週刊柏﨑 第749回 ガンに克つ(本庶先生ノーベル賞受賞おめでとうございます)

めっきり秋めいてきて、朝晩は肌寒い程です。

昼間はそれなりに気温が上がりますので、一日の寒暖差はかなりのものです。

何となくですが、今年の冬は冷え込みそうな感じがします。

先週末から日本を縦断した台風24号ですが、京都では殆ど台風が来ていると感じは無く、風も雨もそれなりでありましたが、身構えていた割には拍子抜けする位でありました。

四国や関東では、結構大きな被害を出していましたから、矢張り京都は天災に強いのですね。

ただ、今週も週末から台風25号が、日本を再び縦断しそうなコースを辿っていまして、今年は異常なのでしょうね。

どうか、台風を侮ることなく、しっかりとした準備だけはしましょう。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

10月6日に私は、63歳になります。

新卒で入社した証券会社に勤務していた同期は早期退職優遇制度で全員退職してしまったようです。

まあ、リタイアしたからといっても昔のように縁側で日向ぼっこ生活など出来る筈も無く、今尚現役でいられることは幸せなのかも知れません。

ただ、休みなしでひたすら突っ走ってきたような人生でありますので、キャンディーズではありませんが、「普通の爺さん」になりたいと思う時も有ります。

今更、ZOZOタウンの社長のようにアイドルと付き合いたいとか、宇宙旅行に行きたいとも思わない訳でありまして、健康で慎ましやかな生活を送れればと考えています。

老年期になって何が一番不安か?ということですが、孤独であると言います。

また、当然働かなくなるのですから、お金も必要でしょう。

まあ。独り身で、お金が無いのが一番しんどいのですが、今の日本という国の老人に対するスタンスは、お金が無い、孤独な老人を作っているとしか言いようが有りません。

大体、老人に生産性を求めたり、老人医療費をドンドン削減することは可笑しいと思います。

ある新聞によりますと、20~30歳代の日本人の多くが老後の生活を心配していると言います。

オリンピックに3兆円使ったり、アメリカからの武器購入に途方もないお金を使うのだったら国民の為に使いましょうよ。

私も含めて、老後に対する不安はいっぱいです。

2018年のノーベル医学生理学賞は京都大学の本庶教授が受賞しました。

受賞内容は「ガンの免疫逃避機構の抑制による治療方法の発見」ということで、まあ何のことやら無学な私にはさっぱり解らないのですが、免疫を利用したガンの撃退法であります。

免疫力というのは、身体に備え持った身体の中から病気の原因である異物を攻撃する力です。

だから免疫力を強化して様々なガン細胞をやっつけることが出来ればそれは理想的な治療法である訳です。

私も、ガンの経験者でありますので良い治療法があればと色々調べる訳です。

インターネットで「免疫療法」と検索すれば、物凄い数の医療機関がヒットし、様々な方法が高額な料金とともに紹介されています。

その殆どが、免疫を担う細胞を活性化したり強化したりして患者に投与するもので、いわゆる「免疫のアクセルを踏み込む」という理論であったのです。

現状では、この「アクセルを踏み込む」方法では十分な効果は出ていません。

実は私の周りでも何人かが様々な免疫療法は受けていて、費用も大体2~3百万円位かかっています。

それでもはっきり言って、いいか悪いか判断がつきません。

どちらかというと、ガンの手術を受けて、再発防止に受ける人が多いですね。

話が横道に逸れましたが、私の中では免疫療法=気分的な治療法と言う位置付けであって、多分私は自分のガン治療法として選択することは無いと考えていました。

今回の本庶先生が切り開いた免疫療法というのは、免疫を強化するアクセルを踏み込むという考え方では無く、「免疫のブレーキを外す」という新たな考え方であります。

実はガン細胞を攻撃する免疫細胞には「PD1」という自己細胞を攻撃するのを防ぐ装置を持っているのです。

ガン細胞と言っても元々は自分の細胞の成れの果てであるため、免疫細胞がガン細胞を攻撃する時、このPD1が発動して免疫細胞の攻撃を防ぐのです。

本庶先生の発見したのは、このPD1が免疫細胞からガン細胞を守るのを阻害する物質、抗PD1抗体と言われるものです。

この抗PD1抗体が小野薬品の発売した「オブシーボ」という治療薬です。

私は、「オブシーボ」はてっきり分子標的薬だと思っていたのですが、このような免疫細胞が持っているブレーキを外す薬だったのですね。

元々はメラノーマ(悪性黒色腫)の治療薬として2014年に認可されましたが、その後、画期的な肺ガンの治療薬として7種類のガンの治療薬として認可されています。

問題は何かというと、とてつもなく高額であるという事です。

当初オブシーボをワンクール(約1年間)使うと、その治療費は驚きの3500百万円だったといいます。

現在はかなり安くなりましたが、それでも1千万円です。

実は、この「オブシーボ」は患者によって効果が違うということです。

要は、凄く効く患者と全然効かない患者がいるのです。

テレビのニュースで余命半年と言われたステージ4の肺がんの患者が8年経っても元気であるとか放送していましたから、多分相当の反響が出ているでしょうね。

元アメリカ大統領のカーター氏や森元首相もこのオブシーボでガン治療をしたそうです。

何でも、もうすぐ200万円程度になると言う話ですが、それでも高額でありまして、使うのを躊躇してしまいます。

以前、このコラムで紹介した「光免疫療法」であるとか、今迄どちらかというと、日陰の存在だった免疫療法がこのノーベル賞受賞を機に全世界のガン患者の希望の星に躍り出たと言えそうです。

ただ、当然、まだまだ解明されていないことは沢山ある訳であります。

それに画期的なガンの治療薬や放射線治療が出てはもてはやされては、その後、話題にもされなくなることが有ります。

しかしながら、このオブシーボに関しては、既に承認された薬であり、それもしっかりとした実績もあります。

そして、このノーベル賞受賞により今の時点で一番の治療薬として認知されたのですから、これでまた一歩ガンの克つ道が開かれたと言っても過言ではないと思います。

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