週刊柏﨑 第624回_ 11月も下旬に入りました
今年は、夏が案外短くて、9月の中旬位から結構涼しくなって冬は寒くなるのかなと思っていたのですが、余り寒くなりませんな。10月の後半位は朝晩冷え込んでいたのがウソのようであります。まあ、冬になったらそれなりに寒くなるのでしょうがね。京都はここの処、天気が余り優れず、雨降りの日が多いです。
今週、とうとう我が家にも、マイナンバーカードが届きました。会社にも法人の登録カードが届いています。色々な問題があるのは十分承知していますが、国にお金が無い以上、社会保険や税金など国民が平等に負担する上では、しょうがないと思っています。やはり正直者が馬鹿を見るのは良くありません。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。今週は、短い話を何本かに分けます。
俳優の阿藤快さんが亡くなりました。私には、勝手に決めつけている持論がありまして、その一つが身体がでっかくて、声が大きくて、良く笑う人間は長生きするというものです。まさに阿藤氏はそれを地で言っているような方でありまして、少々驚いています。現在話題の「下町ロケット」で主人公が経営する佃製作所の顧問弁護士役を演じていましたから、本当に突然死であったんだろうと思います。報道によりますと大動脈破裂ということらしいですが、関係者によると兆候はあったようです。外観は確かに「太ったな」と感じていたのですが、原因不明の腰痛に悩まされ、汗のかき方も半端でなかったそうです。盛んにマッサージに通っていたようです。
昔、あの筋肉治療の大御所の中辻先生が言っていましたが、腰痛とか身体の痛みを訴えて治療に来る患者さんの身体を触ると、殆どの患者さんはその痛みの原因の筋肉の緊張が分かるそうなんですが、たまにどうしても痛みを誘発する原因が分からない時があるそうなんです。その時は、ほぼガンであるとか血管障害などの病気に起因しているらしく、中辻先生は内科での診察を薦めるそうであります。もっと早めにMRIとか受けていたら、とても残念です。
このところ健康番組でNアセチルグルコサミンを紹介していましたので、拝見する機会が多かったです。出来ればクロワール茶も飲んでほしかったです。本当にお悔やみ申し上げると共に、心から、ご冥福をお祈りします。合掌。
特定の株式価格を意図的に上げたとして、加藤あきら氏(該当する字がありません)が逮捕されました。私が証券界に入った昭和55年当時仕手集団誠備グループのトップとして加藤氏が一番輝いていた時代でありました。聞いたこともないボロ株を火柱高させていく加藤氏は本当に凄い人で私は、実際に入社した一部上場の証券会社を辞めて弟子入りしようと真剣に考えた程であります。
当時は4大証券と大蔵省に目を付けられ脱税で捕まり、第一線から姿を消したものの、加藤氏には今でも大きな力があったのですな。まあ、久しぶりに加藤氏を見ましたが、あのギラギラした精力的な感じが無くなり、すっかり毛髪の薄いお爺さんでありました。今の相場はITを駆使したデジタル相場でありますが、私は昔の腕力まかせの鉄火場的な株式相場が好きでした。まあ、我々の時代は終わりましたな。今は、株式相場を見ても何とも感じませんから。
日本のGDPが2期連続でマイナス成長となった模様であります。海外のメディアではアベノミクスのせいで日本は2度目のリセッション(景気後退期)に入ったと報道しています。1回目は、2年前の消費税増税の時でしょう。まず、日本では絶対に報道されない内容であります。何故って、国内ではアベノミクスおかげで景気が良くなっている筈なのであります。政府は、株価が上がり、雇用環境も改善していると盛んにアピールしています。トヨタなど輸出企業の業績は、史上最高の利益を出して、まさに日本は順風満帆、国民は皆幸せな暮らしをしている筈なのであります。しかしながら、現実を見るとそうではありません。どうしてかっていえば、お金が回っていないから、儲けたお金は内部留保という形で企業に積み上げられています。その額300兆円を超します。確か、ちょっと前まで2百数十兆円でしたから半端でない増え方であります。まあ、3百兆というと、大体ですか今迄の消費税総額と同じ位と言われている訳でありまして、国民が長い間ずっと取られてきた消費税が全部企業の内部留保という積立金になったって感じですな。
要は、大手企業は稼いだお金で給料を増やす訳でもなく、設備投資をする訳でもなく、ただ将来何が有るか分からないからと使わないということです。まあ、大手企業は、法人税は安くしてもらっているは、円安になって利益はかさ上げしてもらうは、至れり尽くせりです。しまいには、社員も契約社員や派遣社員に切り替えて労務コストを下げてもいいよと、そりゃ300兆円とか貯まっちゃいますね。だから、安倍首相を始めとする政府幹部は、これだけ儲かっているのだから給料を上げろとか、設備投資増やせとか大手企業に要求するのですが、言う事聞かないです。だから、それなら法人税を増やして、消費税や所得税を減らす、こんな簡単なことが何故できないか、私は不思議であります。法人税が増税されるとエーエルも大変って、大丈夫です、税金は儲けにかかるものですから、殆ど利益が出ていないエーエルはなんともありません。消費税、所得税の減税で、個人消費が上がる方が、絶対にいいです。GDP(国民総生産)の60%は個人消費であります。
今週、フランスで衝撃的な事件が起こりました。パリのサッカー場やレストランなど人の集まる場所でIS(イスラム国)過激派が無差別テロを行い130人近くの人が死亡したのです。被害に遭われた方々には本当にお気の毒としか申し上げられない訳でありますが、この事件は、決して私達日本も無関係とは言えません。日本の報道では、様々な有識者が、イスラム国のこのテロを極悪非道の許せない行為であると非難しています。それに関しては私も同意見で、決して許されるべきことでは有りません。しかしながら、こういうテロ行為を今後無くしていこうとするなら、全てをイスラム国のせいにすることに私は、違和感を持つのです。欧米諸国とイスラム圏諸国というのは、かの十字軍の時代から宗教上の戦いを繰り返してきた歴史があって、キリスト教とイスラム教には、相容れない根っこみたいなものがあると思います。私達日本は同盟国アメリカを筆頭に欧米諸国側に位置しますので、どうしてもこういったアメリカやフランスなど欧州諸国をターゲットとしたテロ事件があると無条件に欧米諸国側に哀悼の意を表明し、欧米諸国によるイスラム側への報復を支持するのです。しかし、今迄事あるごとに欧米諸国がイスラム圏に行ってきた軍事行動や空爆はまさしく、そこに住む住民からすれば無差別テロであり、そこで犠牲者が多数でれば、その復讐の連鎖は終わることがないと思います。
お互いに、「やられたら、やり返す、倍返しだ」という気持ちが有る限り、これらのテロは終わることがありません。それは、アメリカで起きた911ワールドトレードセンターに旅客機が突っ込んだテロ事件から欧米諸国とアルカイダ、イスラム国との不毛な争いを見ていれば、その歴史が物語っています。幸い、日本は宗教的にどちらにも属さない中立な立場でありますので、このような事態を終息させるように動いて欲しいです。まあ、簡単ではないし、本当に難しいことだと思います。それらの地域に暮らす一般市民は普通の生活が送りたいだけあり、お互いの報復合戦がもたらす戦争行為に巻き込んでほしくないのです。私だって、こんなことで絶対に命を落としたくないです。ですから尚更、お互いに多数の犠牲者を出し合って、争い事を続けて欲しくはありません。
パリのテロ事件では、テロリストは皆自ら命を絶つと言う自爆テロであったのですが、自爆テロは今でも海外で「カミカゼ」と呼ばれているそうです。命を賭したテロを止める術は無いと思います。最早、フランスが言っている通り戦争状態なのかもしれません。でも、同じ人間が殺し合うことは、本当に止めて欲しいと思うのは、全人類の願いであると思います。