週刊柏﨑 第811回 「嵐の前の静けさ」今は様子見を

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今週も引き続き寒さは続いていますが、それはあくまで最近はちょっと前より寒いということであって、今年は近年まれに見る暖冬であることは間違いないと思います。相変わらず新型肺炎の騒ぎは続いていまして、毎日の情報番組の話題を独占しています。ただ、日本国民の自衛予防の効果は顕著に表れています。ウチの娘が言うには、娘が勤務する調剤薬局では、少し間まであれだけ増え続けてきたインフルエンザに罹る人が殆どいなくなったとそうです。「手洗い、うがい、マスク」によって確実にインフルエンザは減っています。また、海外ではかなりの方が新型肺炎で亡くなっていますが、日本では死亡者は出ていないのです。要は、今の時点、日本国内では新型肺炎よりむしろインフルエンザの方が怖いのですから、こんなに大騒ぎする必要は無いのではないかと娘は言います。何か、今回の新型肺炎は中国国内と日本国内では危険度が全然違うような気がします。ただ、この先新型肺炎が日本国内で危険度を増していくか分からない訳で、正体が解明出来るまでリスク対策は怠ることがあってはなりません。まあ、7月に迫った東京オリンピックに影響が無いよう祈りたいですね。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

やっと横浜沖で軟禁状態のクルーズ船の全乗客の検査をするということですが、日本は本当にこういう仕事が遅いです。少し前、香港でもやはりクルーズ船が入国出来ななかったのですが、直ぐに1700人という全乗客、乗務員の検査をして大丈夫と言うことで入国を許可したらしいです。今朝のモーニングショーで玉川さんが言っていましたが、何故香港で出来て、日本が出来ないのかと怒っていました。本当にその通りで、その番組に出ていた女性の先生の話では、日本だって5000人位の検査は直ぐに出来るそうで、要は政府として「ヤル気」があるかということらしいです。確かに、香港は6~7百万人位の人口で日本はその20倍の人口がいますから、当たり前ですが5000人でも少ない、一度に5万人位は出来ないと、多分それを公式に言っちゃうと、心配性の日本人が日本中の保健所とか病院に押し掛けるから大変ということだと思います。まあ、何の責任も権限も無い私が言うようなことでは有りません。

中国国内での新型肺炎が日本に間違いなく悪影響を及ぼすのが日本の企業業績であります。元々、米中貿易の問題で大手企業は今期の売り上げが減収であるところが多いのです。そこに今回の新型肺炎問題です。日本を代表するような大手企業の多くが中国内に工場を持っていたり、中国から様々なモノを調達しています。かなりの数の工場が今尚操業停止を余儀なくされていますし、原料などのサプライチェーンも復旧のめどが立っていません。大手企業の3月決算を控えて、大手企業は今期の業績の見通しと来期の予想を発表しています。多くの企業の今期業績ははっきり言って悪いのですね。それでも中にはソニーのように絶好調の見通しの決算を発表する会社もあります。そのソニーでさえ、今の中国の影響次第では、業績の下方修正があるかもしれないと言っています。

あと私的には心配していることがあって、この新型肺炎が個人消費に対してどの位の悪影響があるかということです。個人消費というのは、マインド面が一番大きなものだと思っています。勿論、給料が上がらないとか、消費税が引き上げられたということは、個人消費にとって大きな悪材料でありますが、消費マインドというのは、それと同等むしろもっと大きい影響があるような気がします。とかく雰囲気で流される日本人はその場の感じで判断するところが有りますな。今のインバウンドは壊滅、マスクや消毒液だけがバカ売れで、あとは何も売れない状況が続けば、必ず日本を悲観論が覆うのは間違いないことです。その時、日本だけでは無く、世界全体で個人消費が落ち込んでこれば、日本の消費マインドは最悪になります。

現在、国会が開かれていますが自民党を始めとする与党の酷さには最早何の期待も出来ません。かと言って与党を倒すと言う目先の目標の為にも一枚岩になれない野党の烏合の衆化状態にも眼を覆いたくなります。基本、議員という特権階級の身分維持の為にしか行動出来ない人達には日本の将来は託せないということです。私は、山本太郎氏を全面的に支持している訳では有りません。ただ、消去法で残る人が今の処彼しかいないのです。

今の処、株式市場だけが好調の世界経済であります。上海株式市場は、今の処でありますが新型肺炎の影響をそれ程大きいとは思っていませんね。アメリカの株式市場は、これも今の処でありますが絶好調です。トランプ大統領がこれだけ強気でいられるのも、株式市場の好調さが源泉です。実際、GAFA+Mと言われるグーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルとマイクロソフトの業績は凄いですし、他のアメリカ企業も多くが好調です。要はアメリカ市場の好調には個別企業の好調という裏付けがあるということです。しかしながら、現在世界の大企業は自国だけでなく、世界経済の影響を受けるのです。中国が肺炎になればアメリカだって日本だって、酷い風邪になるのです。その時に、異常な高値に買い上げられたアメリカの株価が下げだしたら、本当にトンデモナイ世界株価の暴落が始まるかもしれないと思います。「嵐の前の静けさ」というのが今の状況であると思っています。アメリカを始めとする株価は高値圏内で小動きであります。為替もドルもユーロもほぼ同様な動き、金価格、原油価格もそうです。未来のことは知る由も有りませんが、もし私がディーラーであるのなら持ち分は整理するか、売り買いをヘッジかけて様子見です。

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