週刊柏﨑 第537回_アマゾンへアサイーベリーを探しに!行ってきました 2!

ブラジルから帰国して2週間程経つのですが、私の中ではまだ頭がボーとしていて、時差ボケが続いています。私は基本、朝の目覚めはいい方でありまして、大体6時頃には、どんなことがあってもきちんと目覚めます。ところがブラジルから帰ってきて間もない頃は当然、かなり時間が経過した今でも目覚まし時計をかけないと軽々9時過ぎまでは起きられないのです。

まあ、ブラジルは日本の正に真裏にあって時差が12時間位、気候も真夏で気温が30度以上というのですから、アラ還の私だけではなく、誰だってダメージはきついと思います。例のエコノミー症候群によるパンパンに膨れた右足もなんとか以前のスマートな足に戻ったのですが、脛を少し押されただけで飛び上がってしまうような痛みはまだ治まっていないようです。今週末からテニスとジムでのウェートトレーニングを再開する予定でありますので、追々体調も回復すると思います。私が、狭い飛行機の中で眠れぬ時間を過ごしていた時に、開票された東京都知事選挙でありますが、大方の予想通り与党の支持を受けた舛添氏が当選しました。反原発や脱原発を公約に掲げた候補は敗退しましたので、これで原発再稼働は加速されると思います。私的に支持をしていた細川氏小泉氏の連合軍は敗れた訳でありますけれど、彼らの反原発の運動は始まったばかり、今後の彼らの運動に期待したいと考えています。それに小泉氏の政治的歴史は敗北の方が圧倒的に多いのですから、頑張って欲しいですね。

今週京都はなんぼか暖かく、梅の花がちらほら開きだして、北野天満宮は混み合っているようです。受験の方も終盤に差し掛かりました。最後まで諦めずに頑張ってください。皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。さてブラジル出張の第2話であります。改めてブラジルについての基本情報を、まあ、世界地図でブラジルの位置はたいていの方が知っていると思いますが、南半球南米に位置し、日本の真裏にあたります。南半球最大の国土であり、日本の約22、5倍という広大な面積であります。国はアマゾンに代表されるジャングル地帯とその他高原部分が大半を占めていて人口は約2億人、経済規模はGDPで世界第6位と大きく、通貨はレアルで1レアル=5円位です。日本人は6万人位、ご存じの通り、古くから日本人が多数移民していて、その勤勉さから農業の神と言われ、結構尊敬の眼差しで見られているようです。

今回の目的のアサイーでありますが、アサイーは元々アマゾンのジャングルの水際に自生しているひょろっとしたヤシの木でありまして、アサイーの実は葉の少し下あたりから複数に出る小枝にびっしり実をつけています。当然大都市サンパウロにはアサイーのヤシは殆ど無く、私達は、アマゾン川の河口に位置する北部ベレンに現地のコーディネーター日系人のマルシオ君とアサイーを求めて訪れたのであります。と第1話はここまででありました。ベレンはアマゾン最大の都市マナウスに次ぐ2番目の都市であってパラー州にある港町です。人口約2百万人であり、気候的には高温多湿の亜熱帯でありまして、気温は30度〜35度位と今の日本の驚くくらいの高温からすれば大したことがないのですが、なんせ湿度が80〜90パーセントとスチームサウナのような蒸し暑さで、かなりしんどいですな。街中はそうでもないですが、ジャングル地域に行きますと、まず閉口するのが虫でありまして、食べ物や飲み物にはあっという間にハエだらけになりますし、短パンなどでジャングルに入りますと、ダニや蚊にボコボコにされます。ベレンの町並みは非常にクラシカルな西洋風でありまして、香港に駐在していた頃、良く通っていた同じポルトガルの支配地であったマカオによく似ています。

道路わきのほとんどの立木がマンゴーの木であって、どの木もマンゴーの実をたわわに付けて居て、まだ時期的には早いようですが、シーズンにはマンゴーは食べ放題という位であります。それでも、あんな高いところからそれなりに大きいマンゴーが降ってくるのですから、もし頭に当たったら、かなりの衝撃でしょうな。地元民はみな、上を見て歩くか、マンゴーの木の下を避けるのだそうです。まあ、落っこちたマンゴーを道端で売る人がいたりしてどこも逞しく生きている人はいます。実は日本がデフレとかいって物価が上がらない間に、ブラジルなどの新興国はどこもインフレによって物価が高騰しています。このブラジルも例外でなく、ご飯を食べたりすると、本当に目を剥くような値段であります。ブラジル料理というとまず思い浮かぶのがシュラスコであります。これは串刺しにした大きな肉を皿に食べたいだけ切り入れて貰うという日本でも良く知られた焼肉バイキングです。といってもブラジル人がいつもこんなものを食べている訳ではありません。今回同様以前に無理やり行かされた、ケニアやインドはただひたすらにカレー、カレーなのですが、ブラジルはこれが豆を塩辛く煮込んだフェジョン、フェジョアーダであります。フェジョンは豆だけの黒いスープ、フェジョアーダはフェジョンにくず肉やソーセージを入れたもの、これをぱさぱさなご飯にかけて食べるのが、ブラジルのソールフードであります。ブラジルの飯屋は好きなものをブュッフェからとってそれを計りに載せて、重さに応じて料金を払うというシステムが流行っていて、豆に汁に飯というヘビーな食べ物を皿に載せるとアッという間に、1000円を突破してしまうのです。ブラジルの一般的な月収は大体10万円くらいといいましから、この食べ物の値段はかなりのものです。あんまり美味しくありませんしね。

驚いてしまったのがショッピングモールで幾ら買い物をしても駐車料を取られるということで、日本では考えられません。しかも日本より高いし。実際、このところのインフレにより全ての値段が上がっていて、それに今年の6月からのサッカーワールドカップや2年後のリオでのオリンピックなどのイベントが拍車をかけているという感じです。そして、今新興国に投資されていた資金が引き揚げられていて、ブラジルやインドなどの新興国通貨が下がり、景気を悪化させているのです。現に、ブラジルの景気悪化のあおりをもろに受けた、低所得者層がワールドカップなんかに現を抜かさないで、そんな金があるなら国民に使えといたるところでデモがおきているのです。あのサッカー大国で、国技ともいえるサッカーでさえそんな状況であるのですから。ブラジル経済はかなり深刻であります。車の値段は関税の関係で驚くほど高額であります。カローラで400万円以上ですから。しかもブラジルの車は防弾使用のものが多く、ショップではガラスとボディに44口径とか35口径の拳銃で撃った非害度が見て取れるよう展示してあります。実際危ない地域では昼夜拘わらず拳銃で襲われることがあるそうで(最近はかなり減ったそうですが、ここのところの景気悪化でまた増加傾向らしいです、)日本と同じに考えていたらヤバイですな。まあ、アマゾンのジャングルでは治安はいいですね、人が住んでませんから。目的のアサイーを採っているのは、このベレンから車で5時間ほど内陸部に入った、トメヤスという村であります。

アサイーについては次回の3話で書きたいと思います。
以下次号に続きます。

柏崎

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