週刊柏﨑 第523回_国が認めても国民は認めません

今年も残すところ一か月半となりました。

本当に月日が過ぎるのはあっという間であり、この歳になりますとなんかとっても空しくなるような時がある訳であります。ここのところ毎日がとっても寒く、東北や北海道ではかなりまとまった雪が降って、冬到来というところでしょうか。京都の観光名所では多くの観光客で込み合っていて、その中で結構外国の方を見かけるのは、やはり円安効果というのもあるのかも知れませんね。

関東圏では結構大きい地震が頻発しているようで心配であるのですが、最近は季節がら、日本では余り台風の心配はないのですが、フィリピンのレイテ島を今週桁外れの大型台風が直撃しました。なにせ、895hPa、最大風速90メートルという規格はずれの大きさ、実際の感覚でいうと竜巻と地震と津波が同時に襲ってきたようなもので、レイテ島は完全に壊滅状態であります。当初、犠牲者は300人位という報道でありましたが、最終的には10,000人以上の犠牲者が出そうということで東北大地震を上回るような大惨事です。この中には100人以上いる在留邦人も含まれていて安否が心配です。こういう時に自衛隊を迅速に派遣し、不足している物資を供給することがありますが、今回はすばやく対応したようで1,000人の自衛隊の応援派遣が決まったようです。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

被害にあわれた方々には心からお見舞いを申し上げると共に、
犠牲者の方々のご冥福をお祈りします。

先日、原発廃止を主張している小泉元首相の講演をテレビで観たのですが、
やっぱり違いますな。
私は今の格差社会を作り出した小泉政権を全く評価していないのですが、現在の原稿を丸読みしていて何を言いたいのか分からない大部分の政治家に比べると、はっきり言って役者が違うというか、迫力、説得力が違います。実際私は以前、京都駅で偶然小泉氏を見たことがあるのですが、そのオーラに驚いたことがある訳であります。その頃から歳はとりましたが、勢いや言っていることがワンフレーズで分かりやすいのは変わりませんね。脱原発に関しては、オール野党や有識者や国民団体が唱えていることですが、小泉氏一人の方が発信力は断然大きいのです。小泉氏がどこまで脱原発に関して本気か知る由もありませんが、これだけ脱原発について注目度が上がってくるのですからたいしたものですし、期待したいと思います。しかしながら、講演の最後に、自分の靖国参拝は間違って無かったことを力説するあたりは余計なことであります

さて、ここところ毎週のように触れていますが、有名ホテルのレストランや百貨店などでの食品の偽装の話がやみません。最初の頃は「偽装なんて人聞きが悪い。単なる誤表示なんです。」なんて苦しい言い訳をしていた経営者や責任者も流石に「このままじゃ、ヤバイ」と思ったのか食品偽装を認めました。まあ、この食品偽装は前から言ってきたように、食品業界では当たり前の話であって、何を今さらという感じなのですが、やはり、発覚すれば、それはもう法律違反というか犯罪でありますので、事が大きくなるのは当然であります。ですから、ことの成り行きを見守っていた他の関係者も続々偽装を認めた訳でまだまだ続くでしょうね。ただこれは社会的な影響力を持つ大手に限った事で中小業者の偽装が公になることは無いと思いますが、この事件で食品業界が良くなることを望みたいと思います。ただこれら食品偽装は発覚すれば改善され、一部業者を除けば同じ過ちを繰り返すことは無いでしょう。それに引き換え、私たちの知らないところで、極端に言えば国家が主導したそれも私たちの健康も損なうような合法的な偽装が存在することがあるのを或るブログで知り驚いてしまったのです。

このブログによりますと、その食品は小麦とか大豆を使用している食品、豆腐や納豆、うどん、パンなどの本当に私達にはなじみのある食品についてであります。例えば、「うどん」の袋に国産小麦使用とか「納豆」とか「豆腐」の袋に国産大豆使用と書いてあれば、私達は「ああ、この商品に使われている小麦や大豆は日本で作ったもので作られているのだな。」と考えると思います。実はこれが大きな間違いで、日本政府が定めた規定では、小麦、大豆の原料比率が半分以上使っていれば、その商品は国産と表示して良いというのです。(100パーセントの国産原料の製品もあります)要は、

私たちが国産豆腐と信じて購入している豆腐は、実は国産大豆51パーセント、海外生産大豆49パーセントである可能性があるのです。

大豆に関して言うと、日本では年間約300万トンの大豆を消費しています。このうち国産は6パーセントだけで、約94パーセントは輸入に依存しています。輸入の内訳はアメリカ産が70パーセント、ブラジル産が20パーセント、カナダ産が10パーセントとなり、日本で消費される大豆はほとんどがアメリカ産といえるのです。ここで問題になるのがアメリカで生産されている大豆の約86パーセントが遺伝子組み換え大豆であります。この遺伝子組み換えの大豆がいいか、悪いかの議論はさておき、私たちが国産と信じて食している豆腐がかなりの確率でアメリカ産大豆が使われていて、そのアメリカ産大豆のほとんどが遺伝子組み換え大豆であるという、このブログでは、これが食品偽装でなくてなんなのかというのです。実際、遺伝子組み換え大豆不使用と容器に記載している豆腐からも遺伝子組み換え遺伝子が検出されているそうです。小麦や大豆に関して日本はアメリカや他の国々から、一定量のものを買うことを義務づけられています。政府はこの輸入品をさばかなければならず、食品メーカーに輸入原料を使いやすい規定を作って商品を作らせる、こういうことなんです。

今の食品偽装、芝エビ代わりにバナメイエビを食べたり、九条ネギの代わりに普通のネギを食べても、健康的には全く問題は無い訳で、この豆腐やうどんの方が合法でありながら悪質な偽装といえると、このブロガーは言っています。確かに、同じエビであるのに種類が違っただけで大騒ぎになる、それは表示していることと、実際は違っていたといことで、豆腐やうどんの国産表示も消費者にとっては全く同じ偽装であると思います。それを民間企業はダメでも国ならOKでは国民は納得しないでしょう。これでTPPに日本が参加すれば多分「遺伝子組み換え不使用という」表示も出来なくなるでしょうな。こんな、だまし討ちのような食品の法律があるなんて、私は驚きました。だって国は国民のことよりも輸入した大豆や小麦を捌くことを優先しているといっても可笑しくないからで利益をより多く得ようと偽装に走った業者とどこが違うかということであります。自分が日々食している食べ物を疑ってかかる、本当に住みづらい世の中になりましたね。

柏崎

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