週刊柏﨑 第624回 池井戸潤氏作品のドラマ化

日に日に寒くなってきました。だからと言って、もう冬になったという程では無く、寒いのは朝晩だけで、厚着して出かけると、日中は汗ばみますね。週初めに少し雨が降りましたが、とても天気が良い日が続いています。この頃、市内を車で移動していて気付いたのですが、今年の紅葉、余り綺麗では無いですな。紅というより赤茶けた葉が目立つような感じです。

やっぱり、今年の長雨は紅葉にとって良くなかったみたいです。まあ、それでも秋の京都は、1年を通して一番の人出になります。地元の人間は、清水とか嵐山付近には絶対に近寄りません。私としては、そういうメジャーな観光スポットでは無く、余り目立たない場所にある寺院に行かれることをお薦めします。例えば、左京区の北部、圓通寺から実相院などは、紅葉も有名ですし、道も空いていていいと思います。今年も、残すところ2か月を切りました。頑張らなくてはなりません。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

最近、痩せている人が増えているらしいです。でも私の周りは、娘を始め痩せている人は殆どいません。まあ、痩せている人が増えていても、太っている人が減っている訳ではありません。QVCの洋服も3Lから売れますしね。要は今の人は、痩せているか太っているかで、丁度良いと言う人が少ないということでしょうね。QVCでも相変わらずダイエット商材は売れていますし、相変わらずライザップでコミットしてもらっている人は多いみたいであります。痩せている方と肥満の方を比べると、余程ガリガリでなければ、健康的には痩せている方が問題は、少ないです。元々、動物の本能として、食べて脂肪を蓄えるということは、本能でありますから太る方が簡単なんです。国際赤十字の報告によると、肥満による健康問題は、最早災害レベルであり世界の保健を脅かすものだとしています。確かに、高血圧や心臓、血管の病気、糖尿病など多くの病気は、肥満が原因といっていいのかも知れません。

また、高齢で肥満だと運動不足で寝たきりや認知症になる事が多いです。肥満になるのは、食欲が抑えられないのが原因であるのですけど、太る食べ物というのがあり、肥満の人は、そういう食べ物が好きですな。幾ら食べても、野菜とかこんにゃく、寒天なんかは、太らないです。

太る食べ物は、砂糖や塩分がたくさん入っていて、脂肪、炭水化物で出来ています。世の中の美味しい食べ物は、ほぼこれで出来ています。だから美味しい物を一杯食べればデブになるのは当たり前です。

外国では、デブになる食品に対し税金を掛けだしています。デンマークの脂肪分を多く含む食品に掛ける「脂肪税」、大量な糖分、塩分を含む食品に掛けられるハンガリーの「ポテトチップス税」、そして肥満の国アメリカは、今年の5月から「ジャンクフード税」を掛けだしています。日本ももしかしたらそのような流れになるのかもしれませんよ。コーラとかスポーツドリンクなどの清涼飲料は驚く位砂糖が入っています。ライザップに入ったら真っ先にNGになるものです。この清涼飲料課税は、結構前から言われてきたことです。各国、肥満を促進するような食品に税を掛けて、なんとか肥満を減らそうとしているのですが、まあ無理でしょうね。いつも言っていますが、肥満は生活習慣病です。幾ら太る食べ物に課税しても、食べる人は絶対に食べます。タバコみたいに、倍以上の値段にしても止めない人が沢山いるのですから、少しぐらいの課税では、効き目無いでしょう。

男女とも、痩せたいという人たちの目的は、異性にモテたいということだそうで、健康面ではないのですけどね。

さて、日曜の夜に池井戸潤氏の「下町ロケット」というドラマが放送されています。池井戸氏原作のドラマというのは、各テレビ局が低視聴率に悩む昨今、確実に高視聴率を叩きだすソフトであります。あの「半沢直樹」が、40数%という驚異的な視聴率を上げたことは記憶に新しい訳でありますが、その後「ルーズベルトゲーム」、そしてシリーズ化された「花咲舞が黙っていない」、「ようこそ我が家に」、「民王」と立て続けにスマッシュヒットを飛ばしたのです。そして満を持して「下町ロケット」がドラマ化されたのです。

実は、「下町ロケット」は池井戸潤氏の小説としては、一番評価された作品であって直木賞を受賞しています。「花咲」は日本テレビ系でありましたが、今回の「下町ロケット」は半沢同様TBS系、例の福沢諭吉の子孫のプロデューサーグループによる脚本でドラマの入り方は、全くの「半沢」や「ルーズベルト」と同じで、半沢の時は新鮮に映ったものの、今となっては余りに仰々しく、食傷気味であります。ただドラマ全体としては、良く出来ていると思いますし、主演の阿部寛は、主人公の佃に近いのではないかと連想させられます。半沢の堺雅人といい、やはりドラマの肝は主演でありますな。半沢では、半沢の妻役で上戸彩がとても重要な役柄を果していますが。原作では、半沢は、既婚者であるのですが、奥さんの存在は全く登場しません。それは、次作の「ロスジェネの逆襲」更に最新作「銀翼のイカルス」に至っても同様で、原作では半沢は家庭を全く顧みない仕事人間であります。

今回の「下町ロケット」でも佃の元妻役として真矢みきが出ていまして、佃の元同僚としてエリート宇宙局員を演じています。テレビの演出は、主人公を家庭的に描きたいという傾向があるようですが、原作は、半沢にしても佃にしても、仕事一途なというか家庭どころでは無いしんどさと闘っている企業人として描かれています。まあ、テレビ的には、奥さんや子供がいた方がいいのでしょう。共演者では、私の世代では「モニカ」の吉川晃司が意外とはまり役でありますが、QVCさんで何回かお会いしたことがあるピーターさんが、「あんな弁護士おるかいな」という感じの敵方の弁護士を演じています。まあ、半沢同様突っ込みどころ満載の内容でありますが、今の処視聴率も高いようで、関係者もやれやれでしょう。私も、毎週楽しみに視聴しています。

主人公が経営する佃製作所、どこかで見たことが有ると思っていたのですが、協力企業のテロップを観て、思い出しました。昔証券会社に入社して最初に配属されたのが、川崎支店でありました。当時は、還八が全線開通していなくて、担当の田園調布地区に行くとき裏道に入ったのですが、確か矢口か下丸子あたりに桂川精螺というネジの会社があってまさしくテレビに映っている会社であります。あの正面の佃製作所と大きく書いた看板が、そのまま桂川精螺となれば桂川精螺の会社そのものであります。ちょっと懐かしかったです。

よく、あの会社の手前の焼きトン屋に行きました。あれから、35年位経ちますが、あのまんまなんですね。池井戸潤氏の作品に共通するのが、勧善懲悪、要は、悪は滅び、正義は勝つという基本概念であります。ドラマの中で、主人公が色々なところから攻撃を受けるのですな。それが理不尽だったり不合理であるのですけれど、主人公はめげない、退かない、そう、正しいと信じたことを貫き通す訳であります。途中、窮地になり追い込まれます、そして万策尽きた状況から、逆転するのです。それは、こんな世知辛い世の中有り得ないことなのでしょうが、私達庶民には、共感出来る胸がすくようなことであります。ですから、「そんなバカな。」と言いながら、何か結果に期待してしまうのです。分かりきった結論、主人公が勝ちます。

まあ、簡単に言うと、水戸黄門的現代ドラマであります。どんでん返しはありません。それでも水戸黄門の最後のフレーズ「天下の副将軍、控えおろー」は半世紀近く続いた勧善懲悪を愛する日本人のアイデンティティーであると思います。池井戸潤氏は元都銀勤務でありましたので、銀行の内部を描いた原作が多いのですが、池井戸氏が銀行員時代は、きっと小説の中の様にはならなかったのでしょう。来年「半沢直樹」続編がドラマ化されるって話ですし、暫くは池井戸潤氏、安泰であります。

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