週刊柏﨑 第416回_シンガポール一日旅【その2】

先週末、京都では時代祭と鞍馬の火祭という大きなイベントが開催されました。あいにくの雨模様でありまして、時代祭は一日順延となりましたが、かなりの人出があり、盛大に執り行われたようであります。実は私は当日、なた豆の刈り取りに立ち会うために、熊本の人吉に出張しておりまして、京都にはいませんでした。かといって、京都に移り住んで15年、このような有名イベントに行ったことは一度も無いわけで、人ごみが苦手ということもありますが、余りこの手の催し物には興味がありません。それでも、鞍馬の火祭には一度は行ってみたいと思うのですが、いつも終わった後に祭りがあったと気付くのですから、これからも見物できるか解りません。火祭に余所いきの格好をしていくのは禁物であります。普通にしていても火の粉で服に穴が空いてしまうことが多いのです。今年は開始時に降りだした大雨と風のために、散々な目にあったと、知り合いが言っていましたから、参加しないで正解であったようであります。行いが良いからなのか、人吉は前日に降った大雨が関西地方に移ったおかげで、快晴でありました。今年のなた豆は、去年に比べて大層出来が良く、豊作であります。この地方は人吉から鹿児島の国分にかけて日本で一番のたばこの産地であります。たばこの葉を刈り取ると、葉に含まれるニコチンのせいか、アレルギーで肌に湿疹がでることがあるそうです。そんな時、ここの人たちは昔からなた豆を煎じてのんでいたそうです。
皆さまお元気でお過ごしでしょうか。
鹿児島に一泊したのですが、鹿児島は森以蔵とか村尾というプレミアム芋焼酎が安く、翌日思いっきり二日酔いになってしまいました。ここのところ、タイでは洪水、トルコでは地震といった災害が相次いで起こっています。特にタイでの洪水は日系企業に大きな被害をもたらし、日本経済に悪影響を及ぼしそうです。それでも、為替相場はとんでもない円高であり、今週ついに新高値を付けました。泣きっ面に蜂の上に冷水をぶっかけられたような状態の日本、そんな国の通貨が世界で一番強いというのだから、他の国はよっぽどひどいのでしょう。かといって、私達国民は世界で一番の暮らしなんて絶対しているとは思えません。私達には良く分からないTPPでありますが、一つだけはっきりしていることは、参加国の中でいい思いをする国があれば、その分反対に損をする国があるということです。アメリカが主導権を握って推進しているこのTPP、アメリカは絶対損をするような取り決めをすることはありません。そうならば、ババを引くのは日本であると誰でも考えそうなものでしょう。初めから参加することはありません。
さて、シンガポール一日旅であります。日本を発って約1週間、インドでは、カレー、カレーの毎日であったのですから、それはカレー以外であればなんでもよいわけです。かといってマクドナルドなどのファーストフードというのも味気ないし、電車の中ではほぼ飲茶でいこうと朝飯は決まっていました。オーチャード駅で降り、地上にでると、香港でいうとセントラルのような街並みであります。驚いたのは気候であってインドより暑い、湿度は同じ位です。シンガポールは、喫煙やゴミ捨てなどに対する規則やペナルティーが厳しいというイメージがあったのですが、街の至る所に喫煙所はあるし、ゴミも結構落ちているし、案外でありました。シンガポール高島屋の隣にマンダリンホテルはあります。流石に観光都市、朝7時過ぎでありましたが、チェックイン出来ました。部屋に荷物を置き、早速、観光に出発です。朝早くて、お店は開いていませんが、初めての場所なので新鮮な気分であります。日本で購入したシンガポールのガイドブックを片手に何処に行こうかと考えた結果、月並みでありますが、マーライオンに決定し地下鉄に乗り込みました。地下鉄のシステムは日本のように切符を買うのではなく、1ドルのデポを払ってクレジットカードのようなプラスチックカードで目的地までの切符変わりにします。マーライオンからみて一番近そうな駅で降りて歩くこと5分位でマーライオンはすぐに見つかりました。まあ実物を見てしまえば、石像のライオンから海水が噴き出ているだけでありますので、10秒で見学終了。その時、湾の反対側に見える高層ビルが何やら見覚えのある形であります。携帯電話のCMで確かスマップが登場していた何練かのビルを船のような形のもので結んだフォルムが特徴です。ホテルやショッピングセンター、オフィスが入っているだけではなく、カジノまであるそうです。屋上に行くと、夜景が綺麗そうなので、ここは夜に行こうと思い、当初の目的である朝飯が食べれる店を探します。シンガポールは日本で言う屋台村みたいなスポットが至る所にあるのですが、朝開いていないのです。高層ビル街を歩きまわること30分、やっと開いていた中華のお店を見つけ飛び込みました。お客は私一人でありました。飲茶というわけにはいきませんでしたが、蒸した鶏を味付けしたものと、鶏のスープで炊いたご飯が添えられた海南チキンライスは香港に居たころからのお気に入りです。これに鴨と皮つき豚を少しと中国野菜のチョイサムのオイスターソースがけにビールと、思い切りオーダーしてしまいました。料理だけでは千円ちょっとなのですが、日本ビールがなんと約900円でここでもメイドインジャパンの高価格を実感しました。適当に歩き回ったせいでどこにいるか解らなくなってしまったのと、高温、多湿の中結構歩いて少々疲れを感じたため、帰りはタクシーを使い、5シンガポールドル300円でホテルにご帰還です。タクシーから見るシンガポールの街並みは緑が豊かで、同じ都市国家のホンコンに比べると、はるかに綺麗で空気もいいです。その後、ホテルでシャワーを浴びて寝てしまったのですが、流石インドのホテルよりは、お湯はでるは、水圧はあるはで快適でありました。夕方に起き上がり、高島屋で家と会社にお土産を買い求め、夜はマンダリンホテルの高級中華レストランで海鮮料理を楽しみました。これが今回の海外出張での唯一の贅沢でありました。夜は朝に遠くから眺めていた、例の高層ビル、マリーナセンターに行き、2000円近く払って、ワンドリンク付きのビルの屋上のバーに行きましたが、ホンコンに住んでいた時、ビクトリア湾に面したフラットの30階で暮らしていたので、この手の夜景は見飽きています。屋上から見る夜景は確かに綺麗でありますが、余り感動もないわけで、階下に見えるライトアップしたマーライオンを確認してから、セットで頼めるビールを一気飲みして、超満員のここも10分程度で出てしまいました。一階の洒落たバーで少し飲み直したのですが、明らかに日本人と思えるオッサンがジャズの生バンドの前で酔っ払って踊っているのに遭遇して一気に酔いが醒めたので、早々にホテルに引き上げました。そんなこんなで、コマーシャルのようなあっという間のシンガポールでありましたが、それなりに楽しかったです。
翌朝の飛行機で日本に戻りましたが、飛行機の中で昨日とは別人のような、踊っていた酔っ払いのオッサンに再会したのには驚きました。

クロワールカフェ:http://www.al-japan.com/movie/index.html
楽珍堂:http://www.rakuten.ne.jp/gold/al-japan/movie/index.html

柏崎

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