週刊柏﨑　第512回_みたび、今の日本ってヤバくない？

先週末から数日降り続けた雨の影響で、
京都は今週初めから割と涼しい過ごし易い陽気になっています。

京都でも相当量の雨が降ったのですが、中国地方から東北、北海道にかけては、とんでもないような雨量の雨が降った模様で、各地で水の被害が出ています。気温といい、豪雨や、竜巻、落雷と私が子供の頃の日本とは違う国になってしまったような気がします。多分、このまま秋めいてくるなんてことは、無いと思いますので、またまた４０度近い気温になるのでしょうな。

来月でこのコラムを書いてきて１０年となります。毎年同じようなことを、うだうだ書き連ねてきたのですが、１０年間、なんでも三日坊主である私が、よくぞ続けてこれたなと、自分で自分を、褒めてやりたいと思います。まあ、私のライフワークとして気力の続く限り、継続していきたいと考えております。皆さんには、今後ともお付き合い頂けるようお願いします。皆さん、

お元気でお過ごしでしょうか。

冒頭でも触れましたが、ゲリラ豪雨の被害に遭われた方々には、
心からお見舞い申し上げます。

イチロー選手が４０００本安打を達成しました。単純に年間２００本のヒットを打って、２０年間であります。マジに凄いですな。今まで４０００本のヒットを打ったのは、あのピートローズ、タイカップの二人しかいない訳で、いかに凄い記録か分かります。私がイチロー選手の素晴らしいと思うところが、とにかく怪我や体調不良での欠場がほとんど無いということであります。体格は入団時からほとんど変わっていないし、トレーニング方法もストレッチや筋肉の可動域を広げるというもので、スピードと瞬発力を大切にするイチロー選手のスタイルにとても理にかなったものです。多分このままでいくと安打の世界記録を更新しそうな感じですが、是非とも達成して欲しいと思います。この可動域を低負荷で反動を利用して行うというのは、鳥取のワールドウィングという施設が実施していて、他にも中日の山本昌選手、岩瀬選手などが今もこのトレーニングを行っています。実は親バカ柏崎は昔小学生の息子を数年間に渡って夏休みと冬休みに、この鳥取のジムに入れまして野球のトレーニングをさせたことがあります。今でもジムのトレーナーが言っていた「イチローの運動神経や身体能力はたいしたことが無い。プロには彼より優れた選手はなんぼでもいる。」という話は印象に残っています。

イチロー選手を天才と呼ぶ人は多いですが、実は彼は本当の努力の人であります。親の欲目でありますが、息子は野球のセンスと能力はかなりのものであると思うのですが。実際、このジムの主催者の小山先生から「太貴（息子の名前です）は絶対大物になる」とお墨付きを貰ったこともありましたっけ。でもまあ、努力を全くしなかったです。ザンネン。ここも父親似です。この他にも、王選手のホームランと金田選手の４００勝という世界記録がありますが、あくまで日本国内でありますので、世界からの認知度は低いですな。ただ、金田選手の４００勝は今後絶対に破れない記録であります。なんたって２０勝を２０年間ですから、たまげます。意外だったのは、４０００本安打を達成した後のチームメイトやファンの喜び方、とっても皆喜び、アメリカからみれば外人選手であるイチロー選手を称えてくれて、アメリカはこういう面、本当にフェアーであります。

さて、安倍総理は今年、長期の夏休みをとって、ゴルフ三昧であった訳であります。このこと自体は、まあプライベートで休みに何をしようと問題はありません。ただその休み明けにいきなり中東、アフリカに日本にとって重要地域であるとして真っ先に訪問したことには納得はいきません。私は、今日本にとって一番重要な地域は福島原発であると思うからです。先日、東京電力は放射能汚染水の海へ流出を発表しました。現在、毎日約３００トンの汚染水が海に流れ出ている可能性が極めて高いということです。この汚染水、どの位放射能に汚染されているかというと、１リッター当たり８０００千万ベクレルと言われています。ということは３００トンで２４兆ベクレル、まさに天文学的な数値であります。福島第一原発の事故により大気中に放出された放射性物質は原爆１６８発分であります。実はその約１０倍の放射性物質を汚染水で日本の海に流そうとしています。京大の小出先生、私はこの方の原発や放射能に対する考えが一番信用出来ると思っているのですが、先生は放射能汚染水が東日本地震の２日後、２０１１年３月１３日から海に流れ出ていると言っています。それでも尚福島原発には４３万トンの汚染水があると言われているんです。今週、流石に自民党の偉い議員さんが福島原発に視察に入りましたが、政府として出した改善策が「見回りを増やす」というもの、もう、お手上げ状態ということですか？

なんせ、あの小泉元総理でさえ、
「原発はもういらんでしょ」というスタンスであるのです。

私の同業者から聞いた話ですが、ある大手食品通販では取引先に、岐阜から東で取れた原料を用いた製品は一切取り扱わないと通達してきたそうであります。また、こんな状態では関東より北の太平洋側で取れた魚介類を食べる事には相当勇気がいります。安倍総理が先頭に立って、懸命な東京へのオリンピック招致も、今の放射能問題が未解決まま、進めていいのでしょうか。汚染水を垂れ流している海で、泳いだり、ヨットに乗ったり外国人選手は納得しませんよ。要は、国を挙げて今早急に取り組まなければならないのは、福島原発の汚染水の処理問題であります。もはや、営利企業である東電に原発の放射汚染の処理を任せていては全くダメで有るという事を、露呈しています。やはり、東電は国の管理下に置いて、電力供給部門と原発処理部門を分離して事に当たらなくてはなりません。小出先生は、福島が汚染水の沼のようになっていると憂慮しています。安倍総理として一番の課題として解決しなければならないことは、汚染水の処理であります。このまま何もしなければ、日本の海と海産物は本当にヤバイと言わざるを得ません。

小出先生や他の電力関係や原子力村に属さない有識者よる委員会を
早急に設置し国民に対して正直な行動をとることを強く望みます。