定額医療制度      週刊柏﨑 第170回

例の爆弾低気圧が通り過ぎて、今週はとても天気が良い日が続いています。
ただし、気温の方は下がってきて、とても寒く冬らしくなってきました。
私が住んでいる京都の国際会議場付近から、会社のある北山に行くには、宝ヶ池を通って、きつね坂という坂を下るのですが、そこに設置されている温度計に、この冬初めて-2度という数字(AM8:00頃)を確認しました。
寒がりで暑がりの全く堪え性のない柏崎でございます。
2007年の正月も、はや2週間近くが過ぎ、巷では既にバレンタインの広告を見かけるようになってきました。
なんとも日本の商業のたくましさには、驚くばかりです。
 
先日のクロワール・アイのQVCでの放送、本当に有難うございます。
皆様のおかげで、放送中にSOLD OUTとなりました。やはりクロワール・アイの愛用者であるナビゲータの説明は、隣に居た私も思わずうなってしまう程、解りやすく、お客様の立場に立ってのものだったと思いました。
今年、いいスタートがきれましたが、皆様はいかがですか?
 
さて、新年早々、様々な事件が起こっていますが、1月9日付の日本経済新聞1面に、医療費の定額制導入の記事が載っていました。
現在の日本の医療制度では、医療費というのは、入院、外来にかかわらず、投薬や検査、手術など診療行為ごとに決めた報酬単位を積み上げて計算する「出来高払い」というのが原則です。
要するに、病院の判断で診療行為をすればするほど儲かるという、病院側にとってはすばらしい仕組みです。
腹痛で診てもらったのにレントゲンを撮られ、血液検査をされ、さらに山ほどの薬を出されるといった、必要性の低い診察をされるといった、過剰診療になりやすいシステムなのです。
当然医療費は、うなぎのぼりになる訳で、2003年より厚生労働省は、検査や投薬の量にかかわらず、入院1日あたりの医療費を定額とする「包括払い制度」を導入したのです。
しかし、それでも入院が長くなれば、意味がありません。
そこで、新しい「定額制度」というのは、簡単にいうと、仮に盲腸で入院したら、厚生労働省から病院に対し「20万円で全部やるように。それ以上はダメ」というものです。
当然、盲腸にも色々な状態があって、普通の処置だけでは治らない場合もあるわけです。
しかし、それで予算をオーバーしてばかりいると、国から「あの病院は×」という烙印を押されるのですから、病院はたまったものではありません。
確かに医療費の削減には、大きな効果を出すと思われますが、決められた予算で利益を出さなくてはならない病院は、利益にならない病気の入院などさせる余裕はなくなり、それこそ、日帰りの盲腸手術なんていうのも現実問題となってしまうのです。
この定額制度をいち早く導入しているアメリカなどでは、高度の医療は金で買う時代になってしまって、個人の負担がとんでもない額になってしまっています。
営利である株式会社が、病院を経営することによって、「国の負担を個人に」という流れは、今の仕組み上、いたしかたがないとは思いますが、現在の病院に利益を勝手に決めさせるやり方は、定額制度以外にも改善点があると思うのですが・・・。 
 

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