週刊柏﨑 第359回_取得カロリーと消費カロリー

流石に9月旬、日中はまだまだ30℃以上になる日が多いですが、確実に秋の足音が近づいてきています。昨年の今頃は、娘の大学受験が近づいていて、毎日予備校から夜遅く帰宅する娘を駅まで迎えに行っていました。その娘もすべり止めの大学をすべて落ちたものの、奇蹟的に第一志望の関西では一番難関といわれている薬科大学に合格しました。今では「嵐」のコンサートに東京まで日帰りで行ったりして大学生活を謳歌しているようですが、そこは難関大学、前期の試験では赤点の「嵐」になって追試に追われています。島田紳助氏が「大学生活は人生の夏休み」とうまいことを言っていましたが、それはあくまで文系の大学であって資格取得を求められる理系大学は人生で一番の勉強量を必要とするのかもしれません。娘の勉強している物理や科学などはまったくもって異次元の学問であるとしか言えません。
皆さんお元気でお過ごしでしょうか。
今週民主党の代表選挙で現総理大臣である菅直人氏が小沢一郎氏に勝利しました。まあ、思うこともありますが、結果は結果として、菅首相には日本を良い方向に導いてくれるよう望むだけです。それにしても、個人的には自分達の無駄使いを改善することなく消費税を10%に上げようという人がトップになることは、零細企業経営者にとってはちょっと納得がいかないところがあるのですが、少なくとも雇用は日本国内の景気が良くならなければ増えることはないと思います。民間頼りでは内需は絶対に盛り上がることはありません。不謹慎でありますが、ヘタな格闘技やプロ野球の戦いよりおもしろい、最後まで勝敗のわからない代表選挙戦でありました。
さて、この頃テレビ通販では見かけなくなりましたが、女性雑誌のダイエット特集やラジオ通販のダイエットサプリなどで「1ヶ月で10kgヤセた!」とか、「1週間で5kgヤセた」などという過激なヤセ方をした女性の体験談が掲載されたり語られたりしているのを見たり聞いたりしたことがあると思います。誰しもがマユにツバをつけたくなるような内容であるのですが、こんなことが実際にありえるのでしょうか。今は昔と違って、公正取引委員会や薬務課などが結構厳しく監視しているので、あまりにあからさまな内容はなくなっていますが、答えは「ある」ということです。昔から今に至るまで様々なダイエット方法がありますが、ダイエットというのは、実にシンプルなものであります。それは「消費カロリー」から「取得カロリー」を引いた数字がプラスならば、「ヤセル」、マイナスならば「フトル」と、たったそれだけなのです。
ですから、「ルームランナー」や「自転車」などのダイエット器具は「消費カロリー」を大きくするものであり、「寒天」や「おからクッキー」などは「取得カロリー」を小さくする為のものであります。よく「水を飲んでもふとる」とかいう人がいますが、水はカロリー0(ゼロ)なので、水を飲んでふとることはあり得ないのです。たとえ1Lの水分を摂っても、汗や尿でしっかり体外に出てしまうのです。よくダイエットサプリにある燃焼型というのは、消費カロリーを大きくするものですが、サプリを飲んで何キロも走った効果、筋肉がつくということはあり得ないのです。こう考えると、毎日激しい運動をして(消費カロリーを大きくする)、寒天やドリンクなどの特殊な低カロリーの食事をしていたら、一定期間で必ずヤセることができます。
まあ、タイトルマッチ直前のボクサーのような生活をする訳です。しかしそれは、本当の意味のダイエットではありません。多分、99%ヤセるのに使った期間より短い期間で元に戻るか、あるいは元よりもっと太ってしまいます。なぜなら、こんなしんどいヤセ方をするダイエットは、精神的にも肉体的にもストレスが大きすぎて、一定期間以上続けることはできませんし、もし続けていたら体を壊してしまうからです。ですから、あくまで無理のない形で運動をして消費カロリーを増やし、食事を減らして取得カロリーを減らしていくことを心掛けなくてはなりません。皆さんが一度は飛びついたことがある運動器具やダイエットサリ、食品というのは、今の消費カロリーと取得カロリーの関係を考えて、長いスパンで考えなくてはなりません。実際通販の世界では、ダイエット商品の売上の40%~50%の金額を広告にかけなければすぐに売上が落ちてしまうという話ですし、大変身を遂げた愛用者についても、昔、業者の人がまとまったお金を渡せばいくらでも作れるということを聞いたことがあります。そんなに甘くないということであります。そもそも、ダイエットということは「やつれた」ということではありません。過激なダイエットをすることで私達にとって必要な筋肉や骨という重要な組織を、脂肪と一緒に失ってしまうことは、絶対に避けなければなりません。失った脂肪はあっという間に倍返しで体に戻りますが、筋肉や骨は元に戻るのが非常に困難であるのです。ですから、私達が実行すべきダイエットというのは、体脂肪だけを落とすダイエットであり、願わくば筋肉などはむしろ大きく増やしていくことが必要であるのです。筋肉を増やすことによって、私達が何もしなくても消費する基礎代謝の力が上がるのです。要するに排気量1,000ccの体を2,000ccに上げることによって、ガソリン即ちカロリーの消費量を高くするのです。ちなみにアミノ酸ダイエットというのは、アミノ酸を摂ることによって筋肉をつけるということですが、運動あってのアミノ酸であり、アミノ酸だけを摂っても筋肉がつくことはありません。食事を少ししか摂らないのにヤセないという人は、一日に何を食べているか紙に書いてみるといいです。チョコレートとかポテトチップとか、こういう高カロリーの間食をしていればなんぼ食事を少なくしてもヤセることはできないのです。この紙に書くというのが「レコーディング・ダイエット」であります。こういったことによって、ダイエットによるカロリー制限を苦痛から楽しみに変えればダイエットは成功するのです。難しいですけど…。
 

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