週刊柏﨑 第254 税金の有効利用と障害者支援について

オリンピックも終わり、何だか夏も終わってしまったようです。いつも行く銭湯では、野球の星野ジャパンに対する文句でとても盛り上がってます。まさに負ければ賎軍という感じで、あれほど名将と言われていた星野さんも散々な言われようです。
ただし。このところの星野さんもちょっと調子に乗りすぎていた感じもしないでもなかったので、次のチャンスがあるのだったら、ぜひ結果を残して欲しいと思います。
皆様元気でお過ごしでしょうか。
以前このコラムでも書いたことがあるNGOの『ペシャワール会』で、スタッフの伊藤和也さんが拉致された後銃殺され、遺体が見つかった事件がありました。「誰もが行きたがらない所に行き、誰もがやりたがらないことをする」という究極の3Kを地でいくペシャワール会。
パキスタンやアフガニスタンで医療活動や治水、農業活動をしています。そんな現地に根付いた活動を20年以上も続けている訳ですから、いくら危険地帯といっても、こういった人達に危害が加えられるとは考えづらかったのです。逆に言えば、現地の治安情勢が極限まで悪化しているということを、私達は理解しなくてはなりません。
タリバンは犯行声明を出し、「外国人が一人残らず撤去するまで殺し続ける」と宣言しました。
もはや日本政府が謳う、アメリカに対する国際協力を強化したり維持することは、ペシャワール会などの法人ワーカーの生命を一層危険にさらし、活動を中止せざるを得なくなってしまう行為なのです。と、自分では何も出来ないのですが、このままでは絶対にいけないと考えている柏崎でございます。
伊藤さんのご遺族には心よりお悔やみ申し上げます。
 
さて、税金というのはどういう使われ方をしようと、国民として殆どの人が払っている、いわば国民の義務です。
自分はお金を稼いでいないから税金は払わないと言っても、今は消費税があるので、アンパン一つ買っても自動的に税金を支払っているのです。私も小さいながら会社を経営しているので、法人税を払い、そして給料の中から所得税とか市民税などを払っています。その税金を自分としてもっと有効に使ってくれといっても、それは一般的には無理な話なんですが、それが出来る方法があるのです。
私は今、本当に一生懸命、身障者のために活動している、社会福祉法人に寄付をしています。
2006年4月10日に『障害者自立支援』という、まさに弱者を切り捨てるといってもよい法律が制定されて、障害者は自立という言葉のために、本当に少ない所得の中から、自己負担というものを奪い取られるのです。
その中で、障害者に健常者と同じ意識を持ってもらい、自立した生活を送れるような環境を構築している人達がいるのです。私達がしているのは『施し』ではありません。彼らのビジネスに対する『応援』なのです。現在30人以上の身体障害者の方々が、添加物を一切使わないクッキーやケーキなどの自然食品を製造し、販売しています。
2007年度の売上は約1.7億円あったそうで、一般の身障者の平均月収に対し、数倍の金額を月給として支払い、本当の自立した生活を送れる職場を創り出しているのです。そのお金で彼らは税金を払い、欲しいものを買って生活しているのです。
しかしながら、まだまだ規模は小さいし、借金も沢山あります。職員ももっと雇用したい、その為の応援です。公的な手段を手続きすると(多少面倒ですが)、税金から寄付分が控除されるので、自分の税金がこのような福祉法人に使われていると実感することが出来るのです。
関東で身障者に対し、暴行や恐喝を繰り返した少年達が、「障害者をいじめて何が悪い」と居直ったという世も末の事件が起きましたが、私達が皆で障害者に対して色眼鏡で見ることなく、しっかりとした応援をすることが、こういう事件を繰り返させないことだと考えています。
エーエルジャパンでは、今後この福祉法人の製造した自然食品を取り扱っていくことを前向きに検討中です。
その際には是非お試し頂けるようお願いいたします。

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