週刊柏﨑 第303回_昨今の景気と雇用
暑いことはしっかり暑いのですが、お日様がなかなか顔を出しません。よって日中の気温が例年より低くなっている模様で、今年の夏はほとんどの専門家が予想した猛暑から一転冷夏となりそうです。
たいていの国の景気というものは夏は徹底的に暑い方が(冬は逆に寒い方が)好調であるので、今の未曾有の大不況でこの冷夏はしんどいと思います。このところ好調だったユニクロやマクドナルド迄失速状態にあります。
これから夏後半、景気のことを考えると天気がよくなり気温も上がってほしいのですが、何の予定もない私にとっては、なるべくほどほどの陽気であって欲しいと願うのみです。
皆様お元気でお過ごしでしょうか。
それにしてもクロワール・アイ ネオ、どうしちゃったんでしょう。
この不況下の中QVCさんに納入した在庫がすべてSold outしてしまいました。
エーエルジャパンは確かに零細企業でありますけれど、商品は常に余裕を持って生産していますし、特に4月にTSVをしたので相当多めに作っていたのです。それが弊社の直売の在庫も残りわずかとなるとは、驚くというより少々当惑気味であります。通販の健康食品というのは一般的に常に宣伝をしなくては売上が落ちるのは常識であります。それだけ健康食品に対するお客様の期待と、使用後の体感にはギャップがあるということなのです。しかしながら弊社の商品に対するこだわり「なるべく多くの人に体感出来る商品づくり」が少しは実行できているのかなと、本当はとってもうれしい柏崎でございます。
これだけ好調ならさぞかし儲けているとお思いでしょうが、先月までの帳面を税理士にみてもらい、結果を聞いたら「マジで?」という程、全然もう儲かっていないエーエルジャパンです(事実であります)。
このところの芸能界の違法薬物汚染は一体どうなってしまっているのでしょうか。
私たち一般人であるならもし薬物使用などで逮捕とか言うことになれば、今まで築いたもの全てを失うことになります。それに対して芸能界では、はっきり言って甘いというしかないのでは。夢を売る商売なのですから、自分の軽率な行動がどういう影響を及ぼすか自覚して欲しいです。
日本は違法薬物の経験者数が際立って少ない国であります。それは経験者率3%と、2位のスウェーデンの12%の4分の1であります。ちなみにアメリカは46%と約2人に1人違法薬物経験者がいるのです。
さて、去年以来の世界同時不況。報道をみる限り底を打ってぼちぼち盛り返しているように思われます。しかしそれは本当なのでしょうか。確かにトヨタやホンダの自動車メーカーから、ソニーやパナソニックなどのエレクトロニクス関連の大企業の見通しが依然赤字決算ではあるものの、改善傾向となっているのです。
エコカー減税とか家電製品エコポイントなどの消費者優遇政策により売上高が増えているといっていますが、今の状況をみている限り、そんな感じはまったくしない訳です。実は、この業績の改善の原因はというのが、人件費を中心とした経費の削減にあるのです。ですから大企業の立ち直りがはっきりしているのに、失業率は悪化しているのです。失業者数が増加しているのにもかかわらず業績回復といっても、こんな数学上の改善など、すぐに悪くなるというのは目に見えているのです。
私の友人でフィリピンやタイなどの労働者を日本の農業や畜産業に派遣している会社を経営しているものがいます。さぞかし、今の状況しんどいんではないかと尋ねると、そんなことは全くなくて、好調であるとのことなんです。なぜかというと、農業とか畜産業も、こういう不況時になると数多くの日本人が仕事を求めて就業するのですが、全く続かない、すぐ辞めてしまうのです。しかしながら、外国人労働者は文句も言わず、常に一生懸命働くそうなのです。
また、こういう不況時になると就職の受け皿として注目されるのが介護業界。ここも慢性的な人手不足にも関わらず、日本人の労働者は一向に増えていないのです。このところ、この介護業界ではインドネシアなど東南アジアの介護士が増えており、活躍しているのです。
では、日本人労働者はわがままで、我慢ができないどうしようもない人だらけで、外国人労働者は優秀で勤勉なのでしょうか?私は違うと思います。
それは、目標・目的をもつ者と、持たない者との差だけであると思うのです。
外国人労働者は日本で働く数年間で、技術を習得し、お金を稼ぐ、そして母国に帰って起業するなり就職するという、目標・目的を持っているのです。それに引き換え、日本人労働者はただ生きていくために、やりたくもない仕事をする。こんな気持ちで、つらい仕事が続くはずがないのです。
マラソンはゴールがあるから走れるのです。ゴールがないマラソンなんて誰も参加しないでしょう。もう日本を支えてきた、輸出型の大企業では日本の雇用は維持できません。しかし、これからの日本の雇用の受け皿になるべき農業や医療介護でも、今の目標も目的も持てない人達では、雇用は増やせないのです。
これから政治を担う政党には、この目標や目的を確保するシステムを作ってほしいのです。
ゴールさえ設定すれば、マラソンを走る日本人はたくさんいると思います。