週刊柏﨑 第488回_日本の復活とは?

先週末は京都、近畿地方で25度という夏場並みの陽気であったのが、週明け、いきなり我が家周辺は0度という寒さであります。

そして週半ばにかけて再び25度に逆戻りであります。さながらジェットコースターに乗っているような気温の移り変わりでありますが、体調を保つことが非常に難しいです。ここのところの温かさで半そでで外出する人がいる反面、東北や北海道ではあいかわらずの大雪で、本当に日本は広いです。

我が家の庭の梅も満開でありまして、家に帰るとほのかな甘い香りが漂ってきて、紅い花共々、中々風情があります。このところの黄砂は、京都にもかなり押し寄せてきていまして、我が家から眺める比叡山は常に白くもやっていて、車は毎度おなじみのまだら模様であります。花粉症を訴える人が増えているようですが、社員一同今年も花粉症の症状がでた者はいません。今年はPM2,5の問題もあって空気清浄機が非常に売れていますが、基本、空気清浄機はあくまで花粉やPM2,5を室内で避けようとする物で、これら有害物質から身を守る物とは言えません。理想としては、このような有害物質が体内に入ったとしても、影響をうけないような耐性がある体作りが大切であると思います。

もちろん個人差はありますが、クロワール茶を飲むことをお薦めします。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

あの東日本大震災から2年が過ぎました。

3月11日にはどの局も特番を組み、「被災地の今」を伝えています。私達に伝えようとしているのはこの東日本大震災の「記憶」と「教訓」であるのですけれど、そんな綺麗事を言う前に被災地の現状を知れば知る程愕然とさせられてしまうのです。津波被害にあった岩手、宮城、福島の被災三県は、いまだ約32万人が仮設住宅ぐらしを余儀なくされていますし、テレビで映された映像には2年前と大きく変わっていない風景である地域も多いように思えました。現地で生活していらっしゃる住民の皆さんに対し何もしようがない自分が同じ日本人としてもどかしく感じてしまいます。人出が足りないなら、国自らが、テレビ等でボランティアを募って組織的に復興予算と共に援助するべきだと考えます。私も含めて、どういう手続きをしたら被災地復興のボランティアに参加出来るか、方法が解らない人も多いと思います。

言いわけかもしれませんが、是非公的機関が先頭にたってそういう場を設けて欲しいと思います。日本の成長戦略も東北3県を軸に考え、消費税や法人税を優遇した特別区を創って企業や工場を誘致するなど国としてやることはいくらでもあると思います。とにかく最低でも、全国会議員は視察などではない、復興作業にボランティアで参加を義務づけるべきです。さて、日本は安倍政権になりデフレからの脱却のために、恣意的にインフレを起こす政策をとることに、大きく舵をきりました。

前にもこのコラムで触れましたが、実際は何ひとつ政策を実行している訳ではないのですが、景気の回復期待感などで、為替の円安、日本株の大幅な上昇がおきました。その結果、日本の将来に対する明るさがわずかでありますが見え始め、来年の消費税増税を見込んで、不動産などの高額な物に動きができている訳であります。

今は年度末でありますので、公共投資の駆け込みや復興需要などもあり、巷ではミニバブル状態をもたらしています。ここで皆さんには冷静に考えて欲しのですが、私はインフレ2パーセント、要は物価が高くなることで、どういう仕組みで景気が良くなるのか理解出来ないのです。よく言われているのが、インフレ期待感があるとー企業が投資を増やすー企業の収益が伸びるー雇用が増え、給料が上がる、という流れになる。だから企業がお金を使いやすくするために、金利を下げる、のだそうですけれど、私にはとてもそうなるとは思えません。基本、経済の根幹はお金であることは間違いないことでありますが、お金の量を調節するだけでは決してデフレの脱却もましてや景気回復など無理であります。これは、日本の失われた20年間で再三、検証されてきたことで、机上の理論でしか経済を見れない学者や役人では理解出来ないことであります。経済はグローバルに絡み合って生きている複雑なものです。では、健全なデフレ脱却というのはどのようになされるべきなのでしょうか。

いつも言いますが、経済というのは、需要と供給のバランスで語ることができます。要は、健全なデフレ脱却は需要が増えて、供給が追い付かなくなり、製造を増やす為に原料や部品が足りなくなる、人手が足りなくなり人件費が上がる、こうしたコストが価格に跳ね返り商品価格が上がるというものであります。これは、現在の数少ない家電のヒット商品である空気清浄機をみれば解ると思います。ここのところの花粉やPM2,5の問題で空気清浄機の需要が多くなっている訳であります。

シャープやパナソニックなどのブランド品から聞いたことがないブランドの製品でも非常に売れています。家電ショップでは欠品状態で値引きはほとんど出来ませんし、メーカーが新たに出荷してくる商品は値上げされています。行列が出来ているラーメン屋やケーキ屋など、需要が供給より大きければ値段を下げる必要がないのです。以前鳥インフルエンザの時はあの使い捨てのマスクが何倍もの価格で売られていましたね。

これが理想的なデフレの脱却方法なのですが、今のなんにも欲しいものがない時代、中々難しいのが現状であります。だからと言って、国がお金をジャブジャブ出して、無理やり商品の価格だけを上げるというのは、ちょっと危険であると思いませんか。為替が円安になり株や不動産価格が上がった、これがアベノミックスの成果という方もいるでしょう。しかし、長い間円は大幅に上昇し株は底が抜けたように下がっていました。不動産もとうぜん冴えません。

しかし、永遠に上がり続けることも、下げ続ける事もないことは事実でありますし、基本相場は上げ、下げを繰り返すのが常であります。

ですから、為替も株も反転のタイミングを探っていたのであって、別に安倍さんであろうと石破さんであろうと、それこそ橋下さんでも今の結果になっていたと私は考えます。ですから、賢明な皆さんはあくまで、このミニバブルに対して半身に構えて欲しいのです。ただダメな期間が長かったので、上げ下げを繰り返しますが、暫くは資産価格のミニバブルは続くのではないかと思います。景気回復を金融調節だけでは出来るのなら、こんなに長い間しんどい思いをする必要はないし、ギリシャだってあのような状態になることなないとおもうのですが・・・。

柏崎

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