中村哲氏にノーベル賞を!         週刊柏﨑 第211回

ここ数年秋という季節が削減したような気がします。今年のように10月初めまで30度以上あったのが、下旬には、最低気温が10度以下という感じで、我家でも扇風機とストーブを入れ換えました。私のまわりでも風邪をひく方が、引続き多いようです。先週風邪をひいた息子は、2日間で蘇って、元気に野球の練習に通っています。
皆様、お変わりございませんか?

このところの大きな話題は、有名ブランド食品の原料や賞味期限偽装問題です。白い恋人から赤福、そして比内地鶏と皆さん誰もがご存知の食品に問題が発生しています。私達は、食品を選ぶ時は、メーカーの表示というものを絶対に信用するしかないわけですから、今まで、長い時間を費やして築いてきた信用というものを一瞬にして無にしてしまうような偽装は、して欲しくないのです。私も小さいながら、製造販売業を営んでいますので、他人事ではないのです。先週述べたように現在あらゆる物の価格が上がっていて、採算面が厳しくなっていることは事実なのですが、お客様を裏切る偽装行為は絶対にゆるされないことだと思っています。
全ての食品関係の商品を売るのにDNA鑑定を義務付けられるって悲しいと思いませんか?

話は変わりますが、現在、国会で議論されている「テロ特措法」でありますが、先日、TVを見ていたら、ある医師がゲストとして、アフガン問題について意見を述べておられました。この医師の名は、中村哲さん。ペシャワール会というNGO組織に属する、パキスタン、アフガニスタンで医療活動をしている方です。「誰もが行きたがらない所に行き、誰もがやりたがらないことをする」という、究極の3K職場で1984年から活動をしています。中村氏は、これらの問題をまさに現地の民衆の視点で考え、それについて論じています。彼は、アメリカ、イギリス軍にしろ、国連軍にしろアフガニスタンには不要と言い切っています。それは、タリバン一掃のため、軍事行動により、連日、無幸の民が生命を落としている「外国軍はアフガニスタン人民を傷つけるが、タリバンはしない。だったら、アフガニスタンには外国軍は要らない。」というまさに当たり前というか、各国政府のテロ対策がいかに現地住民をないがしろにしているかということをたんたんと述べているわけです。それに現地の大干ばつによって、治安だけではなく、2000万人の国民の半分以上が食を満たせずにいるという事も訴えています。2000年以前94%あった穀物自給率は60%を切り、そのため、生命力の強いケシ生産を復活させるという対策も実施されています。300万人の難民、治安悪化、タリバン勢力の拡大、これらの要因を外国は理解し協力をすべきというのが氏の意見です。中村氏は、20年以上にわたって、現地で病院を運営し、年間約16万人という人々の命を救ってきたばかりではなく、ここ何年は灌漑対策として井戸を掘り、運河を作って水を供給する活動をしています。いうなれば、中村氏は中南米で黄熱病と戦った野口秀世であり、戦地で命を賭して活動したナイチンゲールであり、スエズ運河を10年がかりで作ったレセッブでもあるのです。前アメリカ副大統領のゴア氏が、環境問題を提唱してノーベル平和賞を受賞しました。ゴア氏の功績は、称賛に値するものだとは思います。しかし、私は中村哲氏こそノーベル平和賞を受賞するべきだと思うのです。この本当に理想論だけではない大変つらい行動を我々は支援しなくてはならないと思います。氏の「殺しながら助ける、そんな支援というものはありえない」という言葉に、平和ボケして国際貢献とか言っている我々日本人は、恥じなくてはなりません。少しだけですけど私も募金をさせて頂きました。

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