週刊柏﨑 第468回_冤罪事件の怖さとドラフト会議

京都市北部の京都国際会議場付近、朝、晩はもう完全に初冬であります。朝、犬の散歩に出かけ、すぐそばに見える比叡山を見上げると、紅や黄色になった山々が綺麗です。我が家では先週末に石油ストーブを出しまして、私が早速灯油を買いに行きました。セルフのスタンドで18リッター1700円位、今年も高いですね。気がつけば、私のベッドには毛布が敷かれておりました。

今週始め、京都では京都三大祭りの一つである時代祭と、密かに人気が高い鞍馬の火祭が開催されました。去年は確か、雨降りであったと記憶していましたが、今年は素晴らしい秋晴れでありまして、どちらも盛大に執り行われた模様であります。京都も含めて、関西の景況感は芳しいものとは言えませんので、京都最大の観光シーズンの紅葉期間、素晴らしいスタートがきれました。

翌日は全国的に大雨だったのでこの当日は、ラッキーでしたね。皆さんお元気でお過ごしでしょうか。

話は変わりますが、以前、冤罪になる可能性が高い事件の1つが、電車の中の痴漢行為でありました。
「それでも私はやってない」
という実話が映画化されたこともあるくらい、誰でも身につまされることであります。

身動きがとれないような満員電車で、たまたま前にいた女性の体に触れてしまう、所謂不可抗力であります。毎日満員電車に乗っていれば、誰でも一度ぐらいは過去に経験があるかもしれません。その前にいた女性が叫び声をあげて「この人、痴漢です」とまわりにアピールされたら、誰でもすぐ犯罪者扱いになる可能性であります。どんな弁明をしたところで、無駄です。

警察に連れて行かれ、ほぼ犯罪者扱いとなり、今まで築いてきたものは、はかなく崩れ去ります。私の人相からして多分何を言ってもダメでしょう。たとえ後から被害者の女性が「あれは間違いでした。」といったところで失ったものは完全には戻りません。京都に移り住んで車で通うようになりましたので、幸いそのようなリスクは減りましたが、関東に出張して満員電車に乗るようなことがあると、なるべく両手を挙げてバンザイ状態をキープするようにしております。

ここの所、マスコミを賑わしているのが、他人のパソコンを乗っ取って書き込みをするといった犯罪行為であります。知らないうちに自分のパソコンから、殺人予告や爆破予告などを勝手に送られてしまうのですから堪ったものではありません。インタ-ネットというのはとても便利で素晴らしいツールであると思いますが、こういったサイバーテロ的な犯罪が簡単に出来てしまうといった恐ろしさも内包しているのですね。

よもやパソコンを遠隔操作することなど、私のようなアナログ化石人間には到底思い付くものではありません。この事件でも何人かが、冤罪被害に遭われました。まあ完全な誤認逮捕であるのですが、私が思うに「なぜ、犯罪事実を認めたか?」であります。

満員電車と違って、こちらは目撃者は存在しません。基本的にやった、やらないという確認事項だけで、身に覚えがなければ「やっていない」とあくまで主張すればと思うのですが。幼稚園襲撃の書き込みをした容疑をかけられた19歳の大学生にいたっては、「楽しそうに遊ぶ園児を見ていたらつい破壊したくなった。」とご丁寧にありもしない動機の証言まで調書には記されていたそうであります。

まあ実際にはパソコンを乗っ取って遠隔操作をした犯人が絶対的に悪いと思いますが、前の痴漢冤罪や他の冤罪事件も含め、最近の警察や検察の不祥事を聞くたびに、彼らに都合のいいように調書を作文するといった許しがたい行為があるのでは?と思わざるをえません。大半の警察や検察で働いている方は、真面目で正義感の強い方が多いと思いますが、一部の方がこういった行為をすると日本全体の警察や検察がそういった目で見られてしまうのは、本当に残念ですし、日本は世界一、治安が良い、法治国家として長年、世界に認知されているのが、根幹から揺らいでしまいます。このPC遠隔操作事件がこのような現状の警察の捜査態勢を根本から揺るがすような契機になれば、と思うのですがどうでしょうか?

さて、今週25日はプロ野球ドラフト会議でありました。くじによって球児の一生が決まってしまうこのドラフト制度でありますが、今の球児は野球というものを職業として考えているのか、12球団どこでもOKという姿勢が多いようです。まあ傍目でみていても、どの球団でも頑張るという姿勢は好ましく、希望球団以外はNOという球児よりは個人的に応援したくなります。ただし、ここのところの野球の国際化、要するにメジャーで野球ではなくベースボールをしたいという志を持った球児が多くなってきていることから、日本プロ野球界を経ないでいきなりメジャーに入団を希望する選手が出現することによって、現行のドラフト制度に問題が生じてきているのです。

今の日本球界からメジャーに移籍する場合は、きちんとしたルールがあります。それがフリーエージェント制度とポスティング制度であります。松井選手や岩隈選手はFAで松坂選手やダルビッシュ選手はポスティングにより海を渡ったわけであります。しかしながら、新人選手のメジャー入りにはきちんとした決まりはなく、あくまで紳士協定しかないのです。いままでは、新卒のナンバーワン選手がいきなりメジャーに行くことがなかったので、この問題が露呈することはありませんでした。ですから、今回注目の選手がメジャー入りを希望することにより、早急にルールを作ることが望まれます。基本、新人選手がいきなりメジャーに入るのを、可とするか不可とするかであります。

そののちに、日本球界とメジャー入団を併願できるかという問題もでてくるでしょう。少なくとも今回、人気球団に入団を希望するその球団監督の親戚の選手のように、もし希望球団に入れなかったらメジャーに行く、というような保険つなぎのようなことは、あってはならないと私は思います。日本の野球はWBC、世界野球大会を連覇している国であります。しかしながら、世界の野球ファンだけではなく、我々日本人さえも日本野球を世界ナンバーワンとは思っていないのではないでしょうか。

ナンバーワンであれば、日本選手はもとより、アメリカや中南米の選手だって日本球界を目指すとおもいます。その点サッカーの方が世界との立ち位置は近いような気がします。そんなことから、野球人気が下火になってきてサッカーが男女共に盛んになっているのかもしれません。ただし個人的には野球はまだまだ人気のコンテンツであることは変わらないと思います。しっかりとした中、長期を見据えた展望が必要です。

柏崎

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