週刊柏崎 第832回 毎年降る命を脅かす豪雨に備えること

本来で有れば、今は京都で最大のお祭りである祇園祭の真っ最中でありまして、市内には鉾や山車が建てられて地元民や観光客で賑わっている筈でありました。現在街中に出かけますと鉾や山車は当然建てられていませんが、至る処に提灯が下げられ、祇園祭特有のチンチャンチャンという笛や鐘の音がスピーカーから流れていますが、まあ虚しいですね。京都3大祭りと言われている「葵祭」「祇園祭」「時代祭」ですが既に「葵祭」と「祇園祭」は中止が決定し「時代祭」も多分開催することは難しいと思います。地元民で賑わう下鴨神社の「みたらし祭り」や鞍馬の「火祭」も中止となりそうですし、京都の観光業は本当に辛いと思います。夜に犬の散歩で通るコースに何軒かのホテルや民泊施設があるのですが、依然民泊は真っ暗ですが、ホテルには多い日で半分位の部屋の窓に灯りが点いています。何でも5月の京都を訪れた外国人旅行者は99,9%減の183人だったそうで、当分外国人旅行者に期待出来ない今、国内旅行者には本当に京都にお越し下さるようお願い申し上げます。まあ、まだまだですがそれなりに京都を訪れる方は増えているようです。しっかりとした予防は忘れずにお願いいたします。

週初めから九州を襲った豪雨でありますが、熊本や鹿児島を始め各県で大きな被害を出しました。天気予報で何十年に一度の大雨が降るっていいますが、このところは毎年そんな感じの大雨が日本各地で降っています。本当にテレビで視ていると、住宅街の道路に泥水が流れ込んできて、あっという間に家が冠水してしまいます。多くの方が被害を受けて、中には命を落としてしまう方もいます。自然の前では人間は余りに無力でありますが、自治体として本当に災害を防げなかったどうか、しっかり検証することも必要です。各地でハザードマップという自然災害による被害予測図を記した地図のようなものが出されています。そのハザードマップには洪水ハザードマップいう主に河川の氾濫を想定したものが有る訳です。今回大きい被害を出した球磨川が流れる人吉地区ですが、正にハザードマップが予測する通りに洪水被害が出ています。まあ、色々な事情があることは承知していますが、このハザードマップに沿った防災体制が取れればこんなに被害が大きくならなかったかも知れません。前にも書きましたが、近年の雨というのは想像を絶するような降り方をするし、そんな豪雨が毎年何回も日本各地を襲います。

今迄の治水や防災体制では全く対応出来ていないのが現状であります。これから毎年このような災害報道を目にしていくのでしょう。自治体としてしっかりとした対策が求められます。もうね、莫大な費用をかけてダムや防波堤を造るより、こういう地方では集落ごと安全な地域に引っ越した方がいいと思います。球磨村の人口は3000人位です。ハザードマップという指標があるのだから危険な場所に住んでいる人は引っ越した方がいいのではないかと思いますね。その方が費用も安いです。もう、地球温暖化による気候の変化はこれからドンドン酷くなることはあっても元に戻ることは有りません。毎年日本各地でこんな命を脅かす豪雨が降るのに、毎度変わらずに多くの被害者や犠牲者が出るのは本当に悲しいことです。
被害に遭った方々にはお見舞いを申し上げると共に不運にも命を落とされた方のご冥福をお祈りいたします。時節柄、いつもの御挨拶は割愛させて頂きます。
さて、中国の研究で、新型コロナウィルスの抗体は2〜3か月すると効力が落ちるということが分かったそうです。抗体を持つという事は、要は新型コロナウィルスに対し免疫を持つということで、抗体さえ持てば新型コロナウィルスに罹りにくいということです。その抗体が力を発揮する期間がたったの2〜3か月というのだから、抗体を持ったからと言って安心は出来ません。実は、インフルエンザも同じで、ワクチンを接種してもその効力はせいぜい2〜3か月なのだそうです。だからインフルエンザ流行る冬になると私達は毎年インフルエンザワクチンを受ける訳です。インフルエンザと違って新型コロナウィルスは一年中罹患するのですから、もしこの先新型コロナウィルスのワクチンが開発されたとしても、1〜2か月ごとにワクチンは必要で、日本の全人口が年6回ワクチンを接種すると年に必要となるワクチンは約7億本ですから、保険適用すれば医療費は莫大なものになります。ご存知の通り日本は新型コロナウィルスの感染リスクよりも経済再建の道を選びました。それは私もしょうがないと思うし、各自が頑張って感染しないように暮らすしかないという事なのです。ただ、日本の場合様々な情報が国民に殆ど開示されないということに私は不満を持っています。日本の体質というのは、ヤバイことは隠ぺいし放置プレイ、そうすれば時間が解決してうやむやになり、やがて国民は忘れるといういい加減なものです。まあ、今回の新型コロナウィルスはそうはいかない訳で、放置すればドンドン感染者が増えるし、全世界のリスクとして世界各国の新型コロナウィルスの対策が伝わってきて、外国と比較されるのです。日本は欧米や中南米に比べて感染者も死亡者も少ないので、日本の無策ぶりが余りクローズアップされていませんが、他のアジア諸国の中では感染者、死者共にかなり多いと言うのが現状です。今回の新型コロナウィルスの対策で驚いたのは中国の行動力と情報公開の速さです。武漢や北京であの数のPCR検査を行い、直ぐに感染者を封じ込めたフットワークの良さは日本には絶対に真似できないことです。1990年当時に良く中国に行きましたが、当時の中国から考えると今の中国は全く異国です。アフターコロナの時代には、中国はアメリカと対等以上の国になっても驚きは有りませんな。今の香港の自治に対する強制介入など見る限り、経済面だけではなく、外交面でも中国の自信みたいなものを感じます。日本は完全に中国に後れをとりました。

新型コロナウィルスですが、ワクチンや治療薬が開発されて、皆さんが新型コロナウィルスを年がら年中罹るかも知れないインフルエンザみたいものという気軽な病気と捉える迄はちゃんとした予防は必要であると思います。

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