トランス型脂肪酸    週刊柏﨑 第169回

謹賀新年
 
本年もよろしくお願い申し上げます。
 
大晦日の日、息子とあともう少しで2007年だと待ちかまえていたところ、娘に「もう年明けてるで」と冷たく告げられて、時計を見たら、7分遅れていて、なんとも冴えない新年を迎えた柏崎でございます。
今年の正月は、天気が良く暖かな日であったのですが、私は、家からほとんど出ずにボーっとしていました。
嫁と娘は、福袋を買うといって、2日3日と四条河原町(繁華街)に出撃していきましたので、ガラにもなく受験勉強をする息子と静かな正月を過ごさせていただきました。
 
皆様、お正月はいかがでしたか?
 
さて、元旦の新聞をながめていたら、アメリカでは、トランス型脂肪酸の使用を禁止する方向で調整に入ったという記事が目に留まりました。元々アメリカでは、国内の飲食業者を対象に心臓病や糖尿病などのリスクを高めるとの理由で「トランス型脂肪酸」の使用を禁じる措置を検討していて業界側は、「受け入れられない」として、強い反発をしていたのです。
私が学生時代、電気代未納で電気を止められたことがあったのですが、夏場で冷蔵庫の中は、それは悲惨な状態だった訳です。
それが、唯一マーガリンだけが、溶けただけで全く変化がなかったのです。書物によると「マーガリンは、窓際に何年も置いて光や空気、自然にある細菌などにさらしても少しも変化しない。カビも生えないし、虫が卵を産みつけることもなければ、ネズミが食べることもゴキブリが寄ってくることもない」と記されています。
このマーガリンがトランス型脂肪酸で作られているのです。(パンやクッキーに入っているショートニングなどもトランス型脂肪酸で作られています)
では、トランス型脂肪酸というのは、どういうものなのでしょうか?
元々植物油(マーガリンの原料)や魚油は融点が低く(体温以下)、不飽和脂肪酸が多いので、常温では液体です。これに対し、動物性のラードとかヘットなどは逆に融点が高く(60度以上)、常温では固体です(飽和脂肪酸)。私は今まで、自然でないものに商品を変えるのが添加物で、リスクを伴うと述べてきました。
常温では液体であるべき油を固体に変える為に水素を添加します。水素そのものは、合成添加物ではありませんが、出来上がったものは、「訳の解らない脂肪酸」となってしまい、私達の体に害を与えてしまうのです。
具体的には、トランス型脂肪酸が、身体の細胞膜の中に入り、細胞や細胞膜の働きを狂わせ、体内のビタミンなどの栄養物質を食い荒らしたりします。
また、体内において、飽和脂肪酸と同様に悪玉コレステロールを増やし善玉コレステロールを減らし、心臓病を誘発するといわれています。
新聞では、皆様おなじみのピエロのハンバーガー屋のポテトや、ヒゲのおじいさんのから揚げとかが、対象業者としてあげられていました。世界がこういう健康志向の流れなので、日本もいずれトランス型脂肪酸なしという表示が義務づけられてくると思います。
20世紀初めには、人間の体内には、トランス型脂肪酸は存在していなかったのが、今では日本人の皮下脂肪中約4%がトランス型脂肪酸ということらしいのです。
私達は、植物性で健康に良いということでバターからマーガリンに変えてきたのですが、本当はバターの方が身体に良いのです(飽和脂肪酸なので摂り過ぎは禁物)。
賢明な消費者は値段だけが植物の選択肢ではないと気づいています。
皆様も今年は、食物を考える時、これは自然界に存在するか、しないか、ということを一つの選択肢に加えてみたらいかがですか?
 
今年も皆様にとって幸の多い平和な年でありますよう、祈願しております。
 

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