週刊柏﨑 第511回_今の日本ってヤバくない? ふたたび
昼間に出歩くと、肌が焼け焦げているのがなんとなく認識できるような気がします。家の近所では、このところ赤とんぼが数多く飛んでいるのですが、少なくとも今は赤とんぼが似合う陽気ではありません。
私が会社に通勤する際、狐坂という坂を下って来るのですがその坂に設置されている2台のデジタル温度計で先日午後3時頃この坂を通った際、41度という表示を目にしました。これは私が今の家に移り住んで約8年間での最高気温でありまして、多分、京都南部ではこの気温より数度は確実に高かったでしょう。この暑さがいつまで続くか分かりませんが、体調には、充分注意していきましょうね。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
先週末、京都の夏の一番の行事ごとである「大文字焼き」が行われました。大文字は京都のお盆のフィナーレとして、五山の山に大、妙、法や舟形や鳥居といった字や形をかがり火で燃やし、先祖の霊を送るという、京都の夏の終わりを飾るイベントであります。京都はご存知の通り盆地でありまして、四方を山で囲まれています。その山の中で、ゆらゆら炎が揺れる様は、非常に幻想的であります。それにこの大文字焼きは午後8時から15分~30分間位とあっという間に終わってしまうのもいいですな。
甲子園、世界陸上、少し前は世界水泳、ゴルフの全米プロとスポーツイベントが目白押しであり、個人的にファンであるメジャーリーグやテニスツアーと毎日暇さえあればスポーツ番組を観ています。
世界陸上の大会初日にあった女子マラソン、出場3選手が皆、京都ゆかりの選手でありまして、その中でも、三条商店街を深夜、あの跳ねるようなフォームで練習していた野口さんを私は応援していたのですが、実際の今の野口さんのフォームは往年のものではなく、残念ながら途中棄権となってしまいました。あれだけ小柄の彼女が残した記録は、本当に努力の賜物であって決して忘れることはないと思います。
その代わりと言えば失礼ですが、京都ワコール所属の福士選手が銅メダル、福知山市出身の木崎選手が4位入賞と頑張ってくれました。特にトラック競技からマラソンに転向した福士選手は、いつものあっけらかんとしたコメントを言うものの、こらえきれない涙には思わず私もほろっとしてしまいました。おめでとうございます。
多分一皮剥けたであろう福士選手、マラソン年齢は陸上競技の中では長いので、来るリオでのオリンピックでは、充分金メダルが狙えると思います。
甲子園に関しては、途中に休息日を設けるようになったみたいですが、こんな異常としか言えないような気温下でのプレイは球児の体のことを考えたら、早急に改善しなければならない問題であります。ピッチャーの投球数制限であるとか、ナイターでの試合など思いつく点は幾らでもあります。
大体、野球の合間に入るニュースでの天気予報で、外出や屋外でのスポーツは止めましょうと警告していたと思ったら、甲子園に切り替えられ、あの炎天下で野球をしている映像になるのですから、おかしいでしょ。
今年の甲子園は東北勢がベスト4に2校勝ち残るなど、健闘していますが、私の予想では準々決勝で神がかりの勝利を手にした、前橋育英が優勝すると思います。
それにしても、スポーツと言うのは、どんな競技でも筋書きが無いドラマがあり、私はとっても好きなのであります。元々個人的には、東京オリンピックの招致には賛成とは言えないのですが、こんな熱戦がリアルタイムで観戦できるなら、ちょっとアリかなと思っちゃいますな。
さて、最後に何を書こうかと迷ったのですが、日本の景気がどうなるのか、私なりの予想を書こうと思います。(福島原発の汚染水漏れやスノーデン氏のコンピューターのDELL社がスパイ会社であるとの告白なども興味があったのですが)
先週も触れました、私達の周りでは景気回復の実感が無いものの、色々な物の値段が上がってきました。私はこんな状況下では「デフレの方がインフレよりも暮らし易いですよ」と散々言ってきました。特に年金の額が一定であるお年寄りは絶対デフレの方がいい訳であります。
まあ、アベノミクスとやらで、色々変わったのですが、一番の効果は日経平均、要は株価が上がったことです。日経平均の推移をみますと、去年の11月野田政権の末期の約8700円からその後4月の日銀による異次元の金融緩和時には12400円、そして高値が5月の15900円でありまして6月の安値12500円をつけた後、現在13400円近辺で推移しています。
まあまあ健闘しているのですが、前にも書きましたが、日経平均というのは225種の会社の株価から算出され、結構意図的に操作することが可能であります。ですから本来であれば景気の指標には10年物国債の金利を用いるべきであります。なぜなら、国債の取引というのは銀行や保険会社、証券会社、ヘッジファンドなどプロのみが参加する場であり、思惑で相場が上下するようなことはありません。この国債金利が去年からどう動いたかというと、去年11月野田政権末期が0、75%、から異次元金融緩和時が0、55%、株価の最高値時が1、0%で現在は0、74%とまさに行って来い状態でありまして、金利面から考えますと、今の国債金利は、あの最悪期の民主党政権末期と全く変わらない状態であります。景気は回復していると散々、参議院選の時にマスコミは宣伝していましたが、今は何か静かでありますな。
消費税が予定通り上がれば、間違いなく景気は冷え込みます。ここにきて、増税を先送りにするとか、少しずつ上げるとか慎重論が出ていますが、不思議なことに増税を止めるという話は全く出ていません。
日本の政治というのは、国民をなんでも言う事を聞く、お人よしとしか考えていませんね。私見ではありますが、先週のこのコラムのお題と同じになりますが、日本経済、ヤバイんじゃないかと思います。(今日、前橋育英が優勝しました。ヤッタネ!)