週刊柏﨑 第280回_不況とソーラーパネル
毎年同じことを書いているような気がするのですが、今年早くも2ヶ月が過ぎてしまいました。誰が見ても冬は終わってしまって、あと1ヶ月もしないうちに桜の花が咲くのです。本当に1年が過ぎるのはアッという間に感じます。
今週、麻生首相がオバマ米大統領に新大統領としてはじめてホワイトハウスに招待されて、機内2泊で会議時間1時間という弾丸ツアーで訪米をしました。なんせ、支持率80%の大統領と不支持率80%の首相の会議ですので、多分とんでもない要求をされたと思います。ここ数週間前から原因不明の円安が進んでいます。本日は1ドル97円迄きましたので、穿った見方をすれば米国債に投資しやすい環境であるといえそうです。(要求もここらへんにあるのでは)7割以上の国民から悪評高い、定額給付金でありますが、日本に先行して1人当たり約6万~8万円の給付金を配ったオーストラリアではカジノが大盛況になっているそうで、日本でもこの1~2万円の給付金はパチンコ屋とかギャンブル場を潤せることになりそうです。 私の周りでは花粉症という人がとっても少なくなっていますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか? 私は昨日、ジャンボ宝くじを1万2千円分購入しました。わらしべ長者ねらいの柏崎でございます。
さて、皆さんは太陽光発電についてどういう印象をお持ちでしょうか?まあ屋根の上にガラスのパネルを並べて、それで家のテレビとか冷蔵庫や照明の電気代がタダになって、余った分は電力会社が買ってくれる。しかも設備設置には補助金は出るは、地球環境には優しいし、いいことだらけであるのに、うちのまわりの家にあのソーラーパネルを付けている家はありません。(ちなみにうちは借家ですので、いくら太陽光発電が素晴らしくても取り付けは出来ません)国としては、この太陽光発電システムを内需促進やエコロジカルの面からも多く普及させたいようです。それでなのでしょうが、今週、この余った電力を売る販売価格を現行の1キロワット当たり24円から、約50円と倍増することを発表しました。
まあ、いいことだらけであるのですけれど、実は問題があるのです。
1キロワットの発電をしようを思うと、ソーラーパネルは20平方メートル、すなわち約12畳の面積が必要になります。しかも太陽光というのは密度が薄く、夜の時も雨の日もあるわけですから、システムの稼働率は10%程度と低いのです。そして、一番の問題の発電システムの値段であるのですが、これが普通の家庭用の装置で、工事費込みで約250万円くらいです。 補助金は今年の1月より3月末まで募集していて、1キロワット当たり7万円、標準サイズの3.5キロワットで24.5万円となりますがそれでも220万円近くかかるコストが最大のネックになっています。
こうしてみると、それでも毎月の電気量を大きく節約出来て、電力買取価格が倍になるのですから、パネルメーカーの言い分どおりに約10年間で設備が償却できると考えると、もっと普及してもいいはずです。
しかしながら、1994年から2003年迄に1kW当り9万円の補助金を出して取り付けた、太陽光発電システムは約17万件あったのですが、取り付けて良かったと答えた人は26%に過ぎなかったのです。その原因はやはりはじめに述べた通り、業者が宣伝する程の発電量が確保出来ないことが一番。そして、ソーラーパネルの清掃などのコストが大きくかかってしまうことです。今のところ、太陽光発電システムを取り付けた人は、「エネルギー問題の解決に貢献した」とか「地球環境問題、グリーンニューディールについて取り組んだ」という気分だけ良いことをした人ということに大きくお金を使ったという感が否めないのです。日本政府や装置メーカーなども、この装置を屋根の上の巨大な廃棄物としないよう取り組んでいかなくてはなりません。
この不況時、全く話を聞かなくなってしまいましたが、CO2の削減などに太陽光発電は大きな力を発揮すると思います。 その為にも、発電システムの高品質化と補助金制度をもっと一般国民にアナウンスさせて、未曾有の経済不況脱出の起爆剤にしなくてはなりません。(先週の医薬品の3つのカテゴリーですが、第3種と第2種が規制対象です。第1種ではありません)