週刊柏﨑 第434回 %(パーセンテージ)の分かれ道

3月に入りました。今年も早2ヶ月が過ぎた訳でありますが、本当に月日が経つのは早いものです。

今週は4月4日のTSVの一回目の打ち合わせのために東京に出張しました。
その日は関東地方で大雪が降った日であったのですが、私が東京に到着する頃には、だいぶ雪も溶けていて、行きの新幹線が少し遅れた位で、東京での移動にはなんら問題はありませんでした。
ただし、気温の方はかなり冷え込んでいて、厚着をしていって正解であったのですが、翌日は前日とは打って変わって20℃近い気温というのですから、私のようなオッサンには堪えます。

家に帰ると、流石に庭の梅の木にちらほら赤い花が咲いていました。
桜のような派手さはありませんが、梅は慎ましく、匂いも良いし、私は結構好きな花であります。

今回東京に滞在して驚いたのが、地震の多さであります。
少なくともそれなりに揺れのきつい地震が2回はありました。
友人に聞いたのですが、関東では地震が起きる少し前に携帯電話に注意報が送られてきて警報が鳴るそうで、それがこのところ頻繁に鳴るのだそうです。
マナーモードにしていても、関係なく鳴るらしいのですが、いきなり警報が送られてきても、何の役にも立たないと関東の人達には評判は良くないらしいです
。話によると、この警報は別に関東だけのものでは無く、関西でも、もし地震が起きるようであれば私の携帯にも警報が送られてくるのだそうですが、かなり古い型の私の携帯は果たして鳴るのでしょうか。

皆さまお元気でお過ごしでしょうか。

私はかなりのお酒好きでありまして、毎日晩酌は欠かせないわけであります。
お酒の種類は、まあなんでも来いという感じで、何を飲んでもそれはおいしく頂ける口であります。

このコラムでも毎度触れておりますが、私は毎日銭湯に行っています。
近所に銭湯が無いため、銭湯には車で行かなければなりません。
銭湯に行くのは基本夕食後であるので、当然夕食中には、お酒を飲むことが出来ないわけであります。
そこで重宝しているのが今流行りのノンアルコールビールであります。
嫁からはそこまでしてお酒っぽいものを飲みたいのかと言われますが、あれはあれでアリで、それなりに飲んだ気分にはなります。
銭湯から帰ってきた23時過ぎからが私の本当の晩酌タイムでありますが、それも大体ビールと缶チューハイを少し飲むとそのままソファーで倒れるように寝てしまいます。

そんな訳で、我が家の冷蔵庫にはノンアルコールビールと普通のビールと缶チューハイがこれでもかという位入っているのです。
ビール類というのはアルコールが入っていようが、入ってなかろうが、味は大して変わらないのですが、チューハイは味、色からアルコール度数と本当に様々な種類があります。
缶チューハイのアルコール度数には3%未満の低アルコールタイプ、5%程度の標準タイプ、7%以上の高アルコールタイプがあります。
私のような酒好きのおっさんが高アルコールタイプを好んで飲んでいるかというとそうでは無く、なんと30~40代の女性が中心ということであります。
30~40代の女性というのは1986年施行の男女雇用機会均等法の影響で会社勤めの女性が急激に増えた世代であって、社会進出を果たした女性は、実質的には男性よりもストレスを強く受けているのかもしれません。
また3%未満の低アルコールタイプを支持しているのが。20代の男性なのだそうです。

かつて、若い女性は苦味や強いアルコール度数を嫌い、ソフトドリンクの延長でアルコール飲料を飲む傾向がありました。
それが今では、20代男性でも無理をして酒を飲む姿勢はなく、かつての若い女性と大差ない意識を持っているのです。
確かに以前、若い男性達と飲みにいく機会があったのですが、半数近い者がカラフルなカクテル系のお酒を注文していました。
まあ私はいつも焼酎かラムを缶チューハイで割って飲んでいますので、缶チューハイのタイプは関係ないですけどね。

さて、病院に行くと大抵は薬を出して貰うのですが、この頃、薬を病院で貰うことがめっきり少なくなりました。
いわゆる院外処方という制度であります。
私達患者側からみれば不便極まりがないのですが、この院外処方率は1980年度にわずか3.9%だったのが2009年で62%までなっています。
その市場規模は約6兆円にも膨れ上がり、その額は全国百貨店業界の売上総額に匹敵します。

この院外処方制度というのは、我々患者側にとって完全に不利な制度であります。
保険薬局というのは健康保険が効く上に、薬の値段も政府が決めてくれるという、安定したおいしい商売であります。
この薬代、概ね値段が70%、薬剤師の技術料などの調剤基本料や薬学管理料などが30%という具合に決められています。
以前、病院で薬を貰っていた頃はこの薬代に数%の調剤料でよかったので、患者側の負担率はかなり上がってしまっています。
その額1,8兆円。実は消費税1%を上回る程であります。

以前の薬の利益というのは、国が定めた薬価と病院側の薬の仕入れ額の差額、いわゆる薬価差益から出ていたのですが、ひと頃23%あった薬価差益が現在8%程であります。
この位の利益では一万以上の品目の薬を備蓄するコストには合わないということなのです。
そこで病院側は薬価差益を得ることを放棄し、院外処方せんを書くことで手数料を得る方向に転換したという事です。

現在、至る所で見かけるようになった調剤薬局やそれを併設するドラッグストアーは、薬価差益30%の技術料を採れる結構おいしい商売であります。
しかも株式会社の参入に様々な制約のある病院経営と違って、保険薬局は簡単に経営が出来るのです。
ですから現在、大手ドラックチェーンであるとかコンビニ、商社などからの参入が相次いでいます。
なにせ保険薬局の国民医療費に占める割合は現在、約16%であるのです。
この額は歯科7%の倍以上であります。

そもそも保険薬局導入の目的は、増大する薬剤費を抑えるためのものであったはずです。
しかしながら、ここ10年間薬剤費の総額は変化することなく、かつ我々国民側の負担金額は増えるという、全く当初の目的とはかけ離れた制度となっているのです。

今の制度を継続していく以上、保険調剤薬局はどんどん増えていくと思います。
それは国民にとって有難いものというよりも、確実でおいしい商売としてであります。
多分、今後大手企業によって中小調剤薬局が淘汰されることは間違いありません。
そしてTPPに参加することで病院制度と共に米巨大資本に飲み込まれるのでしょう。

その時、薬剤師になっているであろう、我が娘はどうなっているのでしょうか。
今週追試が終わって、ソファーで口をあけて寝ている娘を見ると不安になります。
留年なんかしてる場合ではないよ、エリちゃん

柏崎

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