週刊柏﨑 第726回 皆さんの満足を得ることが全ての根幹

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皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

床屋さんが凄い勢いで潰れているという話なのですが、それも時代の流れであります。

今は、頭のカットだけで1000円ぽっきりとか床屋のサービス全部やって2000円とか床屋の価格破壊が進んでいます。

自宅から歩いて行けるところに床屋は数店あって、私は専ら安い床屋で髪を切っています。

私の場合、最早残っている髪の毛も知れたものであるし、短く切ってくれさえすれば、あっという間に終わってしまうこういう激安床屋さんは非常に重宝しています。

何せ、いつでも早くからやっているし、テレビに出る当日に切ったりしています。

慣れてしまうと5000円近く払って、1時間以上かかるのが苦痛以外何物でもありません。

激安床屋さんの店長に聞いたのですが、実際に潰れている原因というのが、一番が人手不足であるということ、そして新旧交代が出来ないという事であるらしいです。

床屋さんになるためには理容学校に入るのですが、その店長の知り合いの専門学校の理容師コースの去年の入学者が4人だそうであります。

学校の存在が脅かされる人気のなさでありますが、その分美容師コースには400人を超える入学者だったそうです。

まあ、確かにウチの息子も床屋に行っていたのは中学で野球をやっていたボーズ頭ぐらいまでで、今は美容院で髪を切っています。

そりゃ卒業生が4人しかいなければ、床屋さんの人手不足は深刻にもなりますな。

あとウチの近所の床屋さんはどこも手持ち無沙汰のお爺さんが一人でやっているような店ばかりで、そういう職場に今の若者が夢を託せるかと言うと、私でもチョットという感じであります。

いずれにしても激安床屋が大流行りなってしまった今、床屋業界は完全に構造不況業種になってしまいました。

一般の床屋さんはどんどん無くなっていくことは避けられないでしょうね。

私の床屋代は我が家の犬の三分の一であります。

ウチの嫁が通っている美容院は、オーナーが一人でやっている小さな店ですが、常に予約が一杯のようで、確かに床屋さんとは大分イメージが違います。

収入面でも床屋さんをはるかに上回るのでしょう。

なり手はかなり多そうでありますが、そうかと言って多くの人が成功するかというと、やはりそれ程甘く無さそうです。

それでも床屋さんに比べれば、やり方次第ではまだまだ成長の余地はありそうです。

私には良く分からないのですが、カット技術であるとか、スタイリングや髪の毛のメインテナンスとか独自の高い技術によって顧客をしっかり定着させられるような美容師さんが実際にいて、そういう店が事実流行っているのだそうです。

またそういう店の常連客は料金が大きな判断基準では無く、固いリピーターとして存在しています。

まあ、QVCにもカリスマ美容師が出演していますが、確かに格好がいいですし、華やかであります。

近頃、どこに行っても眼に付くのが、接骨院の開店であります。

近所の商店街には、それこそ10メートル置き位に接骨院が営業しています。

以前は、国技である柔道の経験者の職を安定させようと国が主導し、健康保険の適用まで許可した柔道整復師という資格は結構ハードルが高いライセンスでありました。

ですから、日本に数校しかなかった柔道整復師の学校さえ卒業生して資格を取れば、かなり安定した生活を送ることが出来たのです。

ところが小泉改革の規制緩和により全国に柔道整復師学校開校の門戸が開かれ、日本各地に柔道整復師学校が出来ると、毎年相当数の柔道整復師が生まれて、その人たちが開業し保険申請をしたのです。

接骨院に通うような患者のパイはそれ程増えることはありませんから、限られた患者を雨後の竹の子のように増殖する接骨院が奪い合います。

そしてそれらの接骨院が健康保険の適用を受けようと申請すれば、医療費削減を進める関係省庁からすれば目の敵にされる訳でありまして、簡単には保険の適用が出来なくなってきています。

それに各地で安価なマッサージ店が乱立して、ここでもお客を争奪しています。

ですから床屋さん同様、接骨院もかなり食うのが難しい業種になってきています。

最近は、接骨院が美容施術やダイエットなどのコースを提供して、エステサロン的なサービスをしている店が増えているようです。

ただ、整骨院の場合、エステサロン的なサービスはあくまで亜流でありまして、施術によりしっかりと患者の痛みを取ることが出来れば、顧客は自ずと増えるものであります。

筋肉に対する正しいアプローチは誰でも簡単に出来ることではありません。

美容師さん同様、顧客を満足させられる技術があれば、基本的にパイは安定していますから、十分やっていけると思います。

但し、どんな業種にも言えることですが、付け焼き刃で適当なことをしていれば顧客は離れて行くものです。

顧客に満足を与えることこそ全ての客商売の根幹であると思います。

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