週刊柏崎 第839回 堀ちえみさんの努力
8月も今週で終わり、来週はもう9月、今年も3分の2が経過した訳であります。正に「光陰矢の如し」本当にターボが、かかったようでアッという間です。まだまだ暑さが厳しく、京都ではここのところ毎日の気温が体温オーバーと相変わらず猛暑日が続いています。8月に入って連日コロナと熱中症で病院に担ぎ込まれる人が数多く見受けられますが、暫くはこんな状況が続くのでしょう。熱中症はあとひと月して秋になれば自然と終息しますが、新型コロナウィルスはそうはいきません。有識者会議によると新型コロナウィルスのピークは7月の末ということですが、全世界の感染者が増え続けている状況を見れば、簡単に信じる訳にはいきません。何故なら日本は国レベルで新型コロナウィルスの対策を何もしていない訳で、今は余りの暑さで多くの人が外出の自粛をしている結果としての感染のピークアウトであれば、秋冬になれば必ず感染者は再び増大することが予想されます。
コロナの感染防止の為の外出自粛とGOTOTRAVELなど経済を回すことの綱引きがこれからも続けば日本の将来がどうなるかとっても不安です。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
日本のカジノ誘致に中国企業から賄賂を受け取っていた与党の国会議員と自身の国政選挙に買収工作をしていたこれまた与党の国会議員が検察に起訴され、裁判が開かれています。私が驚いているのは、いずれの議員も既に逮捕、拘留されているのにも拘わらず議員を辞職していない、要は裁判で有罪が確定しなければ、これだけ負けると分かっているような裁判をしようと、また牢屋に入っていようと、国会議員として多額の報酬を得、様々な議員特権を行使することが可能です。今の安倍政権を観て思うのですが、今の国会議員は法律を犯しても絶対に居直る、閣僚や重要ポストに就いていれば、そのポストは辞めても、議員は辞めない、そして経緯の説明を一切せずに国民が忘れてしまうまでひたすら沈黙するというやり方です。現政権になって殆どの不祥事を起こした議員はこのタイプです。国民の代表として日本を運営する国会議員としての矜持が有るとは思えません。少なくとも普通の会社なら、即刻懲戒免職で会社から訴えられると思います。ただただ、国会議員という職業に恋々として居直っているとしか考えられない訳で、こんな国会議員に私達に寄り添った政治など期待出来る筈も有りません。まあ、政治家の劣化いうのはどの国にも言えることですが、日本の場合とりわけ酷いと思いますね。
話は変わりますが、ここのところ野菜の高騰が止まりません。7月の長梅雨と8月の猛暑の影響で、野菜の生育が進まなかったためです。こう見えて私は、料理を作るのが結構好きでスーパーなどに買い物にも良く行きます。レタスや白菜、キャベツなどの値段は買うのを躊躇う程高いですね。玉ねぎや人参などの根菜、リンゴやスイカなので国産果物も上がっていますが、レタスなどの葉物に比べればかわいいものです。先日街の中華料理屋に行って野菜炒めを頼んだら、ほぼモヤシばかりでした。まあ、外食に余り行かなくなったので、少しくらいと思いますが、1玉500円のレタスってビビります。
さて、毎年8月の半ば過ぎに放送されている日テレの24時間テレビでありますが、新型コロナウィルスで3密が取りざたされて開催が危ぶまれていましたが、今年も規模を縮小して開催されました。まあ、番組の在り方には賛否両論が有るようでありますが、この番組でのチャリティー募金で様々な団体に寄付金が贈られるということは良い事だと思います。この番組に歌手の堀ちえみさんが出演しました。ご存知の通り堀ちえみさんは数年前に舌ガンの手術をしまして、舌の60%を切除しました。舌部が60%無くなるということは、舌の中心にある舌尖を取ることになります、私達は舌尖から舌の前部で味を感じたり、食べた物を喉の奥に運びます。また、舌尖を含む舌の60%が無いと喋る時に発音が上手く出来ないと同時に空気が抜けてしまい何を話しているか聞き取り難くなります。実は私も舌ガンを3回患っていまして、医師に堀ちえみさんと全く同じように舌部を70%切除すると宣告されたのです。私の場合、運よく特殊な放射線治療が出来る放射線科医に出会い、切除を70%も切除することなく、今の処ですが命を繋いで居ります。それでも現在、私は舌部を3分の1切除しています。その3分の1の舌部を切除した時は、話すこともモノを食べることも不自由でありまして、懸命にリハビリに励んだものです。今でこそ完璧では有りませんが、それなりに喋ることも食べることも何とかなっています。それだけに、堀ちえみさんのことは他人事に思えません。ただ、私の経験と私の主治医の見解では、舌部を60%切除、それも舌尖が無いとすると喋ることも食べることも本当に困難としか言いようが無いというのが現実だと思います。テレビに登場した堀ちえみさんは、元気そうでありまして、以前よりは少し太ったように見えましたが、それはしっかり食べられている証しであります。喋ることも案の定空気が抜けて若干聞き取り難いものの、リハビリを真剣に取り組んだことが分かります。彼女の頬が少し膨らんでいるように見えると思いますが、これは喋る時に空気が抜けないよう頬に力を入れることで出来るいわば力こぶのようなものです。私もリハビリの時に「どんなにしんどくても本気で喋れるように努力しないと、絶対に喋れませんよ」と言語療法士に口を酸っぱく言われたものです。このリハビリはかなり辛く、どうしても喋りたいという目的意識が無いと、中々改善しないようです。ですから、舌部を60%も失った堀ちえみさんは、もう一度歌いたいと強く願ったからこそ、ここまで回復があったと思い、彼女の努力は並大抵では無かったと思います。堀ちえみさんのことをとやかく言う人もいるようですが、私には、彼女の努力の大変さが推測できるので、心から拍手を送りたいです。堀ちえみさんの努力には遠く及びませんが、私も皆さんにクロワールシリーズの話がしたいという思いで、ここまで喋ることが回復できたと思っています。