週刊柏﨑 第549回_集団的自衛権 < ゴシップ記事
一時的に寒くなったり、暑くなったりはするのですが、基本的に過ごし易い日が続いています。東京に移動するのに新幹線を使っているのですが、車内では大抵爆睡しています。先週の出張の車中では珍しくウトウトしながらも、ぼんやり車窓から外を眺めていたのですが、季節の変化は分かるのですね、我が家の周りではまだですが、田んぼには、早稲米の田植えが終わっていたり、富士山の雪の部分がかなり減っていたりして夏はすぐそこまで来ていますね。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
アラ還世代になってきてチョット髪の毛の減少が気になってきました、それでも加齢臭というのは、自分には無いと思っていたのですが、先日病院実習で我が家に里帰りしている(その病院が実家から近いため)娘から、「お父さん、野球のグローブの臭いがする」と言われた柏崎でございます。まあ、ショックというより「上手いこと言うな」とチョット納得してしまいました。
19日月曜日のクロワール歯磨きジェルのホットピックでありますが、本当に有難うございました。まだまだ露出が少なく、皆さんの認知度が高くないと思いますが、沢山の注文を頂くことが出来ました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
このところ話題を独占している人気歌手ASKA氏の覚せい剤使用疑惑でありますが、昨今50代の使用が増えているということです。初めは興味本位の出来心だと思いますが、常用者になると辞めるのは禁煙するより100倍難しいといいます。禁煙するのも相当しんどかった私には絶対手を出してはいけない薬物ですな。彼の代表作SAYYESはバブル時代が終わろうとしていた頃、カラオケで良く熱唱していた曲であります。印象に残る歌手であったのですが、残念です。さて、本来ならもっと話題にならなくてはならない集団的自衛権行使容認論でありますが、ASKA氏やPCの遠隔操作事件の犯人の問題で国民の関心が希薄になっているように感じます。憲法問題で大事なこの時期に、国民の大好物なゴシップが大々的に報道されていることに若干の違和感があるのですが、考え過ぎでしょうかね。
憲法というのは、一体どういうものであるか今一回考えてみる必要があります。まあ、法律である訳でありますから、何かを取り締まるものであるのは間違いないことです。では、何を取り締まるかというと、それが国家権力であります。例えば、私が国家権力者になったとして、どうもあの国は気に食わないからやっつけちゃおうとか、働かないでブラブラしている人間は邪魔だから牢屋に入れちゃおうとか、そういう事が出来ないように、権力者を縛っているのが憲法であります。
ですから、日本国憲法で誰が一番の主権者かというと国民な訳であるのです。
現在、国家権力というのは、何を指すかというと、それは与党政治家であり、その中でも内閣のメンバー、そして、それを運営する内閣総理大臣が所謂国家権力です。今回やっていることは、集団的自衛権容認とか個別の案件の是非を問うていますが、そのことよりももっと私達国民が危惧しなければならないのは、憲法によって、取り締まられ、縛られている権力者=内閣によって憲法の味方、解釈を変えて、権力者に都合のよい憲法にしてしまおうというトンデモナイ行為であるのですね。時代が変わり、状況が変化するのは分かるし、憲法も改めなくてはならないことが出てくることは理解できます。しかしながら、それは主権者である国民に委ねられるべきことであり、その為に憲法96条に国会で3分の2の賛成を経てからの、国民投票による過半数という決まりが憲法を改正するのには必要なんです。安倍総理は「私が、日本の最高責任者である」と言っています。これにも私はとても嫌な感じがします。前述しましたが、国の最高責任者は国民全員であり、あくまで首相を始めとする政治家は国民の支持を受けた代理人でしかないという謙虚さを持ってほしいですね。また、そういう権力者の暴走を止めるのが憲法の役割であります。安倍総理を始め、与党の改憲論者は国民や他の政党の理解を得ようと、耳触りのいい、これなら大丈夫でしょ、という条件を付けていますが、いくら首相や内閣が約束しても内閣が変わったり、状況が変われば、時の権力者に都合の良いようにされることは明確であるでしょう。だって解釈次第で憲法を変えることができるのですから。
安倍首相や他の大物与党政治家が言う、現行のままでは、外国で日本人を救出出来ないとの説明も、私には、本音はアメリカと一緒に戦争をしたいとしか見えないのですね。この先、私のような年寄は、戦争に駆り出されることはありませんが、若い世代の国民が、戦争に行くなんてことがあってはなりません。戦争することで、自衛隊の人員が少なくなれば、当然徴兵制度が出来て不思議ではありません。
ある、ブログで知ったのですが、2003年から2009年まで、小泉政権から福田政権にかけて、アメリカがおっぱじめたイラク戦争に、日本は「ブーツオンザグランド」「ショウザフラッグ」という訳の分からないスローガンのもと、要は「日本は同盟国なんだから、金だけではなく血の犠牲も払え」というアメリカの要請で、参加を強制された訳であります。その際、日本は、サマワという場所で、「人道復興支援」「安全保障支援」という名目で自衛隊を活動させました。当時の、自衛隊の隊員がイラクの人たちに井戸を掘ったり、食料を配給して感謝されているとい映像を繰り返し流していたのですね。そして日本の自衛隊は戦争に全く参加しないで、安全に任務を果たして、全員帰還したというのが、政府の公式コメントでありました。しかしながら、2007年時点で亡くなった自衛官の人数は35人であり、内訳は自殺した方が多かったのですが、その次に多かったのが、日本では全く報道されなかったイラクのレジスタンスによるサマワ基地への砲撃によるものだったということです。これが実際の戦争に加担していたらこんな数では無かったことは明白であります。最後まで、戦争を仕掛けた理由のイラクによる「核などの大量破壊兵器の所持」は見つけることが出来ず、ただの難癖であったのです。しかし、その戦争の為に10万人以上のイラク国民が犠牲になり、その90%は女性、子供を含む一般市民といわれています。そして、集団的自衛権のもとに戦争を吹っ掛けた側も、アメリカ人4487人、イギリス人179人、その他の国139人と尊い命を落としています。
また今現在、集団的自衛権という建前で続いているアフガンでは、イラク戦争に匹敵するほどの犠牲者がでています。今までの歴史が述べてきたのは、集団的自衛権というのは、戦争を吹っ掛ける難癖でしかなく、良く言うと戦争の大義名分でしかないのですね。まあ、日本が集団的自衛権を行使できるようになったら、アメリカの要求は絶対強くなるでしょう。聞いた話ですが、現代の近代国家の経済を立ち直らせるには、もう一つ地球を創るしかなく、それは戦争しかないというのです。確かに、大きな戦争というのは、今まで、世界に経済発展をもたらしてきました。しかしながら、その為に失うものは余りにも大きく、決してしてはいけないことであります。そんな、日本にすることはあってはならないことです。
それでも、日本人は解釈憲法改正よりも、ASKA事件の方に興味があるのでしょうね。