週刊柏﨑 第546回 どこでもドアが経済成長を終わらせる

薫風、風薫る5月であります。淡い緑が息吹く、少し青臭い匂いが私は好きです。
この風を感じる時、何か生きてるなと実感するのですが。

まあ、多分あっという間に過ごし易い季節は終わりますけどね。ただし、こんないい陽気にも拘わらず、いつもマスクがいるような花粉症の方には結構憂鬱な季節でもあるのでしょうね。QVCさんのスタッフはクロワール茶を愛飲している人が多いのですが、これは花粉症が治った人から人への口づてで広がったのです。花粉症を薬で抑えている方が多いようですが、これはあくまで一過性でありますので、体質を改善して花粉症などのアレルギーが出ない身体づくりしていかなくてはなりません。ここのところ酵素が注目されていて、酵素入りのサプリやジュースを摂る方が増えているようです。酵素というのは、身体の中で、要らないものを分解したり、また必要なものを合成する役割をしています、クロワール茶に含まれるSODは活性酸素を分解してくれる人間が持っている酵素であります。このSODを沢山、水分補給として美味しくかつ安価にとれるのですから、クロワール茶をしっかり飲みましょう。と、しっかり宣伝をさせて頂きましたが、皆さん、どのような、ゴールデンウィークをお過ごしでしょうか。

先日乗ったタクシーの運転手さんの話では、例年に比べて、京都を訪れる旅行者が少ないそうであります。日程的に後半の連休に増える可能性がありますが、それでも財布の紐は堅いみたいですね。それでも、去年あたりから目立つようになってきた外国人旅行者は依然多いようですし、秋と春に集中する修学旅行も今ぐらいが活況でありますし、京都は賑わっているようです。修学旅行といえば、お隣の韓国では、修学旅行に出かけた高校生が客船の転覆事故で多数亡くなりました。亡くなられた被害者の方々のご冥福をお祈りするとともに、被害者の親御さんや関係者には心からお悔やみを申し上げます。

この悲惨な事故に関して悔やまれるのが初動に問題があったことです。乗組員の余りにいい加減な対応によって、失われなくてもいい若い命が失われました。そして、韓国側は、日本からの救助支援を受け入れなかった訳で、こんな緊急の事故でさえ、国家のエゴに拘ることに憤りさえ感じます。国として、反日を掲げることは勝手でありますが、万難を配して救助に当たらなくてはならない時に、面子に拘ることは私がもし事故に遭った高校生の親だったら納得できないことです。確かに、反日を国家戦略にしている韓国にとって、日本から恩を受けるとか、借りを作ることは、やっていることと整合性がとれないことでありますが、こんな薄っぺらなイデオロギーの為にこんな多数の被害者を見殺ししたとなれば、許されることではありません。

日本海上保安庁には、2009年に今回と同じ客船転覆事故の乗客を全員救出したという経験があります。その時救出したのが30名ほどという今回よりも相当少ないからという人がいますが、日本には、船を沈ませないノウハウがありますし、なにしろあの海猿は本当に優秀な救助員であるのですよ。私には、国と国との外交にどのような思惑があるのか知る由もありませんが、この悲惨な事故をただの海難事故で終わらさないで、日韓の友好を取り戻すきっかけにして欲しいと願います。

さて、ここのところ、日本として経済成長して景気が良いとか、回復しているということと、私達国民の雇用や給料が良くなるということが、リンクしていないじゃないかと思っています。実際、今回のアベノミクスなる経済成長戦略に於いて、ほとんどの国民に恩恵がでていないのです。今春に実施された大手企業のベアも政府に無理やり追い込まれて嫌々やったとしか見えないのですね。まあ、日本で賃金が増えなかったり、雇用が増えないのは、先進国はどこも直面している問題である訳で、これは所謂グローバル化でコスト削減、デフレによる総需要が減少していると考えられているのですけれど、それだけではない様に思います。確かに、コスト削減の為に生産拠点を海外に移したり、デフレによって物の値段が下がれば、雇用や給料が増える訳がないのですけれど、それだけで雇用や給料が減っているのかというと必ずしもそれだけではないのです。

「機械との競争」という本がありまして、その中で情報技術を始めとする近年のテクノロジーの発展が、これまで、人間が担ってきた仕事を凄い勢いで奪っていると説明しています。例えば、昔企業の経理というのは、ソロバンで計算し帳面をつけていたのですね、それが今ではパソコンで数字を打ち込むだけで計算し勝手に帳面が出来、それだけでは無く在庫まで把握されてしまう、まあとても便利になったのですが、パソコンによって経理や管理部門に人は要らなくなります。

携帯電話の技術革新は今の既存の産業に大きな影響を及ぼしています。今や、スマートフォン一台で、テレビもパソコンもゲームや通信機能も人との交流も出来るようになり、その反面それらの既存の機能を提供していた媒体の価値を落としていったのです。

漫画の「ドラエモン」、皆さん一度はご覧になったことが有ると思います。このドラエモンはいつも魔法のポッケから便利な道具を出して色々なことをしてくれます。私も含めて確かに「こんなこといいな、出来たらいいな。」と思うのですけど、もし本当にこんな道具があったら日本の経済はどうなるのでしょう。例えば、「どこでもドアー」、どんなところでも、あっという間に行けるドラエモンでおなじみの道具であります。もし、どこでもドアーがあれば、まあ、JRとかの鉄道やJALやANAなどの航空会社は要りませんな。あとタクシーとか、というより、自動車や電車、飛行機も船も要りません。そうなると輸送の会社は潰れますし、トヨタやホンダ、日産も同様です。物凄い数の失業者もでるでしょうし、潰れなくても給料は減るでしょうね。そうなるとガソリンの消費量もかなり少なくなるでしょう。要するに革新的な技術が出来ると、そのために失うものが大きいのですね。基本、ビジネスに於いて、人件費というのは、必要経費の大きなウェイトを占めます。技術革新というのはこの人件費を削減するものが多いのです。しかしながら、人間には昔から培ってきた機械では出来ない技術を持っています。

いわゆる職人技というもので、人の手でしか削れない部品とか、複雑な味付けを要求される料理とか、機械では多分出来ないことであります。確かに技術の進歩によって便利になる代わりに確実に雇用や所得は大きな伸びが期待できないでしょう。しかしながら、その中で古くから日本に伝わってきた技術によって生き残る道はいくらでもあると思います。まあ、個人的に一番いいのは、私がどこでもドアーを発明することですけどね。

柏崎

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