週刊柏﨑 第447回_見えない事実こそが重要

5月も後半になりました。ここのところ、日替わりで暑くなったり寒くなったりしています。

なにしろ、1日の内で気温差が10℃以上なんてことが当たり前であるので体調管理が大変です。

先週、京都の三大祭りのひとつである葵祭りは、雨で1日順延となりましたが、幸い翌日、晴天に恵まれ、無事滞りなく執り行われました。

当日、私はお知らせした通り、九州に出張でありました。

福岡、熊本と現在日本で地震から一番、二番の安全地帯を廻ったのですが、こちらも非常に天気が良く、福岡では鳥の水炊き、熊本では馬刺しと芋焼酎と共に堪能してまいりましたが、京都だけではなく、九州も繁華街は余り景気が良くなさそうであります。人通りが驚くくらい少ないです。

京都に帰ってきて、テレビのニュースで知ったのですが、福岡市の職員の飲酒による不祥事が余りに多く、怒った市長が市役所職員の家以外での飲酒を禁止したそうであります。

気持ちは解らんでもありませんが、あまりにも低レベルの話であって、一部の不祥事を起こした職員のせいで、ただでさえ、人出が少ない福岡の夜が一層、閑古鳥状態になるのは、いかがなものかと思います。

大体この若い福岡市長は職員の上司の責任まで問題にしていますが、市長というのは市役所のトップ、一番の責任者であるということを忘れてはなりません。

皆さま、お元気でお過ごしでしょうか。

今週は週初めの月曜と火曜に大きなイベントがありました。

月曜日は先週触れました金冠日食であります。九州から関西、東海、関東とこれだけ広範囲に日食をはっきり見ることが出来るのは、200年ぶりで、今後同じような条件で観測できるのはなんでも300年後ということであります。

日食の観測グッズはどこもソールドアウト状態であり、銭湯の奥さんは私に一生懸命、専用メガネ無しの日食の見かたをレクチャーしてくれるのですが、まあ、あれだけ大きく太陽が欠けるのだったら、裸眼でも大丈夫でしょと、私は考えていました。

銭湯の顔なじみのアメリカ人の版画の先生はティッシュペーパーをかざせば、オーケーと言っていました。

当日の朝、太陽が欠け出す6時半頃に犬の散歩に出たのですが、見上げる太陽はあまりに眩しく、とても裸眼で見れるような代物ではありませんでした。

家に帰って、版画の先生のティッシュを試しましたが、これも太陽の形を全く見ることはできません。

7時半の一番の日食の時も、廻りはなんとなく暗くなっていますが、裸眼では金環を全く確認することは出来ませんでした。

色々試したのですが、家の近所のスーパーの灰色のビニール袋が一番で、しっかり金環日食を観測することが出来ました。

近所の公園など、日食見物の人は結構多かったです。

息子は学校に行ってしまったのですが、嫁も娘も全く興味なしという感じで、私がいくら外で見ろと言っても「テレビで見れるじゃん。」と、我が家はアカデミックではありません。

会社に出社すると、女性社員の広末さんが日食を直視していたら、目がおかしくなったと言って、クロワールアイを6粒飲んでいましたが、実際、専用メガネなしで日食を観ていた人が目の異常を訴え、20人近くが病院に駆け込んだそうであります。

どんな場合も程度ということが大切です。

それにしても、大昔の人は、こういう滅多にない現象を体験したら驚いたことでしょう。

それこそ世の中が破滅すると考えても不思議ではありません。

火曜日は、スカイツリーの開業であります。

当日は残念ながらの雨降りで、しかも強風が吹いていてあいにくのオープンとなりました。

しかも強風でエレベーターが使用出来なくなり、多くの人が長い時間、展望台から降りることが出来ませんでした。

初日の人出は発表では全国から22万人ということでありますが、お気の毒であります。

このスカイツリー開業によって東京下町、浅草、押上界隈の活性化が期待されています。実際、開業当日は廻りの商店街や関係者の期待はかなり高いものがあって、QVCさんでもスカイツリー関連ということで、洋食のヨシカミや扇子の高久の番組を浅草からの実況つきでオンエアーしていました。

地下鉄のスカイツリー駅からスカイツリータワーは目と鼻の先であります。

スカイツリー内にはソラマチという商店街やレストラン街がありますので、何もしなければ、多分地元商店街は、ほとんど恩恵を受けられないかもしれません。

基本的には、スカイツリーと隅田川を挟む浅草は大きな商圏であり、このスカイツリーと浅草を徒歩で移動するような街づくりができれば、大きな可能性がある商圏が構築できると思います。

まあ、月曜、火曜とテレビはこればかりなわけであるのですけれど、はっきり言って、1つチャンネルがあれば十分であります。

今週、私が一番のニュースとしてというか、驚いてしまったのが、福島第一原発、一号機の格納容器の水位が40センチしかないということであります。

この一号機~四号機はご存じの通り、津波で使い物にはならないのですが、炉心を冷やさなければ、大変なことになってしまいます。

この一号機には毎時6トンという大量の水を注入しています。

普通であれば、格納容器は水で溢れなければおかしいのです。

それが、たった40センチですよ。

誰が考えても、一号機には大穴が開いているとしか思えません。

この放射能に汚染された水は地中に垂れ流しであると思うのですが,この水はこの地域にどんな影響を与えているのでしょうか。海には影響ないのでしょうか。

二号機は格納容器の水位が60センチということですが、四号機の使用済み核燃料のプールの温度は今、何度であるのか、私は知りたいことばかりであります。

利根川水系でホルムアルデヒドが検出されて、埼玉や千葉では断水になっていますが、これは放射能が原因ではないのでしょうか。

日食やスカイツリーの話題は、それはそれで報道することは必要です。

ただし国民としては、今の原発の状況をもっと掘り下げて報道してほしいのです。

今の姿勢は国として、臭いものに蓋をしているとしか考えられません。

柏崎

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