週刊柏﨑 第473回_未来への投資

本当に寒くなりました。今週、朝の犬の散歩に出ると、今年初めて、屋外に駐車中の車が凍っていました。
通勤途中の狐坂の温度計の温度は0度であります。

先週の連休、天気に恵まれまして、京都はかなり多くの人出がありました。
街中で用事があり車で出かけたのですが、河原町近辺は大渋滞でありました。
それも道に不案内の他府県ナンバーばかりですので、
全く渋滞が進まない訳で、とんでもない目に遭いました。

京都観光の目玉である紅葉は、この連休がピークで、残っている紅葉もかなり赤茶けてきました。
あと数日で師走、今年も残すところ一か月となります。

12月はベストセラーイベント他、かなりQVCさんでの放映が予定されています。
頑張りますので、何卒皆さんの応援よろしくお願いします。

ベストセラーは12月15日~16日ですが、16日は衆議院選挙であります。
視聴率が少し気になりますが、こればかりはどうしようもありません。
今の政治家、誰がなっても変わらんと思うのですが、やっぱり投票はしましょうね。
私も期日前投票に行ってから、東京に出張に行こうと思います。

さて、皆さん、お元気でお過ごしでしょうか。

私は今、テレビのワイドショーなどのコメンテーターや週刊誌のコラムニストとして活躍している
室井佑月さんという人に注目しています。
以前から彼女の意見はなるほどと頷いてしまうところが多々あったのですが、
この頃はネットなどで取り上げられることが増えたようです。

彼女の良いところは、別に難しいことも、奇をてらったところもある訳ではなく、
主婦目線でマスコミの思惑にまどわされることなく、
公平な意見をズバッと切り込むところにあると私は感じています。

室井さんがどのような性格で、また何を考えてお仕事をしているか、
というのは知るよしもありませんが、正義感があり頭が良い人であると思います。
また、テレビや雑誌というマスメディアの仕事をしているのにも関わらず、
全くマスコミに迎合しないという立ち位置がすばらしい。

以前、関西のテレビで一緒に出演していた評論家と大喧嘩して
その番組を降板するなど、武勇伝にも事欠きません。

私もその番組は観たことがありますが、
偉そうに自慢話をするその評論家にいつも反論していた姿が印象的でありました。
こういう人が政治家になったら面白いと思うのですが、多分そういう考えはないのでしょう。
今週の彼女の週刊誌のコラムで、原発問題に関して、
原発推進と廃棄物燃料の捨て場所はセットで考えるべきという話、
もし原発推進の政党を支持したということは、
その地域に廃棄物燃料の捨て場所に指定されても文句は言えない
という話、
単純で当たり前の話でありますが、とても考えてしまう問題でありますよね?

話は変わりますが、子供の運動会でお父さんの徒競争、運動不足のお父さんが転倒してしまう、よく見かける光景であります。この時ほとんどのお父さんの転び方は、前向きに頭から崩れるというのが圧倒的に多いのです。これは、頭では昔の雄姿を思い浮かべて上半身が前に出るのですが、運動不足の現在の衰えた下半身が付いていかないという、以前のイメージを持っている頭と、衰えた現実の下半身とのギャップから生じるものであります。

中々、過去の栄光が過ぎて、現実の実力を思い知るということは、過去が華やかで有ればある程辛いものです。何が言いたいかというと、今の日本というのはまさしく、頭だけは過去の成長力を追い求め、その実成長する力が衰え、前のめりに転ぶお父さんと同じ姿であるということです。それは、今度の選挙でどこの政党が勝とうと、昔の活気が有った頃の日本には戻ることはないということです。基本、何がいけなかったかというと、少子化になって、日本の人口減少が顕著になってきても対策を何も取ってこなかったこと。

ようは「未来への投資」を怠ったのですから、未来がある訳がないということです。

アフリカや中東、南米なんかは、お年寄りより若者の方が多いのです。
これから、こういう人口比率の国が伸びてくるのは明白なのです。
実は人口減少に悩む先進国、アメリカは移民等で人口は増えています。アメリカがなんだかんだいっても、パンクしないひとつの理由かもしれません。ですから未来投資を怠った今の日本で金融緩和やインフレターゲットとか言っても効き目は一時的、根本的解決にはなりません。それに今の経済は昔と違い、様々な国と複雑に絡み合ったり、色々な国の思惑がありますので、過去の景気回復の処方箋が全く通用しなくなっているのです。

現在、世界最強といわれている企業が「アップル」であり、少し前なら「マイクロソフト」であります。このアメリカ、いや世界を代表する企業は工場を持っていません。設備やそれを動かす工員に係るコストを開発にかけて成長してきたのです。かたやパナソニックやシャープ、ソニーといった以前の日本をけん引してきた企業でありますが、前期、今期と一兆円以上の赤字を計上しました。この赤字の大部分はテレビなどの生産工場などの廃棄と社員さんのリストラ資金であります。
なんせスマートフォン一つで電話以外にも、パソコン、オーディオ、カメラ、テレビなどの機能を持っているのですから、パナやソニーの商品が売れなくなるのも仕方ない事かもしれません。円高ということも大きな不振の要素であるかもしれませんが、世界戦略という点でこれら企業は後れをとったということです。だから、もし目先の政策でこれら企業が立ち直ったとしても、多分日本で大きな投資をして工場など建てることは無いと思います。いつも言うように、今のところ国がお金を使うということは絶対必要であるのですけれど、なにかの一つ覚えでいつまでも公共工事というのは、避けなければなりません。

但し、震災の復興工事であるとか、災害の防止工事のようなことは別の話であります。これからの国が使うお金は日本の将来を見据え、リターンを考えたビジネスに投資しなければなりません。将来的には大きく日本を変える可能性の高いIPS細胞や、現在年間20兆円を海外に払っている石油や天然ガスに変わる再生エネルギー、私個人としては日本のポテンシャルが高いと思う観光やサービスなどこれら成長分野や民間に、元気のない今こそ投資していかなくてはなりません。

それが「未来への投資」を怠った日本という国家に課せられた義務なのです。

残り一カ月体に気をつけて頑張りましょう。

柏崎

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメントする