週刊柏﨑 第222回_『偽』という言葉

新年になってから、なんだかとっても暖かい日が続いていて、年末に嫁に買いに行かされた灯油が全然減っていません。
京都ではタンポポが2ヶ月近くも早く咲いたみたいで、今までの早咲き記録を更新したそうです。
今年初めての東京出張で、新幹線から見た富士山はとっても美しく、思わず手を合わせてしまいました。願いとは当然、皆様の健康と繁栄であります(な~んちゃって)。
QVC初のオンエアは、クロワール・アイの巾着特別セットでした。おかげ様で、ほぼSOLD OUTとなりました。今年も皆様の応援で、何とかやっていけそうです。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
去年1年間の世相を表す漢字一文字は『偽』であったのですが、この『偽』をいう言葉、私たちはどのようなもので感じているのでしょうか?
それは『偽』のものを掴まされることは、絶対にイヤだという感覚だと思います。『偽』というのは、要するに嘘をついて商品を宣伝して販売することなのですが、果たして私たち消費者は、『偽』ということを見抜く力というものを持っているのか考えてしまうのです。
「千代の一番」の西田社長が言っていましたが、天然素材で産地にこだわったダシを作るのは、原価や素材の貴重性もあってすごく大変だが、それでも化学調味料が入ったダシの方が美味しいという人が沢山いる。そして、干しシイタケでいえば大分ドンコなのだが、大分県の産地からわずか10km程の福岡県の産地のドンコシイタケがどんな良いものでも、大分県産というネームバリューの方が上だし、素材にもかかわらずブランドとして認識されていることは事実です。 確かにこのブランド神話が、我々製造者にとってジレンマになっていることは事実です。 週刊誌などの記事では、オール100円寿司では、高級ネタはほとんどが偽物だという記事も載っていますし、確かにミシュランガイドで星をもらっている高級寿司屋と同じネタを使えという方が無理な相談であって、それについては客側も納得して『偽』ということを享受しているのではないでしょうか?
また『偽』=『嘘を言って販売する』とすると、化粧品というのは殆どの商品が『偽』と思えて仕方がないのです。コラーゲンとヒアルロン酸などの美容成分が肌に浸透するという謳い文句は、肌のバリアー機能から考えるとほとんど有り得ない話だし、もし本当だったら、美容成分は私達にとっては異物ですから、かえってすごく危険な商品と思えてしまうのです。 そして色々な成分を入れることによって、防腐剤やアルコール、界面活性剤や香料が必要で、そんなものが肌に浸透したらたまったもんじゃないことは誰が考えても当然なのに、化粧品ということで皆さんは何も疑わず使っているのです。
このコラムでいつも基礎化粧品は保湿だけで充分と叫び続けていますが、それなのに何というあの種類の多さ。肌の外から内部は変えられないのに、さもそれが可能な様に宣伝する、それは『偽』ではないのでしょうか?
今流行のオールインワン化粧品は、これだけ使えば全てOKという商品。それは今まで、化粧水や乳液、美容液にクリームなど、それぞれに入っていた4~5種類の防腐剤やアルコール、界面活性剤を、1本にまとめることで1種類に減らしたのだから良くて当然。それは決してその化粧品の成分のおかげではないと思うのです。 『偽』の反対は『正』とか『本物』。皆様には、この本物を見抜く力をつけて欲しいのです。そのためには、成分・素材を見極める力、そしてその適正価格を知ること。信じられる業者とお付き合いすることだと思います。
私達は、『信』この一字を、皆さんにお届け出来るように、肝に銘じてやっていこうと思ってます。

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