桜            週刊柏﨑 第179回

家の前は桜並木で、幼稚園から社会人までずっと桜の木を見ながら通学、通勤していました。桜の蕾を見ると、あとどれぐらいで花が咲くかくらいは解かったし、会社員時代、酔っ払って家に帰ってきた時は、並木の中でも早く花が咲く一本の木に初めて桜の花を見ると、しばらくそれをボーっと眺めていたりしたものです。日本人にとっては、桜は一番親しみがある花といえると思います。それこそ流行歌に「桜」と名づけられたものも多いですし、それが、また大ヒット曲だったりする訳です。これが「梅」とか「菊」なんていう歌は、私は聞いた事がないし、ちょっとイメージがわかないのです。
やはり、パッと一気に咲いて、パッと一気に散るというのが我々日本の国民性に合っているのかも知れません。
まあ、いずれにしても今年最初の開花予想が本当だったら、日本中の観光名所は大打撃で、桜祭に出かけたら、葉桜だったなんて冗談も現実味をおびていたのですが、はっきり言ってこの間違いにホッとしている関係者も多いと思います。これからは、自然を相手にした商売は本当に難しくなってくるでしょう。野菜や果物、花などの農作物はハウス物でもない限り、取り入れ時期は読めなくなるし、観光名所も従来のやり方では、通用しなくなると思います。今は、暑いだ、寒いだという小さなことと考えていますが、今週に入って、少し前のあの暖かさは何だったの?というくらい寒い日が続いています。週初めに東京(QVC出演)から京都に帰る際、関ヶ原を過ぎたあたりから米原までは真っ白の状態で、おそらくこの冬一番の積雪ではないでしょうか。
去年の10月に下鴨から国際会議場付近に引っ越して、銭湯(下鴨にあります)で知り合いに会う度に「向こうは寒いやろ」と言われていたのが、やっと身にしみてきました。ちなみに下鴨から北へ山を登ったところにある国際会議場付近は、下鴨に比べて2~3度温度が低く、雪もすごく積もります。
 
花粉症がひっこんで、風邪をひいている方も多いと思いますが、皆様、お元気でお過ごしでしょうか?
 
「記録的な早咲き」とされた桜の開花時期ですが、この寒さでまたまた開花日が修正されました。
というのは、さすがにヤバイと思ったかどうかは定かではありませんが、なんでもなかなか蕾がピンクがからないので、コンピュータのデータを点検したところ、静岡、高松、松山、東京という3月中頃が開花時期と発表された場所が、いずれも昨年12月の平均気温を間違えて入力し、それをもとに開花時期を算出したということで、2回目の修正となった模様なのです。
元々桜の開花時期は、各地の気象台ごとに職員の目視も踏まえて、はじき出されていたのですが、1996年からコンピューターで一括計算する現行方式に一本化されたのですが、私達からみれば、目視方式でどこが大変なのかと思ってしまいます。私が生まれ育った東京大田区の洗足は、桜の木がたくさんあって、子供の頃は、桜山ジャイアンツという野球チームに入っていたというほど、桜にはなじみがありました。この温暖化の原因が、はっきり解っている以上、全世界の人間で防止策を実行しなければ、アメリカや日本が大洪水に襲われるというハリウッド映画が、現実のものとなっても少しも不思議ではありません。

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