週刊柏﨑 第801回 全ての人を慈しみ、愛するフランシスコ教皇
11月も、最終週となりまして、来週は師走であります。京都は紅葉シーズンたけなわでありまして、紅葉の名所の近辺は凄まじい人出であります。この時期、かなりの神社、仏閣でライトアップしていますので、車で出かけますと、昼夜関係無く大渋滞で閉口します。京都のローカルニュースでは、京都の観光スポットの混雑の様子を放送しています。今の時期地元民は、近くに寄ることさえ躊躇する嵐山では、何と桂川に架かる渡月橋を渡るのに長い順番待ちの行列が出来ているのだそうです。橋を渡るのに行列ですよ。未だかつてそんな話は聞いたことが無い訳で、嵐山の凄まじい混雑を窺い知れます。また比叡山に登るロープウェイ乗り場が有る八瀬は、この時期隠れた紅葉の穴場であるのですが、聞いた話では、外人向けのガイドブックに取り上げられ、運賃が高額で余り混み合う事が無いロープウェイが満員札止めになっているそうです。まあ、このところ急激に冷え込んだお陰で紅葉がキレイですから、それも混み合う理由ですな。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
来日中のフラシスコ教皇ですが、私、久しぶりに人の言葉や素振りを見て感動をしました。流石、13億人とも言われるカトリック教徒のトップに立つ人です。気さくでいて、人懐っこく、優しい人柄、何よりも平和を愛し、分け隔てなく人を慈しむ、そして暮らしは質素である。世の中にこんな凄い人がいたのかと思う程の人です。こういう方が、世界を平和に導くのでしょうね。世界で唯一の被爆国でありながら、アメリカサイドに忖度し、核禁止条約に署名しない日本のスタンスが恥ずかしいです。この世界の混迷期に、フランシスコ教皇のような方がいらっしゃるだけでも違います。日本を含めて世界の先進国が社会的に高度化されても、内実は貧しく後進的であるのだという事ですな。「桜を見る会」がどうだ、こうだと世間を賑わしていますが、フランシスコ教皇がこの話の顛末を聞いたら、どのように日本を思われるか、本当に日本国民は日本の現状を真剣に考えなければなりません。
消費税を上げて2か月過ぎた訳ですが、景気は、やはり良くないみたいです。何せ、消費税を上げた途端、巨大台風が日本を直撃して、たださえ減退していた消費意欲を叩き潰しました。経産省が今週28日に発表した10月の商業動態統計速報によりますと、全国小売販売額は前年同月比7,1%減の11兆900億円でした。まあ、前回の14年の4月の消費税の増税(5%から8%へ)の時が4,3%減ですから今回の方が落ち込み幅が大きいのです。前の増税時はもっと駆け込み需要が多かったような気がしますが、反動減は前回以上と、どう考えてもやってはいけない時に増税をしたのです。それでも食料品や健康食品などの税率は8%のままでありますし、未だに私には意味不明のペイペイなどの決済方法を使えば消費税が安くなるのに、これだけ売り上げが減るのですから、消費者の節約ムードは高いですな。私の周りは、正直そんなに売り上げが減っているように見えないのですが、その分、車や宝石などの不要不急の高額商品や マンションなどは売れなくなっているのでしょう。消費税増税したのに、19年度の税収見通しは下方修正ですから、たまりません。この金曜はブラックフライデーという日で沢山買い物をする日ということですが、全く浸透していません。株式市場以外はパッとしたものも無く、山本太郎氏が言うように消費税下げてみたらと思いますね。
さて、プロバイオティクス(ビフィズス菌や乳酸菌など生きた善玉菌)のお話を、皆さん良くご存知の乳酸菌とビフィズス菌は、栄養では有りません。体内に摂っても、それが身体に吸収されることは有りません。例えば、もし皆さんが乳酸菌の入ったヨーグルトを食べると、胃と小腸で消化されたヨーグルトの内タンパク質はアミノ酸に糖分は糖として小腸から身体に吸収され血液に入って必要な所に運ばれます。ヨーグルトに含まれる生きた乳酸菌やビフィズス菌は胃液の酸や腸の胆汁に弱いのですが、生菌であろうと死菌であろうと小腸から大腸を通過し最後は便として排出されます。実は例え生きたまま小腸、大腸に乳酸菌とビフィズス菌が運ばれてもそのまま私達の腸内に定着することは無いと言われています。しかしながら生菌でも死菌でも、私達が持っている腸内細菌を元気にしたりエサになったりします。だから、現在販売されている乳酸菌やビフィズス菌入りのサプリメントやヨーグルトなどの食品は生菌でも死菌でも大きな差は無いと言われていたのです。ただ、人間の身体はまだまだ未知の部分が多く、解明されていないことは数多くある訳です。その中で遺伝子やゲノム研究の進歩によって腸内細菌が体内でどういう役割を果たしているかが徐々に解明されてきたのです。私達が持つ腸内細菌は人それぞれ違っていて、その様々な菌が腸内で固まって生息しています。その固まった様がまるでお花畑のようなので腸内フローラと呼ばれています。腸内には約500種類、100兆とも1000兆とも言われる細菌が生息しています。その腸内に私達はヨーグルトや漬物、サプリメント、薬などによって乳酸菌やビフィズス菌を補おうとしています。本当に沢山の種類の乳酸菌やビフィズス菌を私達は色々形で口にしています。腸というのは大切な役割が有ります、小腸では消化、吸収がメーン仕事ですが、実は私達の身体を病気にならないようにしてくれる仕組み免疫機能の70%が小腸に有ります。花粉症やアレルギーなどに効果があるヨーグルトや飲料があると思いますが、それは乳酸菌によって小腸の免疫機能を良くするからです。小腸には主に乳酸菌が生息していて、ビフィズス菌は全く生息していません。大腸は排出が主な仕事でありますが、同時に解毒や浄血といった身体をキレイにするのも大きな役割です。また、必要なビタミンなどを合成したりしています。大腸の腸内細菌は99%がビフィズス菌で構成されていますが、腸内フローラは基本的に大腸内にあります。プロバイオティクス(生きた善玉菌)というのは、前述した通り、酸(胃液)やアルカリ(胆汁)に弱いのですが、その他空気に弱いのです。特にビフィズス菌は嫌気性菌と言って空気のある環境では生きていけません。ですから、空気が無い大腸でしかビフィズス菌は生きていくことが出来ませんし、だからこそ人工で培養することが出来なかったのです。エーエルジャパンが注目したのが、プロバイオティクスの世界的な先進国デンマークの技術です。デンマークは国のプロジェクトとしてコペンハーゲンの国立大学病院でプロバイオティクスの研究を進めました。腸活により国民の健康増進を図るためです。大学病院では乳幼児や植物発酵から酸やアルカリに強い乳酸菌とビフィズス菌を培養したのです。そのプロバイオティクスを商用化したのがバイオケアー社です。このバイオケアー社の独自の技術がプロバイオティクスを眠らせて冷凍するクライオテクノロジーです。現在、120か国でこのプロバイオティクスを商品化していますし、デンマークでのプロバイオティクス市場では70%以上のシェアがあります。
チョット長くなりましたので、来週に続きます。全国的にいきなり寒くなりましたので、お身体ご自愛下さいませ。