第913回 老化に立ちむかうこと

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6月に入りました。マンションの庭木の紫陽花が大きい赤と青の花を咲かせました。気温が急上昇していて京都は真夏日になっています。やはり今年は梅雨入りが遅れていて、近畿は6月中旬以降になりそうです。梅雨入りが遅れても、それに伴って開けるのが遅れる訳では無いそうで、今年の梅雨はあっという間終わり、すぐに猛暑の長い夏に突入するようです。

今年は3年ぶりに祇園祭の山鉾巡行が行われます。毎年京都はこの頃に梅雨が明けて特有の蒸し暑い夏になります。

まあ、祇園祭は京都の3大祭りで一番の人出になるのですが、多分今年は物凄い人でごった返しそうです。何かもう過去の話になっているコロナですが、日柄的には秋にかけてまた増えそうな予感がしています。

 

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

 

知り合いに聞いた話ですが、今京都市内のとあるホテルに泊まると通常の1万円の宿泊代が京都府民割で5000円になっていて、そこからお買い物クーポン3000円、更にそこのホテルで使えるクーポンが2000円分ついて実質タダで泊まれるそうです。確かに美味しい話なんですが、こういうドーピング策で需要を喚起してもその後どうなるのでしょうね。確かにこのところ京都には旅行者が増えているのですが、土日以外はそれほどでは無い訳で、コロナ前に乱立した多くのホテルや民泊施設が常時一杯になるのは難しいと思います。10日から日本への外国人旅行者の入国規制が緩和されますので、それなりの外国人旅行者が京都を訪れるでしょう。事実、観光業界はインバウンド重要に期待を寄せているようですが、簡単には昔のような状況にはならないでしょうね。

 

さて、人間が老化していくことは絶対に止められないことで、必ず人間は死にます。ただ、老化のスピードには個人差がありまして、老齢になっても元気で自立している人もいれば、寝たきりになって、ボケてしまう人もいる訳です。

誰もが皆、死ぬことはしょうがないことだけれど、出来ればそれまでは元気で自立した生活を送りたいと、所謂ピンピンコロリを願っていると思います。それを可能にする為には、運動機能と脳機能が重要でありまして、この2つの機能を衰えさせないことで80歳以上の老齢期の過ごし方が全く違ってくると思います。じゃあ、どうすれば脳機能と運動機能の維持をしていくかというと、要は使うことです。脳も身体もまだ元気でそれなりに機能的に問題が無い時期にいかに使うか、そしてそのまま使い続けるか、それでだけでいいのです。実際、高齢者が骨折などで入院して、それが2~3週間ぐらいで運動機能も脳機能も一気に衰えて、そのまま寝たきりになってしまうというケースを良く聞きます。まあ、入院すれば使い続けることが難しいですから、しょうがないことかも知れませんが、心掛けることが大切です。

 

医学的に老化を防ぐことは、医学の永遠のテーマです。老化を防いだり、若返りの薬の開発は、それこそ私が証券界にいた頃から取り組んできたことですが、未だ成功したという話は聞きません。

日本がノーベル医学賞を受賞したIPS細胞は最終的にもしかしたら不老不死が可能になるのではと全世界が期待を寄せるものです。IPS細胞というのは、基本万能細胞といわれる細胞で、身体の様々な組織や臓器の細胞に置き換えて分化が可能な画期的なものです。つまり老化と言うのは内臓や骨などの細胞が劣化する事象なのだから、「その細胞を新しい細胞に変えちゃいましょう」というのがIPS細胞の目指す世界です。腎臓病で人工透析している人は多数いて、その医療費も莫大な訳ですけど、IPS細胞を生着出来れば腎臓を再生することが可能です。このような再生が血管でも骨でも出来るのですから凄いことですね。今のところ眼科の治療において網膜の再生に実用化がされていますが、問題はIPS細胞が人の細胞に生着する時にガン化することが有ること、コスト面でかなり高額であることから保険適用が困難なことなどです。但し、人類の寿命が画期的に伸びることは間違いなく、100歳過ぎまで生きることが普通になる日が近づいていますな。

私たちの身体は肝臓や胃腸、肌なども、その細胞は細胞分裂していて、常に新しい細胞と入れ替わっていきます。しかし、脳だけは違って、脳の神経細胞は同じ細胞をずっと使い続けています。それに脳の機能と言うのは新しい細胞に置き換わってもそれだけで完全という訳では有りません。脳には、それまでの生きた期間に記憶というデータが書き込まれています。

パソコンでいえば、何もデータが入っていないまっさらな状態です。だから、IPS細胞で再生した神経細胞にこれまでのデータを書き写すことが必要ですが、こればっかりは不可能なことです。

ですから、老化によって脳機能が衰えていくことは、今のところどうしようもないことで自前の脳機能を出来るだけ維持していくほか無いということです。

実際、85歳以上で亡くなった方々を解剖して調べると殆ど全ての脳にアルツハイマー型認知症の変性が見つかったそうです。だから、老齢になればそれなりの認知的な問題があるのは当たり前ということを受け止めることが肝要です。

私は基本的に老化に備えて色々な努力をしています。脳機能にしても運動機能にしても使うということを心掛けて、現在の機能維持をしています。クロワールシリーズで色々大切な栄養成分も摂っていますし。

それでも身体や脳は確実に衰えています。まあ、それが人間であるし、気にしないようにしていますね。

80歳になった自分がどうなるのかなんて気にしてもしょうがないですからね。

 

 

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