週刊柏﨑 第494回_怖さを知る
眩しい新緑の季節になってきました。薫風、命を息吹かせるような風を体に受けながら歩くと何か体の中から弾むような感覚になります。と本来であれば言いたいのですが、今年に関しては寒くて寒くて、とてもそんな気持ちにはなりません。
先週末から日本を襲った寒波は東北、北海道に大雪を降らせました。なんせ日曜には福島競馬が雪の為に開催中止になった程でありますので、尋常ではありません。
我が家のある京都市内最北部では日中10度を上回ることはありませんでした。今週になりやっとなんぼか季節並みの陽気になってきましたが、まだまだ不安定な気温が続きそうであります。。
今週末からあっという間にゴールデンウィークであります。今年は、例のアベノミクスで景気が良くなっているとのことで、国内外と旅行に出かける方が最高なんだそうで、京都も凄い人出となることでしょう。。
皆さん、お元気でお過ごしでしょうか。
ボストンで起きた爆弾テロ事件でありますが、あっという間に解決しました。流石アメリカのメンツがかかっていましたからね。
このテロで使われた爆弾というのが、圧力なべを、改造したお手製であった訳でありますが、製作費1万円位で簡単に作れ、その方法もネットに出ています。その簡単であっても充分殺傷能力がある爆弾が5か所仕掛けられていたそうです。
チェチェン出身の兄弟が早々に犯人と特定されたのですが、あの映像を観る限りとても圧力なべを5個も二人で運べたとは考えられない訳で、やはり相当大きな反米組織がいたのではないか?とも推測されます。このテロの後、オリンピック招致でテロが、地下鉄サリン事件以来起きていない東京に有利になるという、全くもって不謹慎なことをいう評論家がいましたが、あんなに簡単に爆発物を作れれば、このようなテロはどこで起きても不思議ではありません。
マラソンのような会場が無限大に広いと警備しようが無いというのが実情であります。それは裏を返せばこの手のテロはアメリカであろうと日本であろうと絶対防げないということであります。飛んでくるミサイルは撃ち落とせても、公園の片隅に仕掛けられた爆弾を防ぐ方法はありませんから。
同じ日にアメリカ南部テキサス州で肥料工場が爆発しました。こちらはボストンとは違ってテロとかではないようでありますが、被害者の数ははるかに大きかった訳であります。なにせ、死者は最悪60~70人に上がる可能性があるというし、負傷者数は160人を超えています。この工場爆発は結果的に人口2800人のウエストの町全体に及び、ほとんどの建物は吹き飛び、そして焼け落ちました。地元市民はまるで核爆弾が爆発したようだと衝撃的なことを言っています。
被害に遭われた方々には心からご冥福をお祈り申し上げる次第です。
私が思うにこういう危険な成分から製品を創っている工場は、はっきり言って爆弾より始末が悪いということで、結果だけみれば、同じ爆発であってもボストンとテキサスではこれだけ現実に被害に大きな開きがありました。
何が言いたいかと言うと、日本の原子力発電事業のことで、鳴る程と思ったことがあったからです。福島原発で大きな事故が起きました。東北、関東では放射能の被害が至るところで出ています。事業主の東電は大きな賠償責任が課せられました。原発事故の危険性が叫ばれ、日本中の原発は止まっています。
今まで国や電力会社が言うには、原発無しでは、電力が供給出来ないとのことですが、もうそんな話を信じる国民は居ません。石油や石炭が将来、枯渇するとのことでウラン使用という話もどうやらウランの方が先に無くなるらしいし、今はシュールガスだのメタンハイドレードなどいくらでも化石燃料が発見されてこれも眉つばで有った訳です。
環境問題にしても、原発はいくら二酸化炭素を出さないからといっても使用した燃料を孫子の代まで守をしなくてはならないのです。要は、この事故によって国が原発を推進してきた理由というのがほとんど嘘といってもおかしくないということであります。
それでは、なぜ国が電力会社を使って原子力発電を推進してきたかというと、表向きに核兵器を開発出来ない日本が発電所という事業と施設を利用して核研究をしてきたことだと思うのです。このことに関しては、京大の小出先生が昔から言ってきたことでありますが
テキサスの工場事故をみて、確かに規模や中身は違いますが、ひとたび何かの拍子で爆発するようなことがあれば、日本の原発と同じであるなと思ったしだいであります。
核を持たないと日本は言いますが、日本中に点在する原発はどれも核爆弾と同じ危険性を持っていることを私達は福島原発で学んだのです。誰でも爆弾が簡単に作れることも今回のテロで解りました。
そして、普通の人が雑踏にまぎれて仕掛ければ防ぎようもないことも知りました。
つい最近、日本はフランスから使う当てのないMOX燃料を購入しました。MOX燃料は使用済み核燃料とプルトニウムから造られるプルサーマル用の燃料で今のところ絶対使うあてのないものであります。こんな物を平気で買う日本政府は間違いなく原発の再稼働をなし崩しに決めてきます。そしてその中にはプルサーマルも含まれるということです。
爆弾テロは誰しも非難することであって、繰り返すことがあってはなりません。
原発の再稼働ももしものことが有った場合、核爆弾が爆発するのと同じ危険性があるのです。原発再稼働は絶対してはいけないと思います。