第885回 「誤嚥性肺炎」にならない為にすること

お盆が終わりました。五月蠅いくらい鳴いていたセミの声もぴったり聞こえなくなり、気が付けば8月も後半になろうとしています。週初めに、京都のお盆のフィナーレを飾る「大文字焼き」が行われました。九州から関東にかけて先週末から降っていた豪雨の影響が心配されましたが、幸い16日夜は殆ど雨も降らず、無事「5山の送り火」は執り行われました。先週のこのコラムで触れましたように、コロナの影響で昨年と同じ、右「大」の字が6点、鳥居が2点、その他「妙」、「法」、「舟形」、左「大」が1点の松明が焚かれました。昨年と違ったのが、松明の大きさで、去年の1,5倍大きいそうで、言われてみれば確かに気持ち光が強かったですな。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

日本各地が豪雨の為に大変なことになっています。少し前までは、「何十年に一度の豪雨」という言葉で語られていた大雨が、今や毎年というか年に何度も降る訳で、地域によってはハザードマップが各世帯に配布されたりしています。テレビの天気予報で気象予報士が「命を守るよう」呼びかけるなんて、雨が最早「津波」並みの警戒を要するのです。まあ、確かに今の雨のもたらす被害は過去の経験が全く通用しないことは確かです。水や土砂からの災害は、早めに安全な場所に避難すれば未然に防ぐことが出来ます。過去の常識が通用しないなら、警報が出た時点で速やかに避難しましょう。毎年、このような豪雨によって尊い命が失われるのは残念でなりません。犠牲になられた方のご冥福をお祈りいたします。合掌

先週も触れました、コロナ感染で自宅療養中に重症化して亡くなるケースが増えています。今週も都内で親子3人全員がコロナに感染して、自宅療養中に40歳代の母親が亡くなりました。もうね、これは人災でしょう。早めに入院して適切な治療をすれば助かった命です。余りに子供が不憫です。大体、この状況で未だ「酸素ステーション」とかですから、多分コロナ感染が爆発している今、まだまだ自宅療養中に亡くなる方は増えるのでしょうね。ワクチン接種を進めるのは勿論、レムデシベルやイベルメクチン、アビガン等経口で服用できる治療薬は希望者には配布するべきだと思います。東京と同じくらいの人口の武漢で全市民のPCR検査を2週間程度で行い、プレハブの病院をあっという間に建て、感染拡大を防いだ中国、まあ色々制約がある国家ですが、ある意味凄い国ですな。

現在開催されている甲子園大会ですが、数校の球児のコロナ感染が発覚して、出場辞退を余儀なくされています。ここまで、熱戦を勝ち進んで甲子園に出場を果たしながら、辞退とは本当に可哀想です。

来週には、東京パラリンピックが開幕します。

全ての出場選手には頑張って貰いたいと思いますが、最早無観客であろうと人流が増えるイベントを行う事で間違いなくコロナ感染は増大します。野戦病院の建設などテンポラリーであろうと医療体制の整備は待ったなしです。ずっと国や自治体のコロナ対応は後手に回っている訳でありますが、この先も変わらなければ、もう日本はダメだと思います。自国民を救えない国家に明日は有りません。

近年、肺炎で亡くなる方が増え、今では日本人の死因3位になるほどです。肺炎の中でも誤嚥性肺炎で命落とす高齢者が増えていることに私はビビッテいます。誤嚥というのは本来食道に入るべき食べ物や唾液が間違って気管支や肺に入ることで、食べ物や唾液に含まれる細菌によって肺に炎症起こすのが誤嚥性肺炎です。

私達は食べ物を口に入れ、咀嚼(噛み噛みする)して喉に送り、それらを飲み込みます、飲み込むときは「咽頭(のど仏)が上がる」と「同時に気管の入口を閉じる」>「食道を開く」>「食べ物を食道に送りこむ」という一連の流れが僅か0、5〜0,8秒の間で行われます。この驚異の連携プレーは少しでもタイミングがズレたり、器官に問題があったりすると上手くいかなくなります。その上手くいかなくなった時になるのが「ムセ」であり「咳き込み」であります。こうしたズレは40〜50歳代位から起こります。食事をしている時に「ムセる」のは喉の老化の入口と言われています。

私は子供頃から気管支が弱い方で、喘息ほどでは有りませんが、よく咳き込む方です。ただ、若い頃は咳き込んだとしても誤嚥まではしていなかったですね。50歳位になって食事をしている時に「ムセる」ことが多くなったと思います。食べ物が誤嚥によって気管に入るのは胸も痛いし、とてもシンドイですが、これは喉の老化の入口です。誤嚥を防ぐためには、「よく噛んで食べる」こと「咀嚼」が大切と言われますが、それだけでは誤嚥は防げません。「咀嚼」と共に大切なのは「飲み込む動作(嚥下)」です。歯が無かったり、入れ歯が合わなくて口腔内が不安定であったり、口腔内から喉に飲み込む力が落ちると誤嚥するのです。私もそうですが、皆さん多くの方が歯のケアをしているのですね。しかしながら、喉のケアをしている人、聞いたこと有りません。歌手の方のボイストレーニングとかは別としてですよ。

この飲み込むこと=嚥下の能力は老化と共に確実に衰えていきます。それを痛切に感じるのが、最近食事をしていなくてもいきなり「ムセる」ことです。これは「唾液」を誤嚥している証しで、喉の老化が更に進んでいることを意味します。加齢によって喉の嚥下力が低下していることが多いのですが、最近はスマホ首など姿勢の悪さが関係していることもあります。

更にヤバくなると、寝ている間に無意識に唾液が肺に入っていることもありますから、その前に喉の力を鍛えて嚥下力を上げ、誤嚥を防ぐことが必要でしょうね。肺に大量の唾液とか食べ物が入れば、いくら歯周病の予防をしていても誤嚥性肺炎になるのは

新聞などの訃報を見ると、本当に「誤嚥性肺炎」で亡くなる方が多くなりました。今から、誤嚥というのは「怖いものだ」という意識を持ち、嚥下力を上げることを実践すれば、かなりの確率で「誤嚥性肺炎」を防げると思っています。

 

 

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメントする