週刊柏﨑 第422回_熱狂度が下がってきた日本
日替わりで暖かかったり寒くなったりしていますが、今のところ暖冬であることは間違いないようです。今日の早朝、犬の散歩で表に出ると、比叡山の頂上あたりがなんぼか白くなっています。多分、今年の初雪であります。かといって寒さが特に厳しい訳ではないので、昼時分には溶けてなくなるんだと思います。朝のテレビでは、東京でも雪が降っているようですので、これからが冬本番となるのでしょうか。近所の宝が池公園の紅葉も大体が茶色くなってきて、ピークは終わりました。今年は12月位までセミが鳴いていた地域があるようで、確実に季節感が変化しているようです。
先週、QVCさんでの打ち合わせとオンエアーの為に幕張に数日滞在していたのですが、新聞等で報道がありました千葉南部で発生した地震に遭遇してしまいました。震度4程度の中規模の地震だったのですが、1分位揺れが続き、結構びびってしまいました。なにしろ週刊誌などでは、毎週のように東海や近畿で大地震が起きるといった記事を目にしますのでことさらであります。
皆さまお元気でお過ごしでしょうか。妻が仕事で北海道に行っていて、束の間でありますが自由な生活を送っております。なんでも
北海道は大雪にみまわれているようで狭い日本といいますが、日本というのはそれなりに大きい国であると思います。
いよいよ来週の土曜日、12月17日(土)でありますが、QVCさんの大イベント、2011年下期ベストセラーでクロワールアイネオがスーパークロワールアイネオにバージョンアップしてデビューします。当日のホットピックとして10時からと21時からの二回を予定しています。ナビは森さんと田代さん、ご覧いただけましたら幸いであります。
先日、テレビで衛星チャンネルをボーと観ていると、画像の悪い白黒の映像が目に飛び込んできました。それは、1960年代のボクシングのタイトルマッチのダイジェスト番組でありました。ファイティング原田とか海老原博幸といったおぼろげに記憶がある選手の試合なのですが、画像が悪くても、その試合の熱狂度が凄く伝わってくるのです。この時代のスポーツというのは、相撲にしろ
野球にしろ、なにか今とは違う、観衆が熱狂するものがあったと思います。今週、なにげに点けたテレビで亀田兄弟のボクシングタイトルマッチが放映されていました。観客の一部や実況席がなんとなく盛り上がっていましたが、この1960年代のタイトルマッチとの盛り上がり方との差は歴然であります。それは野球や相撲、プロレスといった他のスポーツにおいても全く同じです。あの時、私にしたって、王、長嶋選手に声援を送り、大鵬、柏戸の取り組みに手に汗握り、力道山の記憶はあまり無いのですが、ジャイアント馬場の敗戦に涙を流していたのです。まあ、あまり賢い子供ではなかったですな。
この今と昔の観客の熱狂度の違いというのは何が原因であるのでしょうか。当時は国民の楽しみというのが少なかったということもあるでしょうが、私はそれだけでは無いと思います。当時の高度成長時代、日本の国民は皆、夢を持っていました。頑張って、努力することによって、より良い暮らしを手に入れることが出来るという、ささやかな夢であります。日本は当時まだ貧しく、欧米の暮らしに皆あこがれていました。日本人は皆、頑張ればそのような暮らしが出来ると考えていたのです。それを達成しようとする力を原動力として日本は世界に類をみない目覚ましい発展をとげたのです。翻って、今の状況はどうでしょう。日本は世界で有数の経済大国となりました。国民の所得も多いし学力も上位であります。当時の日本と比べれば、近代化ということ、裕福度ということでは、格段の進歩を遂げています。
しかしながら、国の勢い、国民の熱さという点では成長期はとうに過ぎ、既に老年期に差し掛かっているのかもしれません。今、子供のゆとり教育の弊害とかいって、若者のふがいなさを教育のせいにする風潮があります。確かにそれもあるでしょう。しかしそれは、小さな要因です。一番大きいのは、私達をとりまく全てのことが変わったということです。その変化というのが、国民が持つ熱さが、失われているということであります。日本人は裕福になり、ほとんどの国民は贅沢を言わなければ、衣食住に困らない生活を出来るようになりました。それでも日本の中で貧富の差があるというのは、誰でも感じていることであり、それが日に日に大きくなっていることにも気づいていると思います。今の日本は「どうしようもない。」という閉塞感で覆われています。先にあげたスポーツ界でも、政治や経済の世界でも過去の成功体験を頼りに年寄り達が運営している以上、今の散々たる現状は当然であるのです。物を作れば売れる、試合をすればファンは見に来る政策を決めれば国民は黙って従う、こんな幻影をいつまでも持っているのですから。だから、TPPや為替がどうなろうとも、政治家がいくら改革、改革と叫ぼうとも、スポーツ界がどんなファンサービスをしようとも、再びあの全国民が熱く燃えていた頃の活気は取り戻せないと考えています。それでもそれは、時間の流れの中でどうしようもないことであるのです。
私個人としては日本はもっと内向きに生きていくことを考えたほうが良いと思います。日本には減少に転じたといっても、1億数千万
人の人間が暮らしています。外国に物を売るなとは言いませんが、そのために、国内の産業を犠牲にするようなことをしてはいけません。極端にいえばもっと関税をかけて国産の品を保護してもいいくらいです。将来に向けて発展、発展というから無理が生じます。
日本が生きていくのには、「まあ、これ位あればなんとかなるでしょ、」というレベルで考えれば、日本だけで十分なんじゃないと思うのです。アメリカやユーロ圏の衰退はもはや止めることは出来ません。こんな環境下、日本のような気のいい、お人よしが外に出ていけば、身ぐるみ剥がれるのは明らかであるのです。日本もあのブータンのように、国民幸福度という基準を設けるとのことですが
日本のだけで生きることを選択したら、それなりに幸福感を感じるじゃないかと思うのですが…。
先週、QVCさんでの打ち合わせとオンエアーの為に幕張に数日滞在していたのですが、新聞等で報道がありました千葉南部で発生した地震に遭遇してしまいました。震度4程度の中規模の地震だったのですが、1分位揺れが続き、結構びびってしまいました。なにしろ週刊誌などでは、毎週のように東海や近畿で大地震が起きるといった記事を目にしますのでことさらであります。
皆さまお元気でお過ごしでしょうか。妻が仕事で北海道に行っていて、束の間でありますが自由な生活を送っております。なんでも
北海道は大雪にみまわれているようで狭い日本といいますが、日本というのはそれなりに大きい国であると思います。
いよいよ来週の土曜日、12月17日(土)でありますが、QVCさんの大イベント、2011年下期ベストセラーでクロワールアイネオがスーパークロワールアイネオにバージョンアップしてデビューします。当日のホットピックとして10時からと21時からの二回を予定しています。ナビは森さんと田代さん、ご覧いただけましたら幸いであります。
先日、テレビで衛星チャンネルをボーと観ていると、画像の悪い白黒の映像が目に飛び込んできました。それは、1960年代のボクシングのタイトルマッチのダイジェスト番組でありました。ファイティング原田とか海老原博幸といったおぼろげに記憶がある選手の試合なのですが、画像が悪くても、その試合の熱狂度が凄く伝わってくるのです。この時代のスポーツというのは、相撲にしろ
野球にしろ、なにか今とは違う、観衆が熱狂するものがあったと思います。今週、なにげに点けたテレビで亀田兄弟のボクシングタイトルマッチが放映されていました。観客の一部や実況席がなんとなく盛り上がっていましたが、この1960年代のタイトルマッチとの盛り上がり方との差は歴然であります。それは野球や相撲、プロレスといった他のスポーツにおいても全く同じです。あの時、私にしたって、王、長嶋選手に声援を送り、大鵬、柏戸の取り組みに手に汗握り、力道山の記憶はあまり無いのですが、ジャイアント馬場の敗戦に涙を流していたのです。まあ、あまり賢い子供ではなかったですな。
この今と昔の観客の熱狂度の違いというのは何が原因であるのでしょうか。当時は国民の楽しみというのが少なかったということもあるでしょうが、私はそれだけでは無いと思います。当時の高度成長時代、日本の国民は皆、夢を持っていました。頑張って、努力することによって、より良い暮らしを手に入れることが出来るという、ささやかな夢であります。日本は当時まだ貧しく、欧米の暮らしに皆あこがれていました。日本人は皆、頑張ればそのような暮らしが出来ると考えていたのです。それを達成しようとする力を原動力として日本は世界に類をみない目覚ましい発展をとげたのです。翻って、今の状況はどうでしょう。日本は世界で有数の経済大国となりました。国民の所得も多いし学力も上位であります。当時の日本と比べれば、近代化ということ、裕福度ということでは、格段の進歩を遂げています。
しかしながら、国の勢い、国民の熱さという点では成長期はとうに過ぎ、既に老年期に差し掛かっているのかもしれません。今、子供のゆとり教育の弊害とかいって、若者のふがいなさを教育のせいにする風潮があります。確かにそれもあるでしょう。しかしそれは、小さな要因です。一番大きいのは、私達をとりまく全てのことが変わったということです。その変化というのが、国民が持つ熱さが、失われているということであります。日本人は裕福になり、ほとんどの国民は贅沢を言わなければ、衣食住に困らない生活を出来るようになりました。それでも日本の中で貧富の差があるというのは、誰でも感じていることであり、それが日に日に大きくなっていることにも気づいていると思います。今の日本は「どうしようもない。」という閉塞感で覆われています。先にあげたスポーツ界でも、政治や経済の世界でも過去の成功体験を頼りに年寄り達が運営している以上、今の散々たる現状は当然であるのです。物を作れば売れる、試合をすればファンは見に来る政策を決めれば国民は黙って従う、こんな幻影をいつまでも持っているのですから。だから、TPPや為替がどうなろうとも、政治家がいくら改革、改革と叫ぼうとも、スポーツ界がどんなファンサービスをしようとも、再びあの全国民が熱く燃えていた頃の活気は取り戻せないと考えています。それでもそれは、時間の流れの中でどうしようもないことであるのです。
私個人としては日本はもっと内向きに生きていくことを考えたほうが良いと思います。日本には減少に転じたといっても、1億数千万
人の人間が暮らしています。外国に物を売るなとは言いませんが、そのために、国内の産業を犠牲にするようなことをしてはいけません。極端にいえばもっと関税をかけて国産の品を保護してもいいくらいです。将来に向けて発展、発展というから無理が生じます。
日本が生きていくのには、「まあ、これ位あればなんとかなるでしょ、」というレベルで考えれば、日本だけで十分なんじゃないと思うのです。アメリカやユーロ圏の衰退はもはや止めることは出来ません。こんな環境下、日本のような気のいい、お人よしが外に出ていけば、身ぐるみ剥がれるのは明らかであるのです。日本もあのブータンのように、国民幸福度という基準を設けるとのことですが
日本のだけで生きることを選択したら、それなりに幸福感を感じるじゃないかと思うのですが…。