週刊柏﨑 第764回 腸内環境の悪化について考える
あっという間のコマーシャルのように楽しい正月休みは終わったと思っていたら、今週で1月も終わります。
このスピード感は学生の頃とは比較になりませんね。
まあ、今の一日の長さが昔より短い訳でもありませんから、気のせいであるのは間違いないことです。
やはり、私が歳を取ったのが一番の原因なのでしょう。今は若い頃のように飲み歩くことは有りませんし、仕事面でもルーティンワークで毎日、新鮮味が無いというか、要は刺激が少ないのです。
男としてかなり弱っちくなってしまいましたが、この歳になりますと別にそれを悪い事とは思っていません。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
寒さが増してきて、犬の散歩がキツイ今日この頃です
インフルエンザが大流行です。
インフルエンザになりますと、A型、B型に拘わらず治療法は病院に行って薬を処方してもらいます。
従来であれば、タミフルとかリレンザというインフルエンザの薬を貰って、タミフルの場合は一日2回1錠を5日間服用というのが、通常の治し方です。
まあ、インフルエンザウィルスをやっつけるには最低5日間がかかり、社会復帰は1週間というのがインフルエンザに罹った時の対処法であります。
それがこのところ、ゾフルーザという新薬が出来て、1回1~2錠(体重によります)でインフルエンザを治すことが出来るようになり、薬剤師の娘の話では市中にゾフルーザの在庫が無くなっているとのことです。
そりゃ、一日でインフルエンザウィルスが退治出来ればそれに越したことは有りません。
高齢になりますとインフルエンザで命を落とすことも有りますので、気を付けることが必要ですね。
インフルエンザワクチンだけでは無く、予防薬としてタミフルなどを処方してもらうのも手かも知れません。
但し、予防として使う場合は、保険は効きません。
テニスの全豪オープン女子で大坂なおみ選手が日本人として初の決勝進出と共に世界ランク2位以内が確定しました。
これで、全豪オープン優勝ともなると、世界1位ですから本当に凄いことです。
以前は力任せのプレーが多く見られ、調子が良い時と悪い時の差が歴然で、格下の選手にあっけなく負けたりしたのですが、今はどんな時でも安定したプレーをしています。
これは、コーチのサーシャ氏とテニスの技術だけでは無く、メンタルトレーニングに取り組んできたからだと思います。
まだ年齢は21歳と若く、女王セリーナ、ウィリアムズ選手の域に迫ることは充分可能であると思います。
性格も良さそうですしね。
さて、先週に腸の役割は健康寿命を長くするためには凄く重要ということを書きました。
腸の持つ機能は20歳位をピークに75歳には約30%も低下すると言われています。
これは加齢にともない起こる現象であるので、止めることは出来ません。
しかしながら、正しい知識を身につけて、それを実行することで進行を遅らせることは可能であると考えています。
近年、腸内環境の悪化が叫ばれています。
前述した通り、昔と比べて大腸ガンに罹患する人が男女を問わず拡大の一途であります。
大腸ガンで亡くなる数は、ここ20年で倍になっています。
今や、ガンで亡くなる女性のワーストのガンは大腸ガンであり、毎年約2万2千人の女性が大腸ガンで亡くなっています。
因みに男性は3位であり約26000人に上ります。
大腸ガンになる原因は、まだ完全に判明している訳ではありませんが、腸内環境が悪化して腸内細菌の悪玉菌が毒素成分を作り出し、大腸炎を誘発して大腸ポリープをガン化しているのではないかと言われています。
腸内環境が悪化の原因として便秘がまず浮かびます。
便秘が続きますと便(老廃物)が長く大腸内に滞留するようになります。
ガンの原因となる悪玉菌はこの滞留便の中に存在すると言われています。
何故なら、滞留便が溜まりやすい大腸の直腸、S状結腸のところに大腸ガンの70%が発生するからです。
さらに、便が長時間大腸内に有ることによって肌荒れ、ニキビなどの肌トラブル、花粉症やアトピーなどのアレルギーにも関連があると言われています。
ですから、腸内の老廃物は速やかに体外に排出することが大切になります。
便秘だけでは無く、今は様々な腸の病気が増えています。
この原因として挙げられるのが食生活の変化です。
昔の食事と言えば、米、みそ、醤油、魚、野菜、漬物を中心とする和食が家族の団らんに並びました。
それが近年は食の欧米化が進み、パン、肉類、ハムやソーセイジ加工品、チーズやバター、マーガリンなどを多く摂る様になったのです。
甘味に関しても、今やアンコなどを食べる人は数えるほどで、チョコレートやケーキ、キャラメル、アイスクリームと嗜好が変わりました。
別に、欧米型の食事が悪いと言っているのではなく、何事もバランスが大切と言っているだけなのです。
要は、バランスを考えないと、昔の食事に比較して現代の食生活というのは、余りに腸に負担がかかっているのです。
そして結果、腸の機能が低下しているという事を忘れてはなりません。
便秘などの腸内環境の悪化の原因は食生活変化以外にもあります。
それが、薬の飲み過ぎです。
私達は、老化によって体内が軽い炎症状態になります。
薬などの合成化合物を摂りますと、腸壁の粘膜細胞に負担がかかります。
そのことによって腸内の炎症が進みます。
実は近年お年寄りの便秘が増えていまして、調べてみると、多くの便秘に悩むお年寄りが毎日何種類もの薬を服用していたということです。
他にも、運動不足やストレスなど便秘の原因はありますが、気を付けなくてはならないのは、便秘で便を出すときに、安易に下剤を使用することです。
医師に相談して、身体をチェックしながら処方された下剤を服用することは問題ないと思いますが、便秘の方が、薬局などでセンナや大黄、アロエなどを個人の判断で服用することは絶対に避けるべきです。
漢方と言ってもその成分はアントラキノン系下剤であり、長期に服用すると結腸無力症と言って腸の輸送機能が衰え、自力で排便出来なくなることもあるようです。
そういう下剤に頼って排便をしている人が高齢者だけでなく、なんと子供までいるといいますから問題です。
次回に続きます。