週刊柏﨑 第483回_市川団十郎氏と抗がん治療について
ここの所、このまま春になってしまうのではと錯覚するかのような陽気でありましたが、やはりそんな甘くはなく、いきなり週末にかけて0度を割るような寒さです。今週、息子の大学受験の付き添いで東京に行ったのですが、雪のため朝の電車のダイヤが間引き運転になり、新宿駅で息子共々、超ラッシュに巻き込まれてとんでもない目に遭いました。
東京や千葉には仕事上頻繁に出張するのですが、とにかくいきなり発生する地震にびびってしまいます。ここ数年、関東地方の各地で大きな地震が起きる確率が70~80パーセント以上というのですから、いつ何時大地震が起きようがおかしくないのです。今週ソロモン諸島でM8の地震がありましたが、世界的に何処も危険と背中合わせという感じで怖いですね。皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
中国から、PM2.5という人体に大変有害な粉塵が、九州から関西地方を中心に飛来し問題になっています。春先には花粉と共にアレルギー症の大きな原因となりそうです。それにしても昨年あれだけ問題になっていた、セシウムなどの放射能はどうなってしまったのでしょうか。何か遠く昔の出来事のようになっていますが、福島原発事故はまだ全く処理は終わっておらず、現在の詳細もほとんど伝わってきません。つい最近も至る所でいい加減な除染作業の実態が報道されたぐらいで、もう放射能問題は国民の大きな関心ごとでは無くなってしまっているような感じさえします。
多分、これから原発の運転も再開されるでしょうか。南海トラフなど大地震やそれによる津波の被害が全く想像もつかない中、原発を再開しようとする日本は、世界的に、ある意味粉塵をまき散らす以上に始末に負えないと思うのですが・・・。
日銀の白川総裁が任期を残して、現副総裁の交代に合わせ退任することが発表されました。報道では安倍総理に対する抗議の辞任だとか言われていますが、元々総裁と副総裁は同時に交代するのが普通であります。昔、民主党が自民党の推した総裁候補をことごとくダメ出し、繰り上がりで総裁になった白川氏は副総裁と任期がずれている訳で、別に抗議でも何でもないのです。日本の景気回復に対する悪役的な扱いをされていますが、彼が執った日本の金融政策は、世界中の金融マンや銀行サイドからは評価が高いのです。昔から伝統的に大蔵省(現財務省)がインフレ派で、日銀は反インフレ派であります。筋金入りの日銀マンの白川氏が、安倍総理にある意味強制的にインフレターゲットを容認させられたのは、屈辱であったと思います。
さて、先日アメリカ、オバマ大統領の2期目の所信表明をテレビで観たのですが、まあ、なんせ英語でありますので何を言っているかよく解らないのですが、その圧倒的な自信と説得力に感動してしまったのです。多分「アメリカは常にチャレンジし、勇気を持って全国民で新しい歴史を創る、アメリカは最強だ。」的なことを言っていたと思います。それに引き換え我が国はというと、何代もの総理が同様に、誰が書いたか知りませんが、下を向き原稿をまる読みで何も伝わるものはありません。はっきりいって役者が違うというのはこういうことであります。せめて原稿くらい暗記して、目線を上げて話しましょうよ。少なくとも指導者の役者度では永久に日本はアメリカに勝てません。
話は変わりますが、役者というと、今週歌舞伎の市川団十郎氏が亡くなりました。去年の年末亡くなった中村勘三郎氏に続く、歌舞伎界の大スターの訃報であります。死因は肺炎でありましたが、長い期間、血液のガンである白血病で入退院を繰り返していて、勘三郎氏同様ガンが原因で亡くなったのかな?と思います。以前、慶応大学医学部放射線科の医師近藤誠氏が書いた「患者よ、がんと闘うな」という本を読んだことがあります。内容としては「ガンは手術はほとんど役にたたない、抗がん剤治療に意味があるのは全体の一割、がん検診は百害あって一利もない。」という、全くもってガンになったらお先真っ暗という内容なのですが、特に抗がん剤については副作用がきついわりには効果が望めないと否定的であります。私は医療については全くの素人でありますし、薬学部に通う娘の先生がこのコラムをご覧になっているということなので、偉そうなことを書くつもりはありません。しかしながら、抗がん剤はとても副作用がしんどいが、効果は限定的というのを聞いたことがある訳であります。団十郎氏はなんと50回近く抗がん剤治療を受けていたそうです。
勘三郎氏も抗がん剤治療を受けていたということですし、抗がん剤の副作用で白血球が減少し抵抗力が低くなって感染症になるというリスクは必ずありますので、考えさせられる問題であります。昔この本を読んで非常に衝撃を受けたのですが、多分、私は医者の言う事を聞くと思います。基本、近藤先生がおっしゃることは理解出来るのですが、やはりあがくというか、やれることはやるというのが私の考えです。それに、ガンになっているのにどうしたらよいかと考えるだけでは、多分耐える事ができないと思います。それにしても、新しい画期的なガンの治療法や新薬の話が世界中で発表されるのですが、あれはその後どうなってしまうのでしょうかね?あれだけ権威がある場で、有名な医者や研究者が発表しているのですから、記事を見て期待を寄せる方も多いのではないかと思います。
この頃、嫁からよく言われるのですが、やはり大切なのは食生活であると思います。野菜を中心とした、添加物をなるべく摂らない薄味の食事を、腹八分目と思うのですが。なんせ私、野菜はほとんど食べないし、肉や添加物だらけのインスタント食品も大好きで、濃い味じゃなければ食べた気がしません。腹いっぱい食べるし、アルコールもバンバン飲むし、このままだとまずいですな。私の場合、体に良い物といえば、クロワール茶を飲んでいること位であります。この頃、病気にならず元気に生きるのには、体から悪い物を出すことであると思うのです。良い物だけを食して生きる事が難しいのだったら、悪い物を分解したり、排出するしか無いのです。クロワールの効果はまさに、体を浄化することだと考えています。皆さんもそのことを真剣に考えてみてくださいね。
あと、ストレスを溜めないこともお忘れなく。
団十郎氏は性格も大らかで、とてもいい人であったということです。以前、身内の保証人になって多額の借金を背負ったことがあったと記憶していますが、まあ、私と同じ騙され易いタイプであったのでしょう。私的には、現在の歌舞伎界で勘三郎氏とともに一番の贔屓の役者でありました。日本には、原稿を棒読みしか出来ない大根役者ばかりが偉そうにしていますが、こういった名優が次々亡くなってしまうことが残念でなりません。謹んで団十郎氏のご冥福をお祈り申し上げます。合掌。