第909回 吉野家炎上

4月も後半になってきました。朝晩はまだ少しだけ寒かったりするのですが、日が昇る日中は夏日になったりして汗ばむ位です。桜の花弁も完全に落ちて、木々の新緑が眩しい季節です。冬場は枯れ木のようだったマンションの庭木の紫陽花や街路樹のイチョウに緑の葉が着きだしました。植物の生命力の強さは本当に凄いなと感じますね

皆さんお変わりなくお過ごしでしょうか。

円安が止まりません。今日、20年ぶりだかの1ドル=129円台を付けましたが、多分こんな水準では収まりませんな。まあ、理由は簡単で、アメリカやヨーロッパなど外国では、ウイズコロナの中でモノの物価が上がる(インフレ)が顕著になってきて、その対策として金利を上げる動きになってきた訳です。翻って日本は、アベノミクスで超低金利政策をとって市中にお金をばら撒いて景気を良くしようとしてきました。勿論、そのお金は国債を発行して借金して作ったものです。にも拘わらず、日本はモノの値段が下がり(デフレ)、景気は一向に回復したとは言えませんで、トヨタやソニーなど大手輸出企業が潤ったのと、一部株価や不動産価格が上がった位でした。それもこれも日本が借金で作ったお金をばら撒き続けられたのはマイナス金利と言われたほどの低金利であったからです。ですから、景気が良くならない内に金利を上げることは出来ないし、もし金利が上がれば大量に発行した国債の利払いが跳ね上がって財政は更に悪化してしまいます。外国の金利が上がれば、効率的に資産運用する人なら、円を売ってドルやユーロを買い、その外貨を預金や海外の国債にして運用すると思います。だってその方がお得ですから。本来なら、行き過ぎた円高や円安は日本経済にとって悪影響を及ぼしますので、政府日銀が為替相場に介入して行き過ぎた動きを止めるようにするのです。今回何故に急激に円安なって、それもこんな水準では収まらないかというと、日銀黒田総裁が日本の金利は上げないとか円安は日本経済にとってメリットがあるとか円安を更に進めるようなアンポンタンな発言をしているからです。岸田総理も同様で、余りの無策に只々怒りを通り越してあきれるしか無いですな。私が金融界にいた頃は、有事の円買いと言って、戦争が起きているときは、安全資産として円が買われて円高になったものです。ウクライナとロシアの戦争などお構いなしに円が売られていますから、予想としては日本が無策であるなら1ドル=150円位までいっても不思議では有りません。エーエルジャパンのサプリの原材料は海外から調達しているものが多いのですが、今値上げが決まっているのが更に上がる可能性が高く、本当に途方に暮れるしかないです。

まあ、この円安ジャパンでモノの値段はドンドン上がると思います、コロナやウクライナで今までの仕組みが破壊されて日本は更に貧しくなりますね。マンションや不動産や貴金属は暫く上がり続け、貧富の格差は広がります。優遇されてた大企業や持っている人にしっかり課税しないとね、日本の税制は明らかに不公平です。それでも文句言わないのなら諦めたということです。

さて、牛丼の吉野家の役員が受講料38万円のセミナーで「気娘をシャブ漬け」と発言して炎上、その上会社を馘になったのですが、流石に擁護出来ることは全く無いですな。こんな発言を平気でする位ですから「その筋の方」か「Vシネマの見過ぎの方」など特殊な方かと思っていたのですが、「慶応卒で元P&Gの役員かつコンサルティング会社CEO」というエリートであります。

この方、セミナーで吉野家の経営戦略として「田舎から出てきた若い娘さんが右も左もわからない内に牛丼中毒にすると、それは都会で男に高い飯を奢ってもらえば絶対に吉野家には見向きしないようになるから」と言い、それが「気娘をシャブ漬け」戦略だと言い放ったそうです。

まあ、吉野家は私が学生の頃に急成長したのですが、その頃は吉野家も立ち食いソバも女性が入るような店では無かったし、実際私は店内で女性を見たことが有りません。少なくとも学生時代はいくらお金が無くても、女性を連れて牛丼屋に入ろうとは考えもしなかったです。最近こそ、それなりに女性を吉野家で見かけることも有りますが、そりゃ男性に比べればまだまだ少数です。基本、吉野家などの牛丼屋や立ち食いソバ屋というのは短時間で飯をかっ込むような餌場的な店で女性がオシャレにそれなりの時間滞在し会話を楽しむようなところでは有りません。

現状の売り上げ向上を狙うのには、女性のお客を増やすということは確かに有効であると思いますが、今の店舗やメニューをそのままでは無理が有ります。少なくとも、牛丼で若い娘をトリコにすることは不可能でしょう。そういえば、今はたまにですが家内と「なか卯」に行くことが有ります。「なか卯」にはウドンがあるので、家内はウドンを私は「牛丼」を食べていますが、まあ「なか卯」も若い女性が喜んで行くような店でもメニューでもないです。

京都の中心地の四条河原町に今凄い行列が出来ている牛丼の店があるのですが、吉野家には資金力も材料調達力もマーケティング力もあるのですから、そういう他の形態の店を作るべきなんでしょう。そもそものコンセプトから考え直さないと、牛丼屋は働く男性の簡易食、女性雑誌に載るようなインスタ映えするご飯とは対極にあるものです。

この元役員の方、「気娘をシャブ漬け」とか馬鹿なことを言う前に、吉野家の牛丼に紅ショウガを乗せて、インスタにアップして映えるかよく考えてみれば良かったのにね。まあ、それが分かっているから「男に高い飯を奢って貰ったらもう振り向かない」と思っていたのでしょうか。吉野家の牛丼にとても愛着を持っているとは言えません。因みに私は牛丼チェーン店で吉野家の牛丼が一番好きです。

 

 

 

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