校を二人でダラダラ応援していました。なんでも復路の8区だか9区のランナーが息子のクラスメイトということでした。往路こそ久方ぶりの2位でありましたが、総合では4位とまあ。中途半端な順位でした。

優勝した青山学院は本当に強かったですね。あの山登りの選手が来年も健在であれば、来年も青山学院がぶっちぎりで勝っても可笑しくありません。箱根駅伝で大学の有力長距離選手が燃え尽きてしまう箱根駅伝症候群が日本のマラソン界をダメにしていると言われて久しいですが、これはこれでアリではないかと個人的には思っています。

 

さて、今の日本という国、果たして国民が幸せと感じる国なのでしょうか。私が生まれたのは昭和30年であります。今思い出しても、その頃の日本は貧しかったと思います。大体、戦争が終わって主だった都市部は殆どが焼野原であった訳でそこからスタートして約10年、昭和30年代というのは、ひたすら働き、努力することで日本を再びよみがえらせることで、国民の富を築いていった時期であります。その点では当時は国の発展=国民の豊かさ、であったことは間違いありません。現在の日本は、当時より確実に富んで豊かであります。その豊かさは、日本国民がそれから何十年もかけて築いてきたものであります。

その結果、日本は世界有数の先進国となりました。私はクロワールシリーズの拘りの成分の原産地であるケニアやインド、ブラジルなどに行きましたが、その都度感じるのは日本という国の「豊かさ」なんですね。その「豊かさ」が近年大きく変わったような気がするのです。あるブログに載っていたのですが、その違和感というのは、今の国民の多くが今迄一生懸命努力して築いてきた「豊かさ」をまるで昔から日本がそうであったかのように受け止め、全く働かない者、努力しない者まで全てが「贅沢に暮らす権利」を要求するようになったから生まれたと言うのですね。

この考えは多分正しい、要は、他人を犠牲にしても自分だけ良ければいいという人が増えたということです。昔の日本というのは、富というのは「働いて創り出すもの」でありました。それがパソコンでキーボード操作をするだけで簡単に創り出せてしまうのです。私も以前その業界の先端にいましたのでそれを否定するつもりはありません。但しマネーゲームで創る富は国の経済には寄与しません、これだけは経験上断言できます。物が需給で流通しその過程の労働対価を得る、こういう経済行為があって初めて国に富や豊かさが蓄積されると思います。また、オレオレ詐欺などの一連の詐欺犯罪など、正に自分が豊かになる為には他人の豊かさを奪うと言う卑劣な行為であります。

「三丁目の夕日」や「21世紀少年」など昭和のノスタルジックな時代を描いた映画がありますが、そこに描かれている根本は貧しかったけど、幸せで良かったというテーマであります。「昔の方が、貧しかったけど幸せだった」「今の方が豊かだけど不幸せ」なんか当たり前のようにそう思っちゃうんですが、当時の日本人はそんなこと考えたこと無かったんだろうなと思います。その時、豊かになるためにがむしゃらに働くしか道が無かったんですから。

 

国連が発表した「世界幸福度ランキング」、日本は43位と先進国の中で最下位でありました。因みに1位はデンマーク、2位はノルウェー、3位はスイスとトップ10のうちEUが8国を占めています。アメリカは17位、韓国は41位、台湾が42位であります。なんでもこれら幸福度が高い国はどこも国政選挙の投票率が約80%位と高いということであります。

日本は去年末の衆院選が52%と低いから幸福度が低いというのですけど、確かに幸福に思う国を創るのに国民が参加するのは当然のことでありまして、その為に与えられているのが選挙権であるのですから活用しないのは感心出来ません。これら幸福度が高い国の選挙には、投票が義務づけられていたり、ペナルティー(投票に行かないと選挙権剥奪など)があったりするのですけれど、日本の場合も必要であるのかも知れませんね。

私が、子供の頃未来に対する憧れというか、大きな期待感がありました。私がこの先何十年も生きるとは思えませんが、この先未来にはなんかとっても不安というか、余り良いイメージを持てないのです。サラリーマンになったばかりの時に観た映画「バックトゥーザフューチャー」、過去から戻った後再び1985年から2015年にタイムマシーンでトリップするのですが、あの映画で描かれていた未来が今年であります。

どんな年になるかは分かりませんが、一生懸命前向きに努力したいと思っています。そんなこんなで今年も明日から打ち合わせで東京に行きます。本年も、変わらずお付き合い下さるようお願いします。

頑張っていきましょう。

柏崎

 

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