週刊柏﨑 第577回_原油価格暴落

師走になりました。後一か月で今年も終わる訳でありますが、本当にあっという間であります。二十歳くらいの時は、一年は人生比較して二十分の一でありますが、私の歳になりますと六十分の一、確かに3分の一の期間というか重みしかありません。このまま、無為に歳を重ねていって良いのだろうか、と思うことがありますが、まあ、しょうがないです。基本、私の場合どんなことがあっても一日寝れば忘れ去るのであんまり深刻に考えませんけどね。来年も頑張るしかありません。

 

今週は雨が上がったと思ったら、いきなり冷え込んでいる訳でありますが、例年より早くから流行の兆しをみせるインフルエンザ、皆さん、クロワールを飲んで予防して下さい。今月は、中旬から年末にかけてQVCさんのオンエアーが立て込んでいます。13日〜14日は恒例のベストセラー、皆さんのおかげでウルトラクロワールアイネオが選ばれました。皆さんには、心から感謝する次第であります。14日はご存知の通り、意味のない衆院選であります。まあ、棄権はしたくないので期日前投票に行こうと思っています。

 

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

先日、高倉健さんが亡くなったと思ったら、今週はあの菅原文太さんが亡くなりました。健さんと同じやくざ映画のヒーローでありましたが、映画としては健さんの「網走番外地」や「昭和任侠伝」より「仁義なき戦い」が私は好きでした。昭和初期の混乱期、やくざの世界でのし上がっていく若者を描いた「仁義なき戦い」、学生時代にはレンタルビデオで何回も借りて観たものでした。晩年は、ガンと闘いかなり苦しんだようであります。近年は俳優業を引退したものの原発廃止運動など平和活動をしていて私は大したものだと思っていました。最後は肝がんによる肝不全により81歳の生涯に幕を下ろしました、また昭和から平成にかけて輝いた役者さんが亡くなりました。心からご冥福をお祈り申し上げます。合掌

 

円安になって色々なものの値段が上がっているのですが、我々のような円安の恩恵を全く受けない零細企業がなんとかやっていける大きな要因が、このところの原油価格の暴落であります。一処ガンガン上がっていた資材や輸送賃がなんとか落ち着いたのは、6月に1バレル120ドル位だった原油価格が11月末には65ドル位まで下がったことが本当に大きい訳であります。その恩恵は、当然ガソリンであるとか重油を使う電力料金など多岐に渡ります。この期間為替レートは1ドル約100円から120円程度まで円安になったのですから、もし原油価格が下がらなかったら円安になった分(20%位)我々国民の負担は増していたのです。私が証券マン時代、原油価格というのを常にインフレ指標にしていまして、原油価格アップ=悪、株安と言われていました。ところが、人工インフレを目論む日銀にはこの原油安という天の恵みのようなことも悪と捉えていまして、原油が下がったから第2弾の黒田バズーカはぶっ放されたのですね。

 

話は変わりますが、ガソリン価格というのはどのような仕組になっているのでしょう。原油価格が暴騰していた頃、シリアとかでドンパチ始めたり、イラクでの情勢が悪化していた時です。先ほどの石油価格を表す単位バレル、これは当時石油を入れていた樽のことで、この樽に入る石油は約160リットルです。その当時は1バレル=150ドル近い価格でありました。当時の原油価格は幾らだったかというと、1リットル当たり150(ドル)×85(円)当時の為替価格)÷160(リットル)=79,6(円)であります。現在の原油価格は1リットル当たり65(ドル)×120(円)÷160(リットル)=48、75(円)となります。原油からはガソリンや灯油、軽油などが精製されるのですが、その比率はガソリン26%、電力用重油19%、灯油17%、軽油ジェット燃料15%、ナフサ5%、潤滑油1%、その他といわれています。ガソリンや灯油、軽油は販売価格こそ異なりますが、それは税金の価格の違いでありまして、本体価格としてはこれら原油から精製される加工油の値段はどれも殆ど変りません。ですからガソリンも灯油、軽油の実際の原価は多分色々な経費を考慮して1リッター65円チョットというところでしょうか。(あくまで私の試算によります)

因みにガソリンの場合、一般にガソリン税というのがかかっていまして、揮発油税が48,6円、地方揮発油税(昔の道路税であります)が5,2円。合計53,8円が1リットルにかかっています。まあガソリンにはそれに石油税2,54円と消費税が8%かかる訳でありますから、そりゃトンデモナイ税金がかかっています。ここの処ガソリン価格は、私が良くいくセルフスタンドでレギュラーガソリンが150円になのですが、これをコスト的に考えてみると、まず150円÷1,08(消費税)=139円(ガソリン税前価格)-53,8円(ガソリン税)-2,54円(石油税)=86,7円ですから、この先、今の状況が続けばガソリンは1リッター140円割れ位までは下がる可能性はあります。以前民主党政権の時に揮発油税を半分(租税特別措置法分の23,3円を減税)にしたのですが、まあ、すぐに戻されてしまいました。

軽油の場合は軽油取引税という税金が32,1円と石油税2,54円ですので、軽油にかかる税金は消費税+34,6円であります。灯油に関しては、やはり生活に必要なものであることを考慮して、消費税+石油税2,54円です。これらの値段を5〜6年前に比較して一番上がっているのは、もうそれは灯油が一番、次が軽油、高いと言ってもガソリンはそんなに上がっていません。灯油に関しては、その頃1,8リットルで600円〜800円位だと思いますが、今は1800円位で2倍以上になっています。先に書いたように灯油の税金は知れていますので、これだけの値段になったのは灯油そのものの値段が上がったということです。今迄は暖房費用で灯油が一番安かった訳でありますが、今は分かりませんね。省エネ型のエアコンだったら多分エアコンの方が安いです。

軽油に関しては、以前はガソリンに比べてかなり安価であったのですが今はレギュラーガソリンとたいして変わりません。軽油取引税が倍位になったのですが、それでも消費税と合わせて50円位でありますので、今やガソリンも軽油も灯油も原価的にはたいして変わらなくなっているのが分かるでしょう。日本のガソリン価格が外国に比べて高いかというと必ずしもそうではありません。ヨーロッパのイギリス、フランス、ドイツは、大体1リッター170円から190円でありますので、日本より10%〜20%は高いですし、それは当然かかる税金も高いのですね。アメリカは80円位、しかしながら私がアメリカにいた頃は1ガロン(約4リットル)1ドル、今は1ガロン3ドルちょいですので、アメリカのガソリン価格はドルベースで3倍以上になっています。産油国のサウジの1リッター10円とかベネゼエラの2円なんていうのは問題外でありますが、中国は約90円と物価を考えるとかなり高い、しかも韓国はなんと約197円とえらく高いです。まあ、日本のガソリン価格は税金が40パーセントを占めていますが世界的みてそんなに高くはないのですね。

 

柏崎

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