週刊柏崎 第862回 人生がやり直せたら

立春が過ぎた辺りから京都は日中本当に暖かく、天気も良かったですね。ただ流石にこのまま春になる筈も無く、今週中頃から一気に冷え込んで、東北、北海道では強烈な吹雪が来ているようです。京都でも朝の犬の散歩時にちらほら雪が降っていまして、かなり寒かったです。先週末に福島、宮城で起こったマグネチュード7、震度6の地震で東北地方はかなり被害が出ていますが、吹雪による影響が心配です。この地震、何でも10年前の3.11東日本大地震の余震であったということですが、天災のメカニズムというのは人智では計り知れないものであります。先週の地震は東北だけでは無く、それなりの揺れが広範囲で感じられた訳ですが、私は半分眠りながら観ていたテレビの臨時ニュースで知った位で、京都は本当に天災とかのリスクが低い処ですな。
被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。ただ、死者が出なかったことは僥倖でありまして、地震大国として常日頃からの対策の賜物です。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

女性蔑視発言で辞任に追い込まれた東京オリンピック、パラリンピック前組織委員長の森氏の後任がごたついています。今の時点では橋本聖子氏で調整されているそうですが、それとて密室で決まった感があり、当初掲げた透明性など微塵も無い訳です。遥か彼方の外国で開催されるオリンピックであれば、出場するアスリートの方達とそれを応援する国民と協賛するスポンサー企業が関与するスポーツの祭典ですが、東京オリンピックパラリンピックは関心が有る無しに拘わらず、全国民の税金を使って行われる国家行事であります。ということは、東京オリンピック、パラリンピックを支える最大のスポンサーはIOCでも政治家でも大企業でもなく我々国民なのです。10年前の東日本大震災からの復興を世界に知らしめる意味でのコンパクト五輪を標ぼうしていたのにも拘わらず当初の予算から今の時点で4〜5倍に予算は膨れ上がりました。どこの世界にスポンサーを無視して莫大な遣うお金を勝手に増やす運営者がいるのかって話ですな。まあ、誰が組織委員長になっても関係が無いように思いますが、オリンピックを開催する為には、最低限選手や関係者のワクチン接種は必要であると思います。今の日本でのコロナワクチンの接種状況を見る限り、7月23日の開催までに全国民の10%位の接種も難しいのではないかと思って居ります、今回の東北での3.11大地震の余震と言われている地震はちっとも復興が進んでいないのに復興を謳って誘致したことに自然界が怒っているのかも知れません。

この歳になりますと、自分の歩んできた人生について考える時があります。もし、「自分の人生がやり直せたら」皆さんは考えたことが有りませんか。私的には、良かったことより失敗したことしか良く覚えていないのですね。中学1年の時に医者だった父親をガンで亡くしました。これが私の初めての人生の転機でありました。当然ですが、子供なりに生活が変わったことは理解出来ました。母は女手一つで私と妹を育ててくれ、本当に感謝していますが、私自身が父の死を乗り越えて環境の変化に対応出来なかったという気持ちが有ります。将来的に父と同じように医者になりたいと思いましたが、かと言って勉強も努力もしなかったし、運動も達者でしたか中途半端でしたね。中学、高校、大学を通して、とにかくのんべんだらりと過ごした時間でした。
特に大学時代に勉学に励んだという思い出は殆ど無く、今となっては大きな後悔が有ります。大学を卒業して証券会社に就職したのですが、短期でお金が稼げると思ったからです。1980年頃の証券界は今と違ってまだまだ金融としてのシステムが確立しておらず、言わば鉄火場のようなイメージがありました。実際、利益もろくすっぽ出していないようなボロ株が所謂仕手株として短期で何倍にも値上がりすることが当たり前でありました。また当時は、今では信じられないような金利が銀行の定期預金や郵便局の定額預金につきました。確か銀行の一年定期で8%ですから、100万円預けると何と8万円という高額な金利が付きました。浅はかというか、世間知らずの私は、証券界で10年かければ1億円を作ることが出来ると言うお汁粉のようなTOO SWEETなことを考えていました。そしてその1億を定期預金や国債にして、金利で楽をして暮らすと言う身の程知らずなことを考えていたのです。ハイ。証券界というのは絶対に儲かる株の情報が集まる処であると信じて疑わない、今思えば本当のアホでありました。大学時代にもう少し勉強をしておけば良かったと思いますが、金融業でも銀行や保険などでは無く、当時はマイナーな感じの証券に入ったのは良かったと思っています。人との交流が好きで、余りくよくよしない大雑把な性格の私に証券界は肌が合いましたね。10年間で私の証券会社での歩みは順調そのものでした、都内の支店勤務から本店営業部に配属され、営業成績はトップクラス、トランプ大統領と同じアメリカペンシルベニア大学ウォートンに会社留学してエリートコースであるという自覚もありました。しかしながら会社に入社した当初の目標は大幅に狂っていました。本当は禁止されている社員の株式投資(その世界では手張りと言います)でありますが、それなりにチョコチョコ利益を出していたのですが、バブル期に毎日の飲み代でそんなお金はあっという間に消えて無くなりました。そんな時に、今でもよく覚えているNTT株の第2回目の公募であります。1株300万円位だったと記憶していますが、自分の全財産と出来る限りの借金をして身の程知らずの投資をしまして、結果2000万円程の負債を負いました。
まあ、10年間で1億円の資産を作るどころか、逆に2000万円の借金ですから話が違いますね。
人生がやり直せれば、あの時の失敗は繰り返さないのにと誰しも考えると思います。でもどうなんでしょうね。人生山あれば谷あり、その時は確かに大変な失敗だって、それが結果的にその後の人生に良かったりするかも。まあ、そんなこと言っても、やり直せたら絶対にNTTは買わないけど、でも人生は一回しかないし、やり直しがきかないから今いいように思うしかないんですけどね。
私が65年かかって気が付いたこと「お金は増やそうとするより減らさないようにすること」大切です。
まあ、油っ気が抜けてお爺さんになった証しですな

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